私の車はピンクで、道路ではよく見かけない色なんだけど、もし車査定した場合、どれくらいの買取金額になるのか気になる・・・。
なかなか道路上では見かけない車の色であれば、車査定に悪い影響があるのではないかと心配になりますよね。
しかし実は買取業者によっては、白黒以外のエッジの効いた色であったとしても、それなりの評価を下してくれることをご存知でしょうか?以下の表をご覧ください。
色 | 大手買取業者 | 地場の買取業者 | ディーラー下取り |
---|---|---|---|
白・黒 | ○ | ○ | ○ |
シルバー | △ | △ | ○ |
それ以外の色 | × | ○ | △ |
備考 | スズキ車とスポーツカーは色減点がなし | 売れそうなら基本的に色減点なし | 白・黒・シルバー以外でも自社の車ならそれなりの評価 |
このように地場の買取業者であれば、白黒などの人気色以外でも一定の評価を下してくるのです。
今回実際に筆者のピンク色のムーブ(2008年式)を査定してもらいましたが、以下のような買取金額になりましたよ。
項目 | 大手買取業者B社 | 地場買取業者Y社 | ディーラーD社下取り |
---|---|---|---|
買取金額 | 20,000円 | 75,000円 | 50,000円 |
色の影響力 | 明確に「色がピンクだから」という理由で減額された | 「女性のお客さんを多く抱えている」という理由で色減額はなし | 色減額はあるけど「自社の車なので」という理由でそこまで減額なし |
上記のように地場の買取業者であれば、白黒以外の車であっても、高く評価してくれるわけです。
この事実について理解してなければ、最悪の場合、近くの大手買取店舗に持っていき、不当な評価をされて、満足いかない買取金額に売っていたかもしれません。
しかし今回の記事では、あなたの車を高価買取してくれる地場の買取業者の探し方まで解説してるので、最悪の事態にはならないでしょうからご安心を。
白黒以外の少し目立つ色の車を持ってる人には、必見の内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
車査定時の「色」の影響力を業者別に聞き取り調査
日本自動車査定協会(JAAI)の出している中古自動車査定基準によると、ボディカラーの加減点について以下の様に記載されています。
市場におけるボディカラーの格差を評価に反映させるため、乗用車系についてはボディカラー加減点を行うことができる。
つまり「ボディカラーによって中古車の需要が異なるので、査定額も変わりますよ」という事ですね。
注:加減点を行うことが「できる」と有るので、場合によっては特にボディカラーで差が出ない、という事も有ります。
では、実態はどうなのでしょうか?
車査定における「色」の影響力を知るべく、業者別に聞き取り調査してみました。
中古車業界では、色が原因によるマイナス査定を「色減点」と言いますが、各業者はどのような見解を持っているのでしょうか。具体的な結果としては以下の通りです。
色 | 大手買取業者 | 地場の買取業者 | ディーラー下取り |
---|---|---|---|
白・黒 | ○ | ○ | ○ |
シルバー | △ | △ | ○ |
それ以外の色 | × | ○ | △ |
備考 | スズキ車とスポーツカーは色減点がなし | 売れそうなら基本的に色減点なし | 白・黒・シルバー以外でも自社の車ならそれなりの評価 |
ではさっそく、それぞれの業者の見解についてまとめていきましょう。
大手買取業者はマイナス評価にする
CMでよく見かけるような「ガリバー」や「ビッグモーター」などの大手買取業者は、買取した後に、中古車オークションに出品して売却利益を稼ぎます。
中古車オークションでは、当たり障りのない色を持つ車が高価買取されるため、大手買取業者は白黒を大きく評価するというわけ。
シルバーもそれなりに評価はしますが、若い世代になるとあまりシルバーを好まない人が多いため、白黒に比べるとそこまで評価されません。
車売るときの注意点に書いていますが、それ以外の色になるとエッジの効きすぎた色ということで、マイナス評価になってしまいます。
ただし例外があります。実は「スズキ」の車は、白・黒・シルバー以外でも一定の評価を下しています。
何故かと言うと「スズキの車はカラーバリエーションが多い」という世間的認知度があるため。顕著な例としては「ハスラー」です。
※画像出典:スズキ「ハスラー紹介ページ」より
ハスラーの場合、フラッグシップとなった色は上記のようにオレンジのため、派手な色が前提となっています。
そのため、スズキの車は派手な色でも軒並みマイナス評価になりません。
またスポーツカーに関しても、色減点はそこまで見られないのも特徴でしょう。
白黒以外のスポーツカーでもネームバリューがある車種や、かっこよさが際立っていれば色減点されない傾向が見られます。
地場買取業者はとくに気にしていない
特定の地域にしかない「地場の買取業者」は、車査定時の色に関しての評価が非常に寛容です。
重要なのは、買取した後に自社の展示場で売れるかどうか(転売できるかどうか)だけのため、白黒はもちろんのこと、それ以外の色であってもOK。
売れそうであれば色減点が行われないという、良い意味でガバガバの査定基準となっています。
なお、どちらかと言うと若者が購入しそうにないシルバーの方が、派手な色の車よりあまり評価されていないという実態もあります。
ディーラーはカタログ上にある色かどうかを重視
ディーラーに車の査定をしてもらうと「下取り」という形になります。
下取りとは新車購入価格の割引金額として、車を引き渡すこと。純粋に買取金額として現金をもらえるわけではなく、新車購入が前提となる売却方法となります。
そんなディーラーの下取りですが、白・黒・シルバーはもちろんのこと、自社の車であれば白黒以外の色でもそれなりの評価を下しています。
重要なのは純正なのかという点ですので、きちんとカタログ上に存在する色なのであれば、それ相応の評価を下すのです。
