交通事故とは切っても切れない関係である「示談交渉」について気になっていませんか?
交通事故の示談交渉とは、裁判などに持ち込む事はせず、お互いが話し合いによって解決を図ること。
交通事故が起こったら、すぐに示談交渉をはじめなければならないと思いますよね?
しかし実は交通事故が起こった後、ある程度時が経ってから示談交渉すべきだということをご存知でしょうか?以下をご覧ください。
このように交通事故における示談交渉は、事故にあった方の都合を重視して、ある程度長い期間をかけて行っていくものなのです。
もしこの事実を理解していなければ、最悪の場合、相手の都合を考えずに示談交渉を持ちかけて、失敗していたかもしれませんよ?
しかし、ご安心ください。今回の記事は示談交渉の流れや、交渉を進めるうえで知るべき知識をしっかりと解説しています。
もし現時点で示談交渉を控えている人にとっても、即戦力となる知識を解説していますよ。
交通事故の示談交渉について、しっかりと把握しておきたいという人は、ぜひ最後までご覧ください。
【基礎知識】交通事故の示談とは?金額の相場は?
まずは交通事故における「示談とは何なのか」という点から解説していきましょう。
もちろん「示談の流れについて知りたい」という人は、次の「どのタイミングでスタートすればいい?交通事故の示談の流れ」まで飛ばしてください。
そもそも示談とは?
そもそも交通事故における「示談」とは、裁判をせずにお互いが話し合って解決することです。
もっと具体的にいえば、事故においてそれぞれ過失の割合を決め、過失に基づいた示談金を決める行為ともいえます。
そんな示談交渉のゴールは損害賠償金額と支払い期日を決めて、示談書を作成しサインすることです。
示談書に一度サインすると、やり直しはもうできませんので慎重にする必要があります。
交通事故の示談金相場はいくら?
示談によって発生するお金は「示談金」と呼び、被害者に起きた損害に対する「賠償金(慰謝料)」と「治療費」「車の修理費用」「休業損害」が含まれます。
そのうち「治療費」や「車の修理費用」などは、実際に発生した額が基準になるでしょう。
そして「休業損害」(働けなくなったことに対する損害)は、事故前の実収入を元に計算されます。
つまり、「治療費」「車の修理費用」「休業損害」は、実際の金額で算出されるので明確な相場は存在しません。人それぞれ、ということになります。
一方、賠償金(慰謝料)は、相場ともいえる「算定基準」があります。
※画像出典:伊佐行政書士事務所「慰謝料計算の早見表」より
ただし、あくまでも相場なので示談の結果によっては、増減することをお忘れなく。
つまり。この相場から少しでも自分の都合が良いようにしていくのが、示談交渉のキモともいえます。
交通事故後に示談交渉しないとどうなる?
もし交通事故後に示談交渉しないと、当然ながら被害者側は示談金は発生しません。
一方、加害者側は示談が進めようとしないと、刑を軽くできないことも。
このように示談交渉を進めないことはお互いにとってよくないので、キチンと決着をつける必要があるのです。
どのタイミングでスタートすればいい?交通事故の示談の流れ
「示談とは何なのか」という基礎知識について紹介してきましたが、ここからは示談交渉をすべき流れとタイミングについて紹介していきましょう。
具体的には以下の通りです。
このように示談交渉は、交通事故が起こった後すぐには行いません。
とにかく早く話し合いをして、何かしらの解決を図りたいと思いがちですが、それは全く相手の都合を考えていないことになります。
もし事故で怪我をしてしまっていたのであれば、最悪の場合、入院しています。
入院となると仕事や家庭の都合を付けないといけないので、ハッキリ言って被害者側は示談交渉どころではありません。
このように事故にあった加害者側は、示談交渉する前に色々としなければならないことがあるため、事故直後のタイミングで示談交渉はできないのです。
示談交渉なんて考えていられないと思っているときに下手に話を持ちかけると、加害者・被害者ともに悪い方向性に行く可能性は十分にあります。
だからこそ、早く決着をつけたいという気持ちを抑えて、万全の状態で話し合うという姿勢が重要になるでしょう。
交通事故の示談をうまく進めるためのたった1つのコツ
ここまで示談交渉について様々な知識を紹介してきましたが、交通事故の示談交渉をやっていく上で最も重要なのは「早期解決を必要以上に意識しない」ということです。
言い換えれば、ある程度長くなることを覚悟すべきというべきでしょうか。
実際にまだ傷もいえていないのに、せかせか話を進めたとしても、お互いに悪い結果をもたらす可能性しかありません。
しっかりとお互いが、話し合いの土台に立てるタイミングになったということを確認してから、話し合いをするようにしましょう。
実際に示談交渉するのは保険会社
なお、素人が示談交渉をするのは、どうしても難易度が高いです。
