任意保険(共済含)の加入率は約87%です。おおよそ10台に9台は任意保険に加入している計算になります。ただし、この加入率は日本全体の数値です。都道府県別で見ると、加入率が低い所も有ります。
そこで、今回は都道府県別に任意保険加入率を紹介したいと思います。
都道府県別の任意保険加入率
都道府県別の任意保険(共済を含む)加入率は以下の通りです。
損害保険料率算出機構が公表する「自動車保険の概況(2015年度版(2016年3月発行)P135)」を参考にしています。なお、対人賠償保険の付保率を任意保険の加入率と見立てて下記表を作成しています。
都道府県 | 自動車保険(共済)加入率 |
---|---|
北 海 道 | 85.7% |
青 森 | 87.8% |
岩 手 | 86.9% |
宮 城 | 89.0% |
秋 田 | 87.8% |
山 形 | 89.5% |
福 島 | 86.7% |
東 京 | 85.3% |
茨 城 | 84.1% |
栃 木 | 87.4% |
群 馬 | 88.5% |
埼 玉 | 87.3% |
千 葉 | 85.0% |
神 奈 川 | 86.8% |
新 潟 | 90.2% |
山 梨 | 82.1% |
長 野 | 87.4% |
静 岡 | 87.1% |
富 山 | 91.5% |
石 川 | 90.7% |
福 井 | 90.5% |
岐 阜 | 89.8% |
愛 知 | 91.0% |
三 重 | 88.2% |
滋 賀 | 88.8% |
京 都 | 88.4% |
大 阪 | 87.7% |
兵 庫 | 88.4% |
奈 良 | 88.4% |
和 歌 山 | 88.6% |
鳥 取 | 88.3% |
島 根 | 90.6% |
岡 山 | 88.8% |
広 島 | 89.8% |
山 口 | 89.8% |
徳 島 | 89.0% |
香 川 | 91.1% |
愛 媛 | 90.0% |
高 知 | 86.3% |
福 岡 | 86.3% |
佐 賀 | 88.9% |
長 崎 | 86.4% |
熊 本 | 86.4% |
大 分 | 84.3% |
宮 崎 | 83.4% |
鹿 児 島 | 81.0% |
沖 縄 | 76.3% |
任意保険の加入率が高い都道府県
任意保険の加入率が高い都道府県は以下の通りです。
- 1位・・・富山県(91.5%)
- 2位・・・香川県(91.1%)
- 3位・・・愛知県(91.0%)
任意保険の加入率が最も高かったのは富山県でした。明確な理由は見当たりませんでしたが、堅実な県民性が反映された結果かもしれません。
2位の香川県と3位の愛知県は「都道府県別の事故発生率データ」の記事で紹介しているように、事故件数が多い又は事故率が高いです。そのため、ドライバー自身が事故を身近に感じていて、任意保険の加入率が高くなっているのかも知れません。
ちなみに、富山県の事故件数は比較的少なく、事故率も低いです。
任意保険の加入率が低い都道府県
任意保険の加入率が低い都道府県は以下の通りです。
- 1位・・・沖縄(76.3%)
- 2位・・・島根(81.0%)
- 3位・・・高知(82.1%)
沖縄に関しては、事故を起こしても保険屋を通さずに当事者同士で解決することが多いそうです。その結果、この数十年ずっと任意保険の加入率ワースト1位の県となっています。
また、ワースト3に入っているこれらの地域は、交通量も事故件数も比較的少ないため、任意保険に加入しなくても良いと考えているドライバーが多いようですね。
しかし、これらの県では事故に巻き込まれた場合、事故の相手が任意保険未加入である確率が他の都道府県よりも高くなります。相手が任意保険未加入でしかも資力が無ければ、治療費も慰謝料も車の修理代も貰えません。
こういったリスクを考えると、自分の任意保険でカバー出来るようにしておいた方が良いです。こちらの記事「加害者が自動車保険未加入の場合は自分の保険を使うしか無いのか」にも書いているように、念の為「人身傷害保険」や「搭乗者傷害保険」などを手厚くしておいた方が良いと思いますよ。
ちなみに、ほとんどの任意保険には「無保険車傷害保険」が自動付帯されていますが、補償されるのは「死亡」又は「後遺障害を被った」場合のみです(保険会社によって異なる場合が有ります)。
【参考】普通車と軽自動車の任意保険加入率
普通車と軽自動車では、任意保険の加入率が若干異なります。古いデータでは有りますが、損害保険料率算出機構によると、両者の任意保険の各種保険の加入率は以下の通りです(平成24年3月末時点)。
なお、以下のデータには自動車共済の加入率は含まれていません。
保険の種類 | 普通車 | 軽自動車 |
---|---|---|
対人賠償 | 79.7% | 74.8% |
対物賠償 | 79.7% | 74.7% |
搭乗者傷害 | 50.0% | 46.1% |
車両 | 53.3% | 44.4% |
普通車の加入率の方が全ての保険において高くなっています。軽自動車を購入する人は普通車を買う人よりも金銭的な余裕が少ない人が多いと思うので、任意保険の加入率にもそれが反映されているのでしょうか。
あと、車両保険の加入率だけ約10ポイントも差が有りますね。(車両保険以外の保険では約5ポイントの差しか有りません。)
この理由は、軽自動車の車両価格が普通車のそれよりも比較的安いので、車が傷付いても構わないと考えている人がいたり、車が損傷したら「修理」ではなく「乗り換え」と考えている人も多いからでしょう。
車両保険を付帯すると保険料はかなり高くなるので、保険料を節約する方法として車両保険を付帯しないのは有りだと思います。ただし、自損事故を含めた事故のリスクを考慮すれば、車両保険の付帯の是非を検討した方が良いでしょう。