車査定について深く調べていくと、1度は目にすることになるJAAI(日本自動車査定協会)について気になっていませんか？
JAAI(日本自動車査定協会)とは昭和41年に設立され、中古車の取引と査定が健全に行われるように「査定制度」を運営・管理している組織。有料で車査定が依頼できる
大切な愛車を売るのであれば、JAAIを利用した方が良いのかもしれないと思いますよね。
しかしJAAIは中古車業界においては非常に重要な存在であるものの、あなたが直接的に関わる必要はないことをご存知でしょうか？以下をご覧ください。
- 「事故減価額証明書」発行のための査定
- 実際に買取する前に売却目安価格を知る
- 個人間売買の売却目安価格を知る
- 離婚後する時の財産分与の目安にする
JAAIの車査定はあなたが上記のようなケースではない限り、使う事は無いのです。
だけど、JAAIってすごい査定をしてくれるんでしょ？買取の役に立つんじゃない？
確かにJAAIの査定ノウハウは非常に精度が高いものですが、各買取業者はそれをベースに査定しています。
つまり、買取業者に査定依頼すれば、間接的にJAAIのノウハウを味わうことになるのです。
もしこの事実について知らなければ、無駄に有料の査定を利用していたかもしれませんよ？
しかし、ご安心ください。今回の記事ではJAAIとは何なのかという基本的なところから、あなたがJAAIを使うべきなのかどうかまで深掘りしていきます。
これから車の査定をしてもらおうと思っている人には必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
【基礎知識】日本自動車査定協会（JAAI）とは？どんな業務内容？
日本自動車査定協会（JAAI）は、昭和41年に設立され、中古車の取引と査定が健全に行われるように「査定制度」を運営・管理している組織です。
この査定制度は中古車市場の発展」と「消費者利益の保護」の両立を目的としています。
そんな日本自動車査定協会の主な業務内容は、以下の通りです。
- 査定制度の普及活動
- 第三者機関としての車の査定業務
- 輸出中古自動車の検査
- 商品中古自動車の確認証明
- 中古自動車査定士技能検定の運営 等
主に「一般の個人」と「中古車販売店及び買取店」に対してサービスを提供しています。
この中から主に「一般の個人」に関係する業務、つまり「中古車査定」について詳しくみてみましょう。
JAAIは「中古車査定」の基準を設定している
日本自動車査定協会は「中古車査定」が適切・健全に行われるように、様々な業務を行っています。
その業務の1つが「中古自動車査定基準の設定・研究開発」です。
査定基準がある事で、査定業者が行う査定の健全性が担保され、消費者も安心して売却取引を行う事ができます。
当サイトでも、この査定基準を基にして、様々な査定に関する情報を発信していますよ。
また、日本自動車査定協会は、時代や新たな車の登場など、必要に応じて査定基準を改定しています。ここ10年では、毎年査定基準は改定されていますね。
JAAIがある地域
日本自動車査定協会の本部は「東京都港区西新橋」にあります。
そして、支所は北海道以外の各都府県に1つずつ、面積の広い北海道には6つ設けられています。
| 地域 | 支所 |
|---|---|
| 北海道 | ○札幌支所○旭川支所○函館支所○帯広支所○北見支所○釧路支所 |
| 東北地方 | ○青森県支所○岩手県支所○宮城県支所○福島県支所○秋田県支所○山形県支所 |
| 関東・甲信越地方 | ○茨城県支所○栃木県支所○群馬県支所○埼玉県支所○千葉県支所○東京都支所○神奈川県支所○山形県支所○新潟県支所○長野県支所 |
| 中部地方 | ○富山県支所○石川県支所○福井県支所○岐阜県支所○静岡県支所○愛知県支所○三重県支所 |
| 近畿地方 | ○滋賀県支所○京都府支所○大阪府支所○兵庫県支所○奈良県支所○和歌山県支所 |
| 中国地方 | ○鳥取県支所○岡山県支所○島根県支所○広島県支所○山口県支所 |
| 四国地方 | ○徳島県支所○香川県支所○愛媛県支所○高知県支所 |
| 九州・沖縄地方 | ○福島県支所○佐賀県支所○長崎県支所○熊本県支所○大分県支所○宮崎県支所○鹿児島県支所○沖縄県支所 |
JAAIで受けられる車査定の種類と料金
ここまでは、主にJAAIの業務内容について解説してきました。
JAAIは車査定の基準を設定していることを理解していただけたと思います。
そんな JAAIですが、査定基準の設定だけではなく、実際に査定業務を行っています。
具体的に日本自動車査定協会では、以下のように目的に応じた様々な査定を行っていますよ。
- 車を売買するための査定
- 事故による車の減価額の証明
- 相続車両の評価
- 社用車の資産評価
- 車両状態の確認証明
- 解約車の評価 等
車を売る時には、通常中古車買取店の査定を受けますよね。その際に、買取店が提示した査定額が車の価値を正しく反映した金額なのかどうか調べたくなるものです。
このような場合に、日本自動車査定協会に査定を依頼すれば、愛車の査定金額の相場を知る事ができます。
査定協会は車の売り買いは行いませんが、第三者機関としての立場で査定を行うので、公正な査定額を提示してくれます。
とは言え、査定してもらううには料金が必要ですので、通常の査定金額が正しいかどうかで査定依頼をするのは賢明ではありません。
査定協会の査定料金
査定料金は車種・排気量ごとに設定されています。軽・普通車の査定基本料金（税込）は以下の通りになりますよ。
- 軽自動車・・・5,400円
- 普通車（3,000cc以下）・・・7,020円
- 普通車（3,000cc超）・・・9,720円
また出張査定サービスを利用する場合は出張費が別途必要になり、東京都支所の場合は4,320円です。
もちろん、車を持ち込んで査定を受ける場合は出張費は必要ありません。
