車の査定金額は、その車の人気や状態によって変動します。
中には自分好みの車に改造している方もいますよね。改造といってもエアロパーツを付けたり、タイヤホイールを付け替えるといった”査定”で好評価が期待出来る改造から、違法(不正)改造など様々です。
そこで、ここでは「違法(不正)改造車でも業者に高く売る事が可能なのか」という点に焦点を当てて見ていきましょう。
違法(不正)な改造車とは?査定時の評価は?
そもそも違法改造車とはどの様な車を指すのでしょうか?
この点について、日本自動車査定協会(JAAI)の定めている「中古自動車査定基準」では、「保安基準に適合しない改造を施した車両」が違法改造車として扱われています。つまり、「車検に通らない様な改造をした車」が違法改造車という事ですね。
注:車の不正改造は、道路運送車両法で禁止されており罰則が科される事になります。
なお、違法改造車として有名なものだと、VIPカー(ビップカー)が有ります。VIPカーと聞くと、「高級車?」と思うかもしれませんが、それは半分正解で半分間違いです。
自動車業界でいうVIPカーは、主にセルシオやセドリックなどの高級・高排気量のセダンに、過剰なインチアップやローダウン、派手な装飾などを施した違法改造車を指します。
参考:VIPカーと比べられる改造車として「ラグジュアリーカー」が有りますが、これは主にフェラーリやベンツなどの高級車によりセレブ感を出す為の演出(スモークやクロームメッキパーツなど)を施した車を指しています。
違法改造車の評価
違法改造車は、標準の車と比べると査定額は低くなりがちです。しかし、これは「違法改造車だから」という理由だけで減点されている訳では有りません。
査定基準は、あくまでも「標準の状態の車」を前提に定められているので、査定時に、標準車に復元するのに必要な金額が減点される事になるのです。
なお、減点対象となる具体的な項目としては、以下の様なものが有ります。
改造項目 | 注意点 |
---|---|
フォグランプ | 色、個数、高さ |
前照灯 | 色、個数 |
サスペンション | スプリング切断 |
方向指示器 | 色、点滅回数 |
マフラー | 消音器、触媒装置取り外し |
タイヤ | 車体外側への突き出し |
警音器 | ミュージックホーン |
回転灯 | 色 |
電光看板 | 色 |
部品の一部だけが違法だった場合は、それほど大きな減点とはならないでしょうが、一般的に改造する方は徹底的に改造を施します。
従って、その様な場合は査定時の「基本査定価格」は0円か非常に低い金額になってしまうと考えておいた方が良いでしょう。
違法改造車は買い取ってもらえる?
そもそも、違法改造車は業者に買い取ってもらう事は出来るのでしょうか?この点については、断られる事が多いけど、買い取ってもらえる事も有る程度に思っておいた方が良いでしょう。
参考:新車ディーラーの下取りでは断られる事が多い様です。
なぜなら、上述の通り違法改造車は道路運送車両法違反となるので、公道を走る事が出来ないですし、そもそも中古車市場での需要が殆ど有りません。また、業者が違法改造車を買い取ると、ユーザーに売る為に合法な範囲内まで戻さないといけないので、手間やコストがかかってしまいます。
一方で、買い取った違法改造車をスクラップにしたり部品取りして売るという考えでいけば、一定の価値は有るので、最低限の金額で買い取る業者はいますし、中には改造車を専門に扱っている業者もいます。
従って、違法改造車だからといって売るのを諦めて廃車にしてしまうのではなく、少しでも高く買い取ってもらえる業者を探す事をオススメします。
確実に買い取ってもらいたい場合は、多少の費用をかけてでも合法な状態に車を戻してから査定に出すのがベストです。
改造車は色々な買取店に見てもらう!
上記の様に、改造車は全ての業者が買い取ってくれるとは限らないですし、買い取ってくれたとしても、数万円程度という事も有ります。しかし、中には数倍の金額で買い取ってくれる業者も有るかもしれません。
そこで、1件の業者のみに査定をしてもらうのではなく、無料一括査定を利用して複数の業者に見てもらう事をオススメします。たくさんの業者に見てもらえば、それだけ高く売れる可能性が上がりますよ。
また、それでも納得のいく金額が提示されない場合は、カーオークションに出品するのも1つの手です。全国に点在するバイヤーに見てもらう事が出来るので、必要としている人が見つかるかもしれませんよ。
注:カーオークションは一般の方は入場や出品は出来ません。会員の知り合いがいるならその方にお願いするか、オークション代行業者に出品を依頼する必要が有ります。