「中古車のキャンセル」といえば不可能だと思われがちですが、実は深く理解されていないのが実情で、あなたもその一人かもしれません。
もし「中古車のキャンセル」について調べているなら、以下のような疑問を持っていませんか?
- 無理だと言われているけど、中古車はキャンセルできる可能性があるの?
- 中古車をキャンセルした時の違約金の金額目安ってどれくらい?
- やはり中古車のキャンセルが難しいケースもあるのだろうか・・・
- 中古車のキャンセルでトラブルになった時の心構えと相談先を知りたい
今回の記事では、上記のような「中古車のキャンセル」に関する疑問が、すっきり解決できる知識を紹介していきます。
この記事を最後まで読んでもらうだけで、中古車のキャンセルを理解するために必要な知識をバッチリ網羅できますよ。
ではさっそく解説していきましょう。
中古車はキャンセルできる可能性があるのか
この章であなたが得ることができる知識の要点をまとめると、以下の通りになります。
- 押印を行ってしまうと契約は成立してしまう
- 販売店が納車などに着手していなければキャンセルできる可能性あり
- キャンセルは可能でもキャンセル料は発生してしまう事例もある
要点をおさえてもらったところで、さっそく次項より詳しい解説を見ていきましょう。
押印を行ってしまうと契約は成立してしまう
最初に理解しておいてほしいことが、一般的に押印を行ってしまうと契約は成立してしまうことです。
これは、契約内容に同意したという証なので、カンタンに「やっぱりやめた」と言うわけにはいきません。
契約の際は熟考して「納得がいってから捺印する」といった基本を忘れないでください。
販売店が納車などに着手していなければキャンセルできる
中古車の売買契約には「自動車注文書標準約款」なる項目があり、契約成立について明記しています。
(契約の成立時期)
①この注文による契約の成立日は、下記各号のいずれか早い日とします。
1.自動車の登録がなされた日
2.注文により甲が改造、架装、修理に着手した日
3.甲が乙に自動車を引き渡した日
②信用購入あっせん契約(信用購入あっせん業者と購入者の契約をいう)の場合には、その契約の定めるところによるものとします。
具体的には、契約の成立は「自動車の登録(ナンバー等)した日」「修理などを着手した日」「引渡した日」という3つのタイミングのうち、最も早い日が該当します。
この考え方からすると、次の日にキャンセルをオファーした場合、販売店が上記のうち何かに着手していなければ、契約成立は成り立たずキャンセルできることになります。
また、中古車に故障など不備があった際はキャンセル出来る可能性があります。
詳細は下記記事にケース別でまとめておりますので、ご確認ください。
キャンセルは可能でもキャンセル料は発生してしまう事例もある
もしも修理・改造・架装を開始して契約が成り立っていた場合は、修理などにかかった実費を請け負う必要が出てくる場合があります。
つまり、キャンセルそのものはできても、キャンセル料は発生してしまうのです。
このようにキャンセルそのものはできても余計な出費が出てしまう可能性もあるため、中古車購入は細心の注意を払って行動するようにしましょう。
以上、「中古車はキャンセルできる可能性」について解説しました。
では実際に中古車をキャンセルした場合、どれくらいの違約金になるのでしょうか。
次章より詳しく解説していきます。
中古車をキャンセルした時の違約金の金額目安
この章であなたが知ることが可能な知識の要点をピックアップすると、以下の通りになります。
- 中古車でキャンセル料について法的なルールはない
- キャンセル料は法的ルールがないので相場や目安は存在しない
- 実費が全くなかったキャンセルでも10万円請求されることもある
要点を確認してもらったところで、次項より具体的な解説について見ていきましょう。
中古車でキャンセル料について法的なルールはない
中古車におけるキャンセル料について法的なルールがありませんので、要するに「契約に準ずる」という処理になるでしょう。
ほとんどのケースで、契約書の裏に小さく「キャンセルについてのルール」が書かれているのでこの項目に則ることになります。
また前章でもお伝えしましたが、仮に修理・改造・架装を開始して契約が成立していたケースでは、それにかかった実費を負担することになるのであしからず。
