車を査定に出すと、一般的に車種や走行距離やキズ・修復歴の有無などで査定金額が変わります。しかし、同じ車種でも、AT(オートマ)車かMT(マニュアル)車によって、査定金額に差が出る事があるのを知っていますか?
ここでは、ミッション毎の普及率から査定価格に差が出る原因までを見てみましょう。
オートマ車が日本車の大半を占めている
一般的に、日本で車といったらAT車を指すくらいにAT車は普及しています。「統計から見るMT車とAT車の普及率と免許取得割合」で詳細を解説していますが、最近の新車販売台数に占めるAT車の割合は、なんと95%を超えています(自販連調べ)。
日本のAT車普及率は世界でもナンバーワンです。やはり便利さは、何事にも代え難いと言ったところでしょうか。
そしてAT車普及率は、教習所にも影響が出ています。少し前迄は教習所で運転免許を取るとき、「男ならMT車が当たり前」という風潮でしたが、最近はAT車の免許を取る方が主流となって来ています。
これだけAT車が普及すると、査定にはどのような影響が出てくるでしょうか?
マニュアル車の方が査定額が高い!?
一般的に、新車価格ではMT車の方がAT車より概ね5〜10万円程度高い設定となっていることが多いです。しかし、中古車として査定に出すと、同じ車種でも50〜60万円もMT車の方が査定金額が高くなる事があるのです。
上記のAT車の普及率を見れば分かる様に、そもそもMT車は生産台数が少なくなって来ている為、なかなか手に入らないという事が希少価値となり、価格を上げる原因の一つとなっています。
しかし、軽自動車やコンパクトカーなどのMT車はそもそも需要が少ないので、新車で買うとAT車より高いのに、査定に出すとむしろAT車より査定額が下がることもあります。では、どういう車種の場合に、MT車の査定価格がAT車を大きく上回るのでしょうか?
スポーツタイプに差が出やすい!
特に大きな差がが出る傾向がある車種として、「スポーツタイプ」が挙げられます。
スポーツカー好きの人はMT車が好きなことが多いです。そもそも、スポーツカーが好きな人は【走る事自体を楽しみたい】という人が多いです。AT車よりもMT車の方が「車を操っている」という感じを味わえますからね。
しかし、最近はスポーツタイプの車でもAT車が増えて来ていて、あの日産のスカイラインですら、2014年11月モデルからは、AT車のみのラインナップとなっています。市場全体のMT車の需要が減って来ているため、新しく市場に出回る車はスポーツタイプでもAT車がほとんど、という状態になりつつあるのです。
この様に、AT車の供給が多くなり、MT車が少なくなってくると、根強い需要のあるスポーツタイプのMT車は、査定時の価格がAT車を大きく上回ることが増えてくるのです。MT車好きの人にとっては少し市場環境が悪くなりつつ有りますね。
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