中古車の査定を受ける時に査定士が持っている「チェックシート(査定表)」を覗いた事は有りますか?チェックシートには色々な事が記入されているのですが、記号(アルファベット)が用いられている部分が有ります。
今回はこの記号の意味について紹介します。
中古車査定時に査定士が使う記号と意味
査定士が使う記号は以下の12種類です。
A | U | B | W |
S | C | T | H |
X | P | M | L |
それぞれの記号は車の状態を表しています。その意味は傷や凹みなどです。これらの記号が使われた時はマイナスの評価を受けた事になりますね。
では、それぞれの記号の意味について見ていきましょう。
A(傷)
「A」が意味するのは「傷」です。引っ掻き傷や擦った傷などが有る場合に「A」が記入されます。
傷の大きさや数によって減点される点数が決まります。また、パネル毎に減点されるので、傷だらけの車は大きな減点を受ける事になります。
車を売る時に擦り傷のある車や傷だらけの車はいくら減点されるのか
U(凹み)
「U」が意味するのは「凹み」です。塗装面だけでなく板金も凹んでいる場合に「U」が記入されます。
減点される点数は傷と同様に大きさや数によって決まります。
B(曲がり)
「B」が意味するのは「曲がり」です。トラックなどに有るガードフレームが曲がっている場合に「B」が記入されます。一般的な乗用車では滅多に使用されない記号ですね。
フレームに曲がりが有れば「60点」の減点となります。金額にすると約60,000円です(1点⁼約1,000円)。
W(波状の修理跡など)
「W」が意味するのは「波状の修理跡」などです。板金・塗装などの修理が雑な場合は修理跡が波打ってしまう事が有ります。この場合に「W」が記入されます。
再度修理が必要になるので、パーツによって「15点~80点」の減点になります。
S(錆)
「S」が意味するのは「錆」です。これはそのままの意味で、車体に錆が有る場合に「S」が記入されます。
パーツによって「10点~40点」の減点になります。
C(腐食)
「C」が意味するのは「腐食」です。腐食が発生している場合に「C」が記入されます。
パーツによって「15点~80点」の減点になります。
T(亀裂)
「T」が意味するのは「亀裂」です。衝撃でバンパーに亀裂が入っている場合などに「T」が記入されます。
亀裂の入っている箇所や大きさによっては修理ではなく交換が必要になるので、大きな減点となる場合が有ります。
H(穴)
「H」が意味するのは「穴」です。車体やシートなどに穴が空いていれば「H」が記入されます。
穴の大きさや数によって交換を要すると判断されるため、大きな減点になる可能性が有ります。
X(要交換)
「X」が意味するのは、部品の「要交換」です。傷や穴などが一定以上の大きさ・数で有れば「X」も記入されます。
部品の交換となれば減点される点数は大きくなります。
P(塗装の変色等)
「P」が意味するのは「塗装の変色」などです。塗装が変色・退色などをしていると「P」が記入されます。
パーツによって「10点~40点」の減点となります。
M(交換跡)
「M」が意味するのは「交換跡」です。交換跡が有れば減点の対象です。
L(文字書き)
「L」が意味するのは「文字書き」です。ボディ部分に宣伝用の文字などが書かれている場合に「L」が記入されます。
文字などの大きさによって減点される点数が異なります。
本文中の画像は一般財団法人日本自動車査定協会の冊子「初めての査定-査定の基礎知識2014年4月発行」より引用しています。