日本では自動車の個人売買はあまり浸透していません。中古車買取店・販売店で車査定してもらって自動車を売買するのが主流です。
ちなみに、海外では個人売買が主流となっている国が多いです。ドイツやアメリカなどがそうですね。
日本で個人売買が浸透しない理由は、取引に「不安」を感じるからでしょう。何かしらのトラブルに巻き込まれる事が多いって話はよく聞きますからね。車の個人売買に興味が有っても、手を出せない人は少なくないはずです。
そこで、今回は自動車の個人売買のメリット・デメリットを紹介します。
個人売買のメリット
個人売買のメリットは、以下のように価格面のメリットが多いです。
- 高額で売れる
- 安値で買える
- 消費税がかからない 等
高額で売れる
個人売買は中古車買取店に車を売るよりも高く売れる場合が有ります。
一般的に、中古車買取店に売った車は、複数の業者を介して、次の買い手に渡ります。その間に諸経費や利益などの中間マージンがどんどん上乗せされます。その結果、次の買い手の購入価格は売却価格よりもかなり高い金額になります。
個人売買では、上記の購入価格で買い手に直接売る事が出来るので、中古車買取店に売るよりも高く売れます。もちろん、買い手をつける為に上乗せする金額は控えめになりますけどね。
また、ネットオークションでは人気の車なら入札競争が激しくなり、高値で売れる事も有ります。
安値で買える
個人売買で車を購入する場合も、上記と同じ事が言えます。業者を介さずに個人間で直接取引を行うので、中古車販売店で車を購入するよりも基本的に安く買う事が出来ます。
中古車販売店で購入すると、諸手続きの代行費用や整備費用(利益も含まれる)などがどーんと上乗せされるので、やはり購入価格は高くなってしまいます。
その点、個人売買では手続きは自分で行うので代行費用はかかりませんし、整備費用も必要最低限の金額に抑える事が出来ます。
また、ネットオークションでは掘り出し物が出品されていたり、入札の駆け引き次第で安く購入する事が出来ます。
消費税がかからない
消費税は「国内で事業者が事業として資産の譲渡等を行った場合」に課税される税金です。そのため、個人間での単なる自動車の売買には消費税は課税されません。
消費税がかからないので、当然自動車を安く買えるわけです。
個人売買のデメリット
個人売買はデメリットの方が多いのが現状です。その内容は概ね以下の通りです。
- 現状引き渡しなので購入後すぐに故障する事もある
- トラブルが多い
- 書類手続きが煩雑
- 基本的に一括払い 等
現状引き渡しなので購入後すぐに故障する事もある
個人売買では、売り手が車を完璧に整備してから取引を行う事は稀です。そのままの状態で車を引き渡す、つまり現状引き渡しが基本です。
そのため、車の状態によっては購入後すぐに故障などのトラブルに巻き込まれる可能性も有ります。車の状態を判断出来ない知識の乏しい人には、個人売買はあまりお勧めできない購入方法です。
また、予備車検付きの車なら安心と勘違いしている人もいます。予備車検とは、登録していない車を車検にだけ通す手続きです。車検と整備は別問題であり、車検に通ったからといって、その車が故障しない保証はどこにも有りません。「無いよりはマシ」程度に考えておきましょう。
車検が書類手続きだけで済むというメリットは有りますけどね。
トラブルが多い
日本で個人売買が浸透しないのは「多発するトラブル」が最大の原因でしょう。
さきほどの購入後の故障もトラブルの1つです。その他にも、「入金したけど車が届かない」「車を輸送したのに入金されない」「手続きに必要な書類が届かない」・・・などなど色々なトラブルが発生します。
不安な人は個人売買よりも中古車店で購入した方が良いかもしれませんね。
個人間売買で車を売る時(買う時)によく起こるトラブルと対応策
書類手続きが煩雑
個人売買では、車庫証明や名義変更手続きなどの諸手続きは本人が行わなければなりません。安く車を購入出来る分、手続きに手間と時間がかかる点は仕方ないかもしれませんね。
車を個人売買で売る時・買う時に必要な書類や流れ・注意点のまとめ
基本的に一括払い
個人売買には基本的にマイカーローンは利用出来ません。そのため、代金のやりとりは一括払いとなります。これは買い手だけでなく、売り手にとってもデメリットと言えますよね。分割払いを希望する買い手とは取引出来ないわけですから。
ただし、JAなどの一部の金融機関では個人売買にもマイカーローンが適用出来るようなので、相談してみて下さいね。