日本国内の軽自動車の販売台数は、着実に多くなっています。その理由は、税金・維持費用・購入価格が安い事や運転がしやすい事、デザイン面・安全性の向上などが挙げられます。
また、セカンドカーとしての需要も大きく、地方などでは軽自動車はなくてはならない存在になっています。
そこで、今回は「軽自動車の販売台数の推移」や「各メーカーのシェア」などを紹介していきたいと思います。
この記事のデータは、日本自動車工業会データベースを利用して作成しています。
軽自動車の販売台数の推移(全体)
以下のグラフと表は「軽自動車」「乗用車」「小型車」の2000年度からの販売台数の推移を表わしています。
2012年度には、軽自動車が乗用車と小型車を抜いて「販売台数1位」となっています。2000年代前半の小型車の販売台数ぐらいまで、一気に駆け上がるかと思われましたが、そこまでの伸びは見せませんでした。
その理由は、2008年に起きた世界的金融危機の影響や政府支援のエコカー減税の恩恵が少なかった事、そして軽自動車の価格が高騰した事などが挙げられます。
補足-販売台数の推移(数字羅列バージョン)
先ほどグラフにした販売台数の推移の数字羅列バージョンも添付しておきます。
過去15年の数字を見ると、2013年度の販売台数(普通・小型・軽の合計)が最も多いので、車の需要自体は減っていないことが分かりますね。
軽自動車の売れ筋人気車種ランキング【最新版】
軽自動車の維持費が普通車よりどの程度安いのか計算してみた
各メーカーの軽自動車のシェア
2014年度の軽自動車の各メーカーのシェアは以下の通りです。
メーカー | シェア |
---|---|
スズキ | 30.5% |
ダイハツ | 30.0% |
ホンダ | 19.9% |
日産 | 11.4% |
三菱自動車 | 3.4% |
マツダ | 2.4% |
トヨタ | 1.1% |
その他 | 1.3% |
スズキとダイハツがシェア1位を毎年争っており、この2社を追随するのがホンダと日産という構図になっています。スズキには「ワゴンR」、ダイハツには「ムーブ」という根強い人気を誇る軽自動車が有りますので、当然の結果と言えるかもしれません。
トヨタのシェアが少ないのは、ダイハツがトヨタの子会社だからです。ダイハツでシェアをとれているのに、わざわざ本体のトヨタが軽自動車市場を荒らす必要も無いですからね。
10年以上前は三菱自動車がTOP4に入っていましたが、リコール隠しなどによって消費者の信頼を失い、現在はその地位を失っています。
なお、スズキは日本でシェアを争ってきた経験を活かして、インドにおいて軽自動車だけではなく自動車市場全体のシェアNO.1を獲得しています。
参考:スズキはなぜインドの自動車市場でシェア1位を獲れたのか?
軽自動車を海外へ
スズキがインドで成功したように、発展途上国では価格の安い軽自動車は重宝されます。
また、軽自動車が日本でシェアを伸ばしてきた一つの理由は、日本の狭い道路事情に適していたからです。こういった需要は日本だけでなく、当然先進国においても存在します。
日本国内で小型車からシェアを奪った軽自動車が、今後世界中で同様の事を起こす可能性は十分にあると思います。
スズキ・ダイハツを筆頭に、日本の「軽」の技術を存分に世界で発揮して貰いたいですね。
コメント一覧
この記事へのコメントはありません。