中古車を購入する時、印鑑証明書が必要なのかどうか気になっていませんか?
印鑑証明書とは、あなたの実印は何かを表す証明書のこと。本人確認のために必要
RT @riccori_n 痛印の印鑑証明書 pic.twitter.com/5svmQhPOh6
— 痛印堂 (@itaindou) May 9, 2014
どんな契約の時にも印鑑証明書を用意することが多いですから、中古車を購入する際も印鑑証明書は必要だと思いますよね?
しかし実は別に印鑑証明書を用意しなくても良いケースもあるということをご存知でしょうか。
実際に軽自動車を購入する際などは、印鑑証明書を別に用意しなくてもいいのです。
もしこの事実について知らなければ、無駄に印鑑証明書を用意して、手間とお金を消費していたかもしれませんよ?
しかし、ご安心ください。今回の記事では車を購入する際、どんなケースで印鑑証明書は必要なのかをシンプルに解説していきます。
そもそも印鑑証明書は何なのか、どうやって取得するのかというところまで解説していきますので、中古車を購入する人は必見の内容となっています。ぜひ最後までご覧ください。
【基礎知識】そもそも印鑑証明書とは?どうやって取得する?
まずは印鑑証明書とは一体どんな書類なのか、基礎知識について紹介していきましょう。
もちろん「印鑑証明についてある程度知っている」という人は、次の「なぜ印鑑証明書が中古車購入に必要なのか?」まで飛ばしてもらって構いません。
印鑑証明書とは本人確認書類
印鑑証明書とは、契約書などに押印した印鑑が地方公共団体に登録した印鑑と同じ物である事を証明する書類のこと
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地方公共団体が印鑑証明書によって本人の印鑑である事を証明する事から、あなたの持っている印鑑が本当に実印なのか証明であるとともに「本人確認」という立ち位置でも扱われます。
そのせいか、名義変更などの重要な手続きで提出を求められることが多いですね。
印鑑証明書を発行するには印鑑の登録が必要
役所などの窓口で「印鑑証明書を下さい」と言っても、印鑑を登録していなければ、証明書は発行されません。
印鑑証明書を取得するには、まず印鑑を登録する必要があります。
印鑑登録をする場所は、住民登録している市区町村役場です。以下のモノを持って印鑑登録を済ませて下さい。
- 登録する判子(シャチハタは不可・100均の判子はOK)
- 本人確認書類(免許証・保険証・マイナンバーなど)
- 手数料200円~500円(市区町村によって異なります)
なお、登録できる判子(いわゆる実印)は1人1本までで、市区町村によって異なりますが、実印の登録要件も定められているので要注意。
手続きが終了すれば、以下のような「印鑑登録証」というカードが交付されます。
https://twitter.com/arimi0831/status/1010104313488666624?s=21
このカードは非常に重要です。なぜなら、カードさえあれば本人ではなくても、委任状無しで印鑑証明書を発行できてしまうから。
便利な一面もありますが、危険も伴うので大切に保管しておきましょう。
印鑑証明書の取得方法
では次に印鑑証明書の取得方法について、見ていきます。印鑑証明書の取得方法は、以下の3つです。
- 役所や出張所などでの窓口申請
- 自動交付機を利用して発行
- コンビニで発行
それぞれの発行方法について、詳しく紹介していきましょう。
取得方法1.役所や出張所などでの窓口申請
窓口申請をする場合に必要な書類は、以下の通りです。
- 申請書(役所のHPでダウンロードして印刷できます)
- 印鑑登録証
- 本人確認書類
- 手数料1通200円~400円(市区町村によって異なります)
代理人申請も可能で(委任状は不要)、その場合も必要な書類は上記と同じです(本人確認書類は代理人の免許証など)。なお、郵送での交付請求はできません。
取得方法2.自動交付機を利用して発行
市民センターや公民館などには、以下のような証明書の自動交付機が設置されており、利用すれば印鑑証明書が発行できますよ。
【証明書自動交付機停止のお知らせ】本日システムメンテナンスのため、住民票の写し、印鑑登録証明書の自動交付機を停止させていただきます。 停止日:12月20日(水) 停止時間:午後7時~午後9時 停止機器:本庁舎・プラッツおおひらに設置の自動交付機 ■問合せ:市民生活課0282-21-2126 pic.twitter.com/EYHfing9zk
— 栃木市 (@Tochigi_City_01) December 20, 2017