あなたがJAAIの車査定を使う4つのケース
ここまでは JAAIの査定が有料で行われていることを主に紹介してきました。
ではあなたがJAAIの車査定を使うケースとは、一体どんな時なのでしょうか。具体的には以下の通りになります。
- 「事故減価額証明書」発行のための査定
- 実際に買取する前に売却目安価格を知る
- 個人間売買の売却目安価格を知る
- 離婚後する時の財産分与の目安にする
あなたが上記のような状況にあるのであれば、JAAIの車査定を有意義に使うことができるでしょう。
ではそれぞれのケースについて、簡潔に紹介しておきます。
ケース1.「事故減価額証明書」発行のための査定
査定協会が実施する査定の中で、おそらく一番関わる可能性の高いのが「事故による車の減価額の証明」です。
交通事故に遭って車が骨格部分まで損傷してしまった場合、修理したとしても買取査定額はかなり下がってしまいます。
なぜなら、その車は「修復歴のある車」となるからです。
「修復歴有」となった事は価値が激減してしまいますが、それによる車の減価部分は、修理代とは別に事故の相手方に請求する事ができます。
ただ、減価額を請求するといっても、いくら減価したのか素人には分かりませんよね。公正な減価額の証明が無いのに相手方に請求したとしても、否認されてしまいます。
そこで頼りになるのが「日本自動車査定協会」です。査定協会に事故車の査定を依頼すれば、どれだけ減価したのかを算定してくれます。
その際に「事故減価額証明書」を発行してくれます。その証明書を資料として利用し、事故の相手方と示談交渉をします。
事故減価額証明書は、事故車の減価額を証明する物で、相手に請求できる金額を証明する物ではありません。損害賠償金額は過失割合によって決まりますよ。
ケース2.実際に買取する前に売却目安価格を知る
JAAIの車査定は、買取業者が行っている実際の査定のベースになっているといっても過言ではありません。
そのため、将来の売却を見据えて、買取目安価格を知るためにJAAIの車査定を使うのもアリです。
売る気がない状態で買取業者に査定をしてもらうと「ウチで売ってくれませんか？」などのセールスを受け、大きなストレスを感じることになります。
しかしJAAIで車査定すれば、有料にはなるものの、下手にセールスをされることもなく、買取業者が出してくれる査定金額とほぼ同じ買取金額を知ることができますよ。
ケース3.個人間売買の売却目安価格を知る
「個人間売買」という言葉をご存知でしょうか？
個人間売買とは買取業者を挟むことなく、個人同士で車の売り買いをすること
つまりは、個人間で不用品を売買するのと同じということです。
もちろん通常の不用品と違って、車は相当な金額になります。だからこそ、いくらで売却すればいいのかという目安を知ることが非常に重要。
ただ素人同士の取引になると、いくらの金額目安なのかわかりませんよね。そんな時に役に立つのがJAAIの車査定なのです。
有料にはなるものの、JAAIで車査定してもらえばリアルな売却金額を知ることができるので、個人間売買で発生しがちな売却金額に関する紛争を未然に防ぐことがができるでしょう。
ケース4.離婚後する時の財産分与の目安にする
離婚をしてしまうと、結婚した時から離婚する時までに手に入れた財産について、基本的に半分ずつに分与しなければならないというルールがあります。
これを「財産分与」というのですが、もちろん車も対象となります。
車を売却してから、そのお金を半分半分すれば良いのですが、そうはうまくいかないのが世の常。
どちらかが「車を持っておきたい」というニーズを持っていると、車の価値を換算した後、その半分のお金を車を所有する人が現金として渡すことになります。
その時に必要なのが「車の価値を換算する方法」なのですが、JAAIの車査定が役に立ってくれます。車の財産分与にはぴったりの査定になりますよ、
【総評】JAAIの車査定を使う事はそうそうない
ここまでJAAIの車査定について様々な知識を紹介してきましたが、結論から言いますと一般的にJAAIを使う事はそうそうありません。
上記に解説したようなケースでない限り、使うことはないでしょう。
JAAIの車査定は買取業者がベースとしている査定方法ですので、独自の査定方法というわけでもありません。
買取業者に持っていけば、JAAIの車査定を実感することが容易にできるでしょう。
そのため本気で売ろうと思っているのであれば、わざわざJAAIに車査定をお願いする必要はなく、買取業者に持っていくべきです。
ただし買取業者ごとに車の査定金額のブレは絶対に発生するので、複数社の査定をお願いするのは必須と言えるでしょう。
もし複数社の査定をお願いするのであれば、車一括査定サイトを使ってみてください。
車一括査定サイトとは1度の申し込みで、複数の会社に査定依頼ができるサービスのこと
効率的にリアルな査定を手に入れることができるので、手間をかけることなく、あなたの愛車を最も高く買い取ってくれる買取業者を知ることができますよ。
なお、確実に高価買取する業者を出会いたいと思うのであれば、通常の車一括査定サイトの3倍の数の査定数を手に入れることができる「カーセンサー」を使ってみてください。
まとめ
JAAIは車査定のプロとも言える団体なので、中古車業界にはなくてはならない存在といえます。
ただ、JAAIの査定については買取業者でも味わうことができるので、よほどのことがない限りJAAIが提供している有料の査定を、あなたが使う事はほとんどないでしょう。
以上「車査定が有料？日本自動車査定協会(JAAI)の業務内容や査定種類」でした。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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