自動車公正取引協議会という組織名を聞いた事がありますか?
正式名称は知らなくても略称なら知っているかもしれませんね。自動車公正取引協議会の略称は「公取協」です。
ここでは、公取協がどの様な組織で、どういった活動をしているかについて見ていきます。
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組織の概要
一般社団法人自動車公正取引協議会は、東京の千代田区永田町(国会議事堂とかがあるすぐ近くですね)にある内閣府管轄の組織です。
この組織は以下の2つの目的を達成するために運営されています。
- 一般消費者が自動車を購入する時に、自分自身で考え選択が出来る様に公正競争規約を運用する。
- 自動車取引が公正に行われるよう配慮し、自動車業界が健全に発展出来るように活動をする。
要は生活に必須とも言える自動車やバイクを選ぶときに、消費者が判断をするのに必要な価格や品質などの適正な情報を提供し、不当な表示を業者にさせない事などを通じて、「消費者の信頼を得るための活動」をしている訳です。
会員は「メーカー・ディーラー・中古車販売業者」などで構成されており、会員数はなんと約2万社にも昇ります。自動車公正取引協議会に加盟しているという事は、中古車販売店としては一定の信頼が置けるという目安にもなります。
もちろん加盟しているだけで100%安全という訳ではないですが、自動車公正取引協議会、もしくは同様の組織である「日本中古自動車販売協会連合会(JU)」のどちらにも加盟していない中古車販売店には、悪質な業者が多いということは言えそうです。
なお、自動車の売買を考えている場合は、これから行こうとしている業者が公取協の会員かどうかを会員店検索システムで調べてから足を運んだ方が良いですよ。
なぜ公取協に加盟していない業者には悪質な業者が多いのか?
色々な理由が有ると思いますが、ここでは費用面にポイントをあてて行きましょう。公取協は消費者等の健全な取引を守るための活動を行っていますが、加入は任意であり、また公取協の会員を名乗るためには「入会金・年会費」を払う必要が有ります。
入会金は5千円、年会費は最低金額で6千円ですから、そこまで負担になる金額でも有りません。しかしながら、悪質な業者はこの金額すら払うことを拒むのです。所謂銭ゲバって奴ですね。
そんな業者で中古車を購入したらどうなるでしょうか?ロクに整備もせずに中古車を販売したり、下取車の下取り価格を誤魔化したり、自分たちの利益を増やすためならどんな事でもやりかねません。
こういう危険性も有るので、公取協等の団体に入っていない業者は悪質な業者が多いと言える訳です。(もちろん、団体に加盟していなくても良心的な業者は有るかもしれませんが、普通の精神が有ればまず団体に加盟するでしょう。)
活動の内容
活動としては、大きく以下の3つを行っています。
- ①自動車やバイクの購入に関する相談受付と情報提供
- ②消費者生活センターなど消費者関連団体との連携
- ③会員事業者に対する規約普及活動
①自動車やバイクの購入に関する相談受付と情報提供
消費者が自動車やバイクを購入する際に注意すべきポイントや会員の店の案内をしています。車の上手な買い方、失敗しない買い方を分かりやすく解説してくれています。
特に、「上手な中古車の選び方・買い方」のパンフレットは、自動車教習所や職業高校などに配布されているので、見た事のある人もいるかもしれませんね。
②消費生活センターなど消費者関連団体との連携
各地区の消費生活センターと連携し、同センターに消費者から相談が入ったときに相談窓口として対応したり、同センターとの懇談会を実施したりしています。また、消費生活センターの相談窓口の担当者への情報提供やトラブルに関する研修も実施しています。
③会員事業者に対する規約普及活動
会員であるメーカーや販売店に対して、マニュアルを作成したり、研修会を開催するなどして、自動車公正競争規約(表示等に関する自主規制ルール)を普及するための活動を行っています。
また、定期的に公取協ニュースを発行するなどして活動状況や行政機関の動向に関する情報提供をしています。
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