最近の車の人気装備の1つに、「サンルーフ」や「ムーンルーフ(※)」が有ります。車査定にも大きくかかわります。
※:各社によって呼び方が異なりますが、基本的にサンルーフと同じです。天井の可動部分がガラスで出来ているものがムーンルーフ、と説明される事も有りますが、サンルーフと同じものと考えて問題有りません。
天井を見上げると青空が広がっている、というのは開放感が溢れていて最高の気分になれますよね。このサンルーフは、買取査定ではどの様な評価がされるのでしょうか?
サンルーフはプラス評価!
サンルーフは人気が有りますし、基本的にメーカーオプションになるので新車注文時にしか取り付けが出来ない為、査定ではプラス評価される傾向に有ります。
実際に、日本自動車査定協会(JAAI)の中古自動車査定基準によると、電動式のサンルーフは以下の様に加点の対象となっています(1点につき千円加算)。
クラス/年式 | 当・1年 | 2・3年 | 4・5年 | 6年〜 |
---|---|---|---|---|
特・Ⅰ | 70 | 50 | 30 | 20 |
Ⅱ・Ⅲ | 50 | 30 | 20 | 10 |
Ⅳ・軽 | 30 | 20 | 10 | 0 |
参考:表に記載している車の「クラス」は、査定基準で使用されるクラス係数(車種をクラス毎に分けたもの)の事です。(参考記事:車種のクラス別の査定基準係数【クラス係数】)
なお、パノラミックルーフ(※)についても同様の評価となります。
※:明確な定義が有る訳では無いですが、一般的に天井に縦方向に長い開閉可能なガラスの付いたものがパノラミック(パノラマ)ルーフと呼ばれています。
以上の様に、サンルーフが付いていると加算対象となります。しかし、故障している場合は30点以内の減点となり、加点以上に減点される事も有りますので、メンテナンスはしっかりとしておきましょう。
【事例紹介】サンルーフの有り無しで査定額が倍に!?
「中古車選び、これだけは知っておけ!(森慶太著・王様文庫)」では、サンルーフの有無による中古車価格の違いとして、以下の様な例が紹介されています。
サンルーフは単品のオプションとして付けると10万円程度です。しかし、中古車の価格としてはサンルーフの有無で20万円程度違いが出て来ます。
サンルーフを付けているか・付けていないかだけでこんなにも差が出るのであれば、査定評価額が上がりそうなオプションは新車購入時に積極的に取り付けを検討していきたいですね。
ちなみに、「インテリア:本革、外装色:パールホワイト、オプションとしてサンルーフ」を取り付けた車(人気オプションを取り入れた車)とそうじゃない車とでは、中古車売却価格に50万円もの差が出たというケースも有る様です。
後付したサンルーフの査定額
上述した様に、サンルーフは基本的にメーカーオプションです。しかし、サンルーフは後付けする事も出来るって知っていますか?日本ではあまり聞かないかもしれませんが、海外ではサンルーフの後付けは一般的の様です。
参考:従来、サンルーフの後付けは構造変更として改造車扱いがされていたのですが、1995年(平成7年)の規制緩和によって、サンルーフを後付けしても構造変更手続きは原則不要となっています。
そもそも、サンルーフの後付作業自体は非常に単純です。車の天井にサンルーフを付ける為の穴を開け、購入した後付け用のサンルーフをはめ込めば出来ます。自分でする事も不可能では有りません。しかし、失敗すると車が台無しになるので、基本的にはプロの業者にお願いした方が良いでしょう。
参考:日本ではベパストやイナルファサンルーフから後付けサンルーフ(取り付け用キットも)を購入する事が出来ます。
では、後付したサンルーフは査定上で高評価を得られるのか?と言うと、ここはケースバイケースと言うしか有りません。メーカーが製造工場で取付ける場合と同じレベルで取り付けが行われているならプラス評価される可能性も有るでしょう。
しかし、後付けには車の天井に大きな穴を開けて取り付ける事になるので、車にとっては負担がかかりますし、後付け処理が酷い場合には雨漏りする事も有ります。このような場合は当然マイナス査定となります。
従って、サンルーフを後付けしたからといって、査定金額が上がるとは思わない方が良いでしょう。むしろ、下がる可能性も有ると思っておいた方が良いですね。後付けは、あくまでも自己満足で!という事ですね。
まずは一括査定!
通常の装備品であれば、取り外してパーツ業者に売る事も選択肢の1つとして考えられますが、サンルーフは取り外して売るという性質のものではありません。
従って、中古車の買取り業者に車ごと売る事になりますが、その際には中古車の無料一括買取査定を利用する事をオススメします。出来るだけ多くの業者に見積りを出してもらい、一番高い金額を提示して来た業者に買い取ってもらう様にしましょう。