仮に話すのがうまいと自負していたとしても、法的知識がないと具体的な話がまとまった後、「どう決着をつけるのか」という着地点が見出せません。
そのため、もし示談交渉が伴うような事故が起きてしまったのであれば、まずは保険会社に依頼するのが良いでしょう。
保険会社の示談交渉は「質」が低い
ただし注意しなければならないのは、保険会社の担当スタッフはしゃべりのプロでもなく、法的知識の専門家でもない、という点です。
そのため、保険会社が示談交渉を担当して、ムダに早く決着をつけようとしたなどのネガティブな事例は多く報告されています。
こんにちは
保険会社に負けずに旦那さんをちゃんと完治させてください
保険会社は、早目に示談させて終わらせようとしますからね— トモちゃん (@amuro_tomo) August 9, 2017
被害者側だと、相手側の保険会社とのやりとりにウンザリしているという声も見られますね。
追突事故の相手の保険会社ほんまクソやわ。早く示談して終わらそうと電話かかってきて、こっちの話を全く聞こうとしないで一方的に喋ってくる。車の保険会社って加害者のためにあるだけやな。被害者は早く示談しろって感じやろ…
— まさお (@kmasa_a7m4) September 10, 2013
下記のように、示談に伴う事務作業をキチンとやってくれないという声だってあります。
https://twitter.com/HjM0504/status/937886696837824512
だからこそ、満足いく決着を望むのであれば、保険会社ではなく弁護士に依頼すべきでしょう。
弁護士は法律のプロなので示談交渉も朝飯前
弁護士を依頼するのは、加害者・被害者ともにメリットがありますが、特に恩恵があるのが被害者側です。
実は被害者側として過失がまったくないないなら、保険会社を代理人として交渉につかえません。
加害者側が保険会社をたててきたら、保険のプロと素人が真っ向で戦うことになります。
そんなとき、交渉と法律のプロである弁護士が大きな力になってくれます。
保険会社よりも手練れなので、納得のいく示談にすることができるでしょう。
交通事故の示談に強い弁護士の探し方
交通事故の示談に強い弁護士なら、現在では様々な公的制度ですぐに会うことができます。
具体的には「法テラス」と「地域の無料法律相談」を使うといいでしょう。
ただ、法テラスは、以下のように収入要件があるので注意です。
■法テラスの無料法律相談の利用にあたって
法テラスでは、経済的に余裕のない方のために、民事法律扶助による無料法律相談(相談援助)を実施しています。
この無料法律相談(相談援助)を受けるためには、一定の要件を満たすことが必要です。
具体的な要件の説明・確認は、最寄りの法テラスの事務所に、お気軽にお問い合わせしてください。■確認する要件
資力基準を満たしていること
民事法律扶助の趣旨に適すること■資力基準の確認方法
資力基準に該当しているかどうかは、以下の収入要件と資産要件を満たしているかどうかで判断します。
あなたが収入要件をクリアしているかどうかは専用のサイトでわかるので、法テラスを使うつもりなら一度はチェックしておいてください。
一方、法テラスと違って、地域の法律相談であれば、誰でも無料で使うことができるので、事故が起こったタイミングで、もし動けるなら行ってみましょう。
「地域名 法律相談」で検索すると必ず案内ページが出てきますので、チェックしてみてください。
参考までに、福岡市の案内ページを紹介しておきます。
市・区役所の市民相談室では、福岡市在住か市内に通勤・通学している方を対象に、弁護士による無料の法律相談を行っています。日常生活での法律問題でお困りの方は、一度弁護士に相談してみませんか。(※相談には予約が必要です)
ただし、市・区役所の市民相談室と天神弁護士センターで過去1年以内に法律相談を受けた方は相談を受けられませんので、あらかじめご了承ください。※出典:福岡市「法律相談のお知らせ」より
なお、もし被害者側になってしまい、入院していたなら退院してから相談しても十分間に合うので、なるべくなら弁護士に一度話しを聞いてみてください。
まとめ
今回は「交通事故の示談」について、深掘りしてきました。
交通事故が起きたら、具体的には以下のような流れで話し合いをしていくことになります。
示談交渉を円滑に進めていくのであれば、とにかくまずは被害者の都合を最優先に考えるべきだということを理解していただけたことでしょう。
示談交渉について気になっている人、交渉をうまい方向に進めたいと思っている人は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
「保険スクエアbang!」なら、一度の申し込みで最大19社から見積もりハガキが届く。
自動車保険は同じ保険プランなのに、保険会社によって値段がマチマチ・・・
同じ保証なのに、5万以上安くなった人もたくさんいます。
実際に私も「12万円→5万円」になりました!