一方でいかに車に合ったかっこいい色だったとしても、カラーリングをしており、カタログ上に存在しないのであれば評価されません。
ピンクの車はいくらになる?不人気色の車を査定してもらった結果
ここまで各業者の車査定における「色」の影響力について解説してきましたが、実際に査定してもらった場合、どのような評価を下すことになるのでしょうか。
一般論としてはあまり人気のないピンク色のムーブ(2008年式)を、各業者に実際に査定してもらいました。
結果としては以下の通りです。
項目 | 大手買取業者B社 | 地場買取業者Y社 | ディーラーD社下取り |
---|---|---|---|
買取金額 | 20,000円 | 75,000円 | 50,000円 |
色の影響力 | 明確に「色がピンクだから」という理由で減額された | 「女性のお客さんを多く抱えている」という理由で色減額はなし | 色減額はあるけど「自社の車なので」という理由でそこまで減額なし |
ではさっそく、それぞれの業者がどのような査定をしていたのか、詳しくレポートしていきましょう。
大手買取業者は色が原因で激減
CMでよく見かける大手買取業者「ビッグモーター」にピンク色のムーブを査定してもらった結果、買取金額は20,000円となりました。
通常、この手のタイプのムーブは白黒だと50,000円以上にはなるとの事なのですが、明確に「色がピンクだから」という理由で減額されましたね。
ビッグモーターの場合、買取した後にいくらで売れるのかということを重視しているため、購入者がつきにくいピンクはやはり「色減点」として評価されてしまいました。
地場買取業者は色なんて関係なしの高額査定
特定の地域にしかない地場の買取業者にも、ピンク色のムーブをチェックしてもらいました。
結果としては75,000円と、ビッグモーターの4倍近くの金額になることに。
ビッグモーターでは「色がピンクだから」という理由で減額でしたが、地場業者は「うちは女性のお客さんを抱えているため、減額する理由にはならない」と断言されました。
このように地場の買取業者は仕入れた後に、そのまま知り合いや、抱えているお客さんに売ることが多いため、ピンク色のムーブでも高価買取が実現できる場合があるのです。
ディーラー下取りは「色減額」そのものはアリ
「買取ではなく、下取りの方が評価が高くなるのではないか?」ということで、ムーブを販売している「ダイハツ」にも下取り査定をしてもらいました。
結果としては50,000円と色減額そのものはありましたが「自社のお車なので」という理由で、そこまで大きなマイナスとはなりませんでしたよ。
ただ「もしこのムーブが、白や黒であれば+30,000円は固かった」との事なので、影響力は少ないものの、色減額そのものが確実に存在することは確認できました。
人気色へ全塗装した場合に査定に与える評価
自分では気に入っていても、買った車の色が人気が無いという事もあるでしょう。
そこで、「査定に出す前にボディを人気の色に全塗装すれば、査定額は上がるのか」という点が気になりますね。
この点、ボディカラーを元の色から塗り替えると、査定額が上がるどころか大きな減点となるので注意が必要です。
査定基準では、以下の様に定められています。
内容 | 減点 |
---|---|
外板のみを塗装した場合 | 100 |
元色以外の特殊色に全塗装した場合 | 250 |
つまり、元の車の色から塗り替えると、査定上は大きなマイナス評価になるという事ですね。
しかも、特殊色(いわゆる奇抜な色)にすると250点(25万円)という非常に大きな減点となります。
少しでも高く売ろうと思うなら、そのままの色で売るのが一番という事ですね。間違っても、自分で塗装しようなんて思わない方が良いですよ!
参考:日焼けやサビは減点対象となり、かつては車の色や塗装によって日焼けやサビの影響を受け易い事が有ったのですが、最近の車はそういった事は有りません。
【総評】白・黒・シルバー以外の車を売るなら地場の買取業者を狙え
ここまで解説してきたように、今回の聞き取り調査や実際に査定してもらった結果だと、地場の買取業者の方が「色」に対する評価が寛容でしたね。
そのため、大切な愛車を高く買い取りしてもらいたいのであれば、地場の買取業者に持っていってもらう方が良いでしょう。
「車一括査定サイト」をつかえばあっさり地場の買取業者が見つかりますから、ぜひためしてみてください。
では、最後に各業者の見解をあらためてまとめておきましょう。以下のような感じです。
色 | 大手買取業者 | 地場の買取業者 | ディーラー下取り |
---|---|---|---|
白・黒 | ○ | ○ | ○ |
シルバー | △ | △ | ○ |
それ以外の色 | × | ○ | △ |
備考 | スズキ車とスポーツカーは色減点がなし | 売れそうなら基本的に色減点なし | 白・黒・シルバー以外でも自社の車ならそれなりの評価 |
それを踏まえた上で、実際にピンク色のムーブ(2008年式)を査定してもらいましたが、以下のような査定結果になりましたよ。
項目 | 大手買取業者B社 | 地場買取業者Y社 | ディーラーD社下取り |
---|---|---|---|
買取金額 | 20,000円 | 75,000円 | 50,000円 |
色の影響力 | 明確に「色がピンクだから」という理由で減額された | 「女性のお客さんを多く抱えている」という理由で色減額はなし | 色減額はあるけど「自社の車なので」という理由でそこまで減額なし |
このように地場の買取業者を使えば、白黒以外の車でなかったとしても高価買取できるということがわかったことでしょう。
もし目立つ色の車を売却しようと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
以上「車査定において「色」の違いはどんな影響が出る?不人気色の車を査定してもらって検証」でした。