キャンセル料は法的ルールがないので相場や目安は存在しない
そもそも、販売店側も「キャンセルなんて冗談だろう」と考えていますので、契約する時にわざわざキャンセル料についても話をすることなんてありません。
それほど、「中古車契約をキャンセルする」という行いは、業者的にあり得ないことなのです。
実際にキャンセルを申し込むと「◯◯万円払ってもらいます」と、キャンセル料をキッチリ要求してくる業者さんもいれば、「キャンセル料はないです」と配慮してくれる販売ショップもあります。
なお、実費が出ている場合を除いてのキャンセル料相場は、あってないようなものですので、ひとまとめに「◯◯円がキャンセル料だ」とは言えないのが現状です。
実費が全くなかったキャンセルでも10万円請求されることもある
キャンセル料そのものが法律で定義されていないので、金額の目安なんてありません。
しかし筆者の個人経験則ですが、修理などの実費が全く発生していないキャンセルでも、漠然と10万円請求されたことがあります。
しかも結構しつこく請求されたので当時は対応が大変でした。
その際、どうやって解決したのかは、後々の章で紹介いたします。
以上、「中古車をキャンセルした時の違約金の金額目安」を紹介しました。
しかし中には、キャンセルそのものが無理なケースがあることも忘れてはいけません。
そこで次章では「キャンセルが難しい具体的な事例」について詳しく紹介していきます。
中古車のキャンセルが難しい最も危険なケース
この章であなたにおさえておいてもらいたい知識に関する要点を先に伝えると、以下の通りになります。
- 「自動車注文書標準約款」なしだとキャンセルすら危うい
- 自販連監修の標準約款が用いられていない契約は要注意
- 「キャンセル料をもらえれば解除する」と言われる事例もある
ではそれぞれの内容を、次項より詳しく解説していきましょう。
「自動車注文書標準約款」なしだとキャンセルすら危うい
キャンセルさえ成立すれば、お金はかかっても契約を解除することができますが、実はキャンセルそのものができないケースもあります。
キャンセルできない事例においてキーワードになるのが、前章で解説した「自動車注文書標準約款」です。
「自動車注文書標準約款」は自販連にキチンと加盟している販売ショップが使用しているものです。
もしも加盟していない販売店なら、独自の約款を採用しており、そこに「契約の成立条件」について緩く明記していれば、サインをするまさにその時に契約が成立したことになります。
ですので、中古車を購入する際は、必ず「自販連に加盟しているのか」を確認してください。
自販連監修の標準約款が用いられていない契約は要注意
自販連監修の標準約款が用いられておらず、オーダーと同時に契約が成立してしまっているとすれば、契約の当事者双方は契約を履行しなければならない義務を担うことになります。
つまり消費者側がキャンセルを申し出ても、販売ショップ側に債務不履行などがなければ、一方的にキャンセルに応じないことも考えられるのです。
「キャンセル料をもらえれば解除する」と言われる事例もある
業者が合意解約に応じる場合は、実際に発生した実費費用について賠償することで解決へと話が進みます。
しかし契約約款に「車両代金の 30パーセントをキャンセル料としてもらえれば解除する」などと記載されていることを理由にお金を請求された場合は大変です。
キャンセルに応じない場合は、次の章にて説明する「心構え」をもちつつ、役にたつ「相談先」を使って、具体的な指示を仰ぐ必要が出てくるでしょう。
中古車のキャンセルでトラブルになった時の心構えと相談先
この章で絶対に理解していただきたい要点をまとめておくと、以下の通りになります。
- 相談前に自分の状況はしっかりとまとめておく
- 中古車のキャンセルトラブルで力になるサイトは3つある
- 相談を受けたら冷静沈着にトラブルの解決へと動くべし
ではさっそくそれぞれの要点について、次項より詳しい解説をしていきましょう。
相談前に自分の状況はしっかりとまとめておく
中古車を購入してトラブルに巻き込まれてしまったら、後腐れなく決するにはどうしたらよいのでしょうか。
まずはどういった問題が発生したのか、対象の問題に対してどうしてほしいのか、まとめてみることが重要です。
