愛車を買取業者に買い取ってもらう場合、査定士による査定を受ける事になります。
この査定によって買取り金額が決定されるわけですが、実際の査定の現場で車がどのようにチェックされているのか?知らない人も多いのでは?
ここでは、査定士が査定時にチェックするポイントについて解説していきます。
ここで紹介するものは、一般的に査定士がチェックするものです。ここに記載されているポイント以外にもチェックされる事は有ります。
査定時のチェックポイント
買取業者の査定士が査定をする際には、日本自動車査定協会(JAAI)の規定する査定基準に基づいた、各社独自のマニュアルを使用しながら査定をします。従って、基本的に査定士の能力が同じであれば、査定の結果はほぼ同じになります。
注意:査定の結果は同じでも、業者によって利益目標やニーズなどが異なるので、最終的な買取価格は業者毎に差が出ます。(参考記事:中古車買取専門店でもお店ごとに査定金額が違う理由)
査定士が査定時にチェックする主な項目は、以下の通りです。
- ①車の基本情報
- ②付属品
- ③外装
- ④内装
- ⑤エンジン回り
- ⑥足回り・下回り
①車の基本情報
基本情報は車のメーカーや車種、年式、グレードといった車検証などから分かる情報の事です。
これらは、査定をする前の依頼や査定日時の打ち合わせの時点で、事前情報として業者に聞かれます。車種や年式によって相場はおおまかに決まっているので、査定価格の算出には非常に重要なポイントです。
中古車価格は年式・走行距離に加えてグレード・地域まで絞れば大体の相場が分かる
最初にチェックする基本情報としては、他にも以下の様なものが有ります。
- 車検の残存期間
- 走行距離
②付属品
車を購入すると、納車時にディーラーから取扱説明書や保証書を渡されます。また、法定点検を受けると「定期点検整備記録簿」をもらうう事が出来ます。これらの内容は、普段見る事はほとんど無いでしょうが、査定に出す際には重要な書類となります。
従って、査定時には必ずその有無をチェックされるでしょう。
車の保証書・整備手帳・取扱説明書は3点セットでプラス査定になる
なお、追加パーツについても純正品・社外品に関わらず説明書の有無はチェックされます。
付属品関係では、他にも以下の様な点がチェックされるでしょう。
- スペアキーやキーレスの有無
- スペアタイヤや修理キットの有無
- 発煙筒の有無
③外装
外装は、まずはボディカラーを確認します。ボディカラーは車の人気を大きく左右するので、とても重要なポイントです。
車査定で高評価される色・ボディーカラーは「黒・白・ホワイトパール系」
また、ボディのキズや凹み、さびなどもチェックします。査定士は素人の方がぱっと見ても分からない様なひっかき傷や凹みも見逃さないので、「え、ここ凹んでる?!」と思う様な事も有るかもしれませんね。
なお、ナンバープレートの封印についても同時にチェックしています。
外装の他のチェックポイントには、以下の様なものが有ります。
- エアロパーツ
- ヘッドライトやテールランプの状態
- ドアやウィンドウ、サンルーム等の動作確認
④内装
内装は、シートやフロアマットを含むルーム全体の汚れの状態をチェックします。また、タバコやペットの匂いは購入者が特に気になる点なので、重点的にチェックされます。
オーディオ類やカーナビを含む付属の装備品についても、ここでチェックされます。自慢のオプションがある場合は積極的にアピールした方が良いでしょう。
車を売却する時に装備品・オプションは査定金額にどのような影響を与えるのか
内装面では、他にも以下の様なチェックポイントが有ります。
- メーターの改ざんの有無(参考:悪徳業者のメーター巻き戻し術)
- エアバッグの有無や状態
- エアコンの調子
- 荷台の状態
⑤エンジン回り
エンジン回りでは、エンジンに異音が無いか、バッテリーの状態、オイルの状態、修復歴や改造パーツの有無といった点をチェックします。中でも、エンジン回りは車が走る為の重要な部分なので念入りにチェックされます。
なお、エンジンルーム内には車台番号が刻印されているのですが、これも必ずチェックされます。
「車台番号は車検証に載っているから関係無いのでは?」と思うかもしれませんが、盗難車などで車台番号の改ざんは実際に行われている事が有ります。ここが改ざんされていると、買取拒否される事が有るのです。
⑥足回り・下回り
足回りや下回りでは、タイヤの減り具合やホイールの状態(純正品か社外品なども)、オイルの漏れやにじみの有無などについてチェックされます。
また、下回りは普段自分で見る事は殆ど無いでしょうが、縁石や段差などで擦ってキズが付いている事が意外に多いです。これらも漏らさずチェックされると思っておいた方が良いでしょう。
その他のチェックポイントとしては以下の様なものが有ります。
- タイヤハウスの状態
- 車高
- マフラーの状態
まとめ
いかがでしたか?査定自体にかかる時間は大体10〜15分くらいですが(参考記事:車の買取査定の流れと査定にかかる時間)、査定士はその短時間の間にとても多くの部分をチェックしていますね。
基本情報の様にどうしようも無い部分はさておき、3点セットの保管や内装の汚れなどの様に、普段から気を付けていれば査定時にマイナスとならずに済む様な箇所は、是非とも日頃から気を付けておきたいですね。
査定士がチェックする箇所をしっかりと把握して、少しでも高く買い取ってもらえる様にメンテナンス等をしていきましょう!