新古車(未使用車)は新車ではなく、だからといって誰かが使用した訳では無いので、完全な中古車と言う訳でもない特殊な状態の車です。工場から出庫され、新車登録もされているという点を除くと、新車と何ら変わりません。
しかし新古車は、一度車両登録されているため新車と謳って販売することが出来ません。従って、新車と比べて安い価格で取引されるのです。
では、この新古車を入手するにはどうすればいいでしょうか?ここでは、新古車を扱っている可能性がある店として考えられる「自転車操業タイプ」の販売店について見てみましょう。
自転車操業タイプとは?
中古車販売店もそれぞれの店で商売をしていますから、経営が軌道に乗っている店もあれば資金繰りに窮している店もあります。そんな中、新車ディーラーから車を仕入れてオークションで売ることを繰り返している「自転車操業型の中古車販売店」があるのです。
ここで「ん?」と思った方が多いのではないでしょうか?
新車ディーラーから新車を買う訳ですから、仕入値も新車価格となりますよね。それをオークションで売ると、当然仕入の金額を下回る金額でしか落札はされません。ではどうしてこの様な赤字になると分かっている手法で新車を捌いていくのでしょうか?これには【仕入金額の支払いと販売代金の回収の時間差】が関連してきます。
一般的に、新車ディーラーから新車を仕入れる場合、その支払い期限は新車登録の翌月末くらいとなります。一方でオークション会場で出品し落札されると、必要書類を提出すれば翌日にでもオークション会場から代金が振り込まれることになります。
つまり、仕入代金を支払うよりも先に販売代金を回収することが出来るのです。当然この取引は赤字になるはずですので、その分販売店としての資金は減ることになります。しかし当面のお金という意味では、支払いよりも先に代金回収が出来るため、問題の回避が出来ていると勘違いしてしまいます。このようにして、自転車操業の販売店が出来上がるのです。
そして、何度か繰り返しているうちに新車ディーラーからの信頼も獲得し、取引台数が1台から10台程度まで増えることもあります。通常の取引であれば取引台数が増えることは好ましいですが、自転車操業の場合は取引台数が増えても赤字が加速するだけです。やがて、赤字に耐えきれなくなった時点で止む無く倒産ということになります。
新古車が安く買える・・・かも?
このような自転車操業タイプの販売店が出品する新古車は、通常より低い金額で落札出来ることが有ります。というのも、通常であればオークションに出品する業者は「あと少しでも上がれば・・・。」と思いながら出品をしています。従って、納得いくラインまで金額が上がらなければ「売らない」という選択肢を選ぶことも出来ます。
しかし、自転車操業のお店の場合は資金繰りに窮しているので、少しでも納得のいく金額に達すればすぐに売ってしまうのです。(とにかく現金が欲しいから、すぐに売っちゃうんですよね。)
とはいえ、一般の方はオークション会場には出入り出来ません。知り合いの業者がいれば、オークションに出回っている新古車を探してもらうよう、頼んでみるのが良いかもしれませんね。
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