そのうえで、下記に紹介している相談窓口を利用するようにしましょう。
そうすれば、明確な回答がもらえやすくなりますよ。
中古車のキャンセルトラブルで力になるサイトは3つある
ではさっそく中古車のキャンセルトラブルで力になってくれるサイトを紹介していきましょう。
今回ピックアップするのは、以下のサイトです。
- 一般社団法人「自動車公正取引協議会」
- 独立行政法人「国民生活センター」
- 「弁護士ドットコム」
一般社団法人「自動車公正取引協議会」
一番メジャーな窓口で、適切なアドバイスが見込めます。
トラブル事例なども多く、各地の消費生活センターや消費者関連団体との連携も非常に強い団体です。
専用の相談窓口を設けたうえで、消費者からのクルマ購入時に発生してしまうトラブル等の相談を受け付けています。
トラブル解決の為のアドバイスも実施しているので、相談先としては申し分ありません。
独立行政法人「国民生活センター」
消費者ホットライン経由で連絡すると、あなたがお住まいの地域にある消費生活相談窓口をアナウンスしてくれます。
また商品やサービスなど消費生活全般絡みのクレームや問合せなど、消費者からの相談をプロフェショナルな相談員が受付けてくれるのも魅力です。
中古車のキャンセルトラブルに関しても、公正な立場で処理にあたってくれますよ。
「弁護士ドットコム」
実際に弁護士に相談するとなれば、こちらのサイトがベストでしょう。
無料の会員登録をすれば、弁護士が無料で回答してくれるのが魅力です。
さらに公開掲示板として過去の法律相談も閲覧できますよ。
中古車購入トラブルの事例も結構公開されているので、法的な処理を知りたい時に役に立つサイトになります。
筆者が一番お世話になったサイトは実はこのサイトで、先述したキャンセルのトラブルはすべてココで解決できました。
個人的には超オススメのサイトです。
相談を受けたら冷静沈着にトラブルの解決へと動くべし
中古車のキャンセルトラブルがあれば、まずは自分ひとりで悩まず相談しましょう。
相談する際は自分の感覚がずれていないかチェックすると同時に、最終的にはどうしたいのかという「あなた自身の考え」をまとめて、沈着冷静に指示された解決策を実行するようにしてください。
また自分の意見だけを通そうしないのも重要です。
歩み寄ることが解決のカギになることも往々にしてあります。
そもそもトラブルに遭わないことが一番で、中古車購入の際はじっくり考え、商談する業者、車の状態をしっかりと分かったうえで、商談に入るべきです。
商談の際は契約内容や保証面もしっかりチェックしてみて、契約するかジャッジするようにしましょう。
以上、「中古車のキャンセルでトラブルになった時の心構えと相談先」について解説してきました。
この章で解説した知識は「中古車のキャンセル」を理解する上で重要な知識なので、必ずおさえておくようにしてください。
安心・安全な中古車を買うなら中古車提案サービスを使う
中古車は誰かが使用していないもの。
さらには外観上はピカピカなのに、中身なボロボロ・・・そんなことだってありえますが、素人では見分けが付きません。
では、安心して中古車を買うにはどうしたらいいのでしょうか?
答えは「ズバット車販売」などの中古車提案サービスを使うこと。
何よりスゴイのは、100日間の返品サービスが付いていることです。
購入してから何か調子が悪い、聞いていない不良があるなどがあれば、100日以内であれば返品が可能なので安心です。
まとめ
以上、「中古車のキャンセル」をテーマとして、多種多様な知識をレクチャーしてきましたが、いかがだったでしょうか?
中古車は押印を行ってしまうと契約は成立しますが、販売店が納車などに着手していなければキャンセルできます。
ただ、キャンセルは可能でもキャンセル料は発生してしまうこともあり、キャンセル料について法的なルールはありません。
なお、「自動車注文書標準約款」なしの契約書を使うと、キャンセルすら危ういので注意が必要です。
もし中古車のキャンセルでトラブルになった時は、相談前に自分の状況をしっかりとまとめて「弁護士ドットコム」などのサイトを頼りにしてください。
具体的な相談を受けたら、指示されたアドバイスに従って、冷静沈着にトラブルの解決へと動いていきましょう。