発行するために必要なモノは、以下の通りです。
- 印鑑登録証(カード)
- 手数料1通200円~400円(市区町村によって異なります)
- 暗証番号
ただし、自動交付機を利用するには、事前に利用登録を済ませておく必要があり、利用登録は役所等の窓口にて本人のみが行う事ができるのであしからず。
利用登録時は本人確認書類と印鑑登録証を持参して下さい。その際に暗証番号を設定します。
なお後述する「コンビニでの発行」をすでに実施している自治体の場合は、以下のように自動交付機を撤廃している場合があるので注意してください。
北九州市では、より簡便に証明書を取得していただけるよう、平成29年5月10日から証明書コンビニ交付サービスを開始しました。利用にあたっては、マイナンバーカード(個人番号カード)が必要です。また、市内11箇所に設置していた証明書自動交付機は、機器の老朽化に伴い、平成29年7月1日に廃止しました。証明書コンビニ交付サービスを利用される方は、あらかじめマイナンバーカードの申請をお願いします。なお、証明書自動交付機で使用されていた市民カードは、印鑑登録証となりますので、大切に保管されるようお願いします。
※出典:北九州市「証明書コンビニ交付」より
取得方法3.コンビニで発行
ローソンやセブンイレブンなどのコンビニに設置されてある、マルチコピー機で印鑑証明書を取得する事ができます。
取得可能時間は午前6時半~午後11時となっている場合が多いですね。なお、印鑑証明書の取得に必要なモノは、以下の通りです。
- マイナンバーカード(暗証番号の入力が必要)
- 手数料1通200円~400円(役所の窓口申請より安い場合が多い)
マルチコピー機の利用方法は、概ね以下の通りです。
- 端末に表示されている「行政サービス」を選択
- マイナンバーカードを所定位置にセット
- 証明書交付サービスを選択
- マイナンバーカードの暗証番号を入力(入力完了後はマイナンバーカードは不要なのでしまいます)
- 発行する証明書を選択(「印鑑証明書」を選択)
- 画面案内に従って情報を入力
- 入力内容を確認
- 手数料を支払えば、印鑑証明書が印刷されます
以上のいずれかの方法で印鑑証明書を取得し、各手続きの必要な書類に添えて提出しましょう。
なぜ印鑑証明書が中古車購入に必要なのか?
ここまで「印鑑証明書とはどんな書類なのか」という知識について解説してきました。
では本題とも言える、中古車購入における印鑑証明書の必要性について紹介していきましょう。
なぜ印鑑証明書は中古車購入に必要なのかというと、基本的には先述したように本人確認をするためです。
日本では不動産などの大きな資産を購入する際に、本人確認をしなければならないという慣例があります。
自動車もれっきとした「資産」ですから、購入時には本人確認が必要、つまり印鑑証明書が必要というわけなのです。
印鑑証明書には「実印の確認」という意味合いもある
印鑑証明には「実印の確認」という大きな役目もあります。
シンプルに言えば、あなたが使っている印鑑が本当に実になるかどうかを確認する証拠になるのです。
自動車の契約や名義変更する際は、実印が必要というルールが定まっています。
だからこそ、実印が本物かどうかを証明するための印鑑証明書が必要になってくるというわけですね。
実は中古車購入で印鑑証明書が必要ではないケースもある
先ほど中古車を購入する時、本人と実印の確認という意味を含めて、印鑑証明書が必要だと紹介しました。
しかし実は印鑑証明書が必要でない中古車購入のケースがあるのです。具体的には以下の通り。
- 軽自動車を購入する
- ディーラーローンを利用する
それではこれらの内容について、ざっと紹介していきましょう。
印鑑証明書不要のケース1.軽自動車を購入する
先ほど不動産など、重要な資産を購入する時には印鑑証明書が必要だと紹介してきました。
しかし実は軽自動車は、法的に「資産」として扱われていないのです。
つまりは誤解を恐れずに言うと、本を買ったり家電を買ったりするのと、あまり定義的には変わらないというわけ。
だからこそ、中古車で軽自動車を買う際は、印鑑証明書をわざわざ用意する必要はありません。
印鑑証明書不要のケース2.ディーラーローンを利用する
車を購入するときに、現金ではなく自動車メーカーが提供する「ディーラーローン」を使う人もいるでしょう。
このディーラーローンには「所有者が自動車メーカーになる」という難点が1つあります。しかしその難点が幸いして、印鑑証明書を用意しなくてもいいのです。
つまりは所有者はあなたではないため、印鑑証明書を行しなくてもいいというわけ。
車関連で印鑑証明書が必要な手続きとは?
ここまでは印鑑証明書が必要でない中古車の手続きについて、紹介してきました。
では次は逆に印鑑証明書が必要な車関連の主な手続きを見ていきましょう。具体的には以下の通りです。
- 普通車の新規登録手続き(所有者となる場合)→普通車を購入して所有者として登録すること
- 中古車新規登録手続き(所有者である場合)→中古車を購入して所有者として登録すること
- 名義変更手続き(所有者である場合)→車の所有者の名義を変更すること
- 一時抹消手続き→一時的に車を公道で走らせない手続きをすること
- 永久抹消手続き→今後一切車を公道で走らせない手続きをすること(廃車手続き)
- 自動車重量税の還付申請手続き→常に支払った税金の返金を求めるための手続き
- 所有権解除手続き→ディーラーローン支払いを全て終えて所有者をあなたに変更する手続き
この他、住所を証明する書類としても印鑑証明書を使用する事ができます。ただ、住所の証明には「住民票」を利用するのが一般的ですね。
このように、印鑑証明書は車の所有権に関わる手続きにおいて必要になる事が多いです。それだけ重要な書類だという事が分かります。
印鑑証明には有効期限があるので要注意
上記の手続きをする際に印鑑証明書を用意するのであれば「有効期限」には気をつけなければなりません。
基本的には印鑑証明書そのものに有効期限はありませんが、発行から3ヶ月以内という暗黙のルールが決まっています。
つまり、かなり前に「念のため」と思って取得していたものを出してもダメというわけ。
なぜ3ヶ月以内なのかというと、中古車の手続きを踏むうえでは「情報の新鮮さ」という要素に重きを置かれているからです。
3ヶ月以上になると、印鑑登録した印鑑が違うかもしれませんし、記入されている住所も違う可能性があります。
だからこそ、中古車の手続きにおいては「3ヶ月以内」が有効期限となっているというわけです。
【総評】印鑑証明書が必要かどうか早めに調べておこう
ここまで中古車購入における印鑑証明書の様々な知識について紹介してきましたが、中古車を購入する時には印鑑証明書が必要かどうかを早い段階で見極めていく必要があります。
何故かというと、紹介してきたように印鑑証明書を手に入れるのには一手間かかるから。
その上、料金もかかるので、もし軽自動車などを購入する人がわざわざ印鑑証明書を発行すると、無駄なお金を払ってしまうということも考えられます。
だからこそ、上記に解説したように、自分のケースでは印鑑証明書は必要なのかどうかということを早い段階で把握しておきましょう。
印鑑証明書はなるべく早いタイミングで複数用意しておく
そして印鑑証明書が必要だというのであれば、ギリギリになると色々とバタバタするので早いうちに取得しておくことをお勧めします。
さらに印鑑証明書が必要なのが明らかなのであれば、1部ではなく複数用意しておくことをおすすめします。
これは何故かというと、業者によっては「予備のために複数用意して欲しい」と指示してくる場合があるため。
そんな業者では1部だけをしておいても「このままでは手続きが続けられません」と頑なに言ってきます。
早い手続きを望むのであれば、念のため2部は用意しておきましょう。
まとめ
今回は中古車購入における印鑑証明書について深掘りしてきました。
絶対に必要だと思われがちな印鑑証明書ですが、軽自動車購入等の際には特に用意する必要はないということをご理解いただけたことでしょう。
今後中古車を購入しようと思っている人は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。