自動車のナンバープレートには、登録している運輸支局やその地域名が記載されます。そして、2006年からは「より馴染みの有る地域名を導入して観光の促進をしよう」という事でいわゆるご当地ナンバーが始まりました。
ご当地ナンバーとは?その一覧と追加のご当地ナンバーが出来た理由
しかし、中にはご当地ナンバーが嫌だという方もいますよね。
ご当地ナンバーは、対象地域に住んでいる人は選択の余地は無いのでしょうか?ここではご当地ナンバーが嫌な場合に、従来のナンバー(広域ナンバー)や他の地名にする事が可能なのかについて見ていきましょう。
ご当地ナンバーが嫌な理由
ご当地ナンバーが嫌だという方には、いくつか理由が有る様です。以下で考えられる理由を見てみましょう。
まず、荒い運転をする人が多い事で有名な地域で、そのナンバーを付けていると運転が荒いと勝手に決めつけられるのが嫌だ、という方は多いのではないでしょうか?
また、実際に「世田谷ナンバー」が導入された時には、ご当地ナンバーとして人気ランキング上位の「品川ナンバー」を好む方達から国に対する反対運動(訴訟)が起きました(※)。
品川ナンバーは「都会でお金持ち」というイメージが付いていたので、世田谷ナンバーに変更されるのが嫌だったのでしょうね。他にも、世田谷ナンバーだと対象範囲が狭くなるのでプライバシー上問題が有る、という事も嫌がられる理由の1つだった様です。
※:当時の区民アンケートの対象者が偏った方法で抽出されており、実際には導入反対の方も多いのに、8割方賛成という結果になった、という主張がされていました。(参照元;世田谷ナンバーを考える会(旧 世田谷ナンバー新設を反対する会))
ナンバープレートに書かれている地域名なんて全く興味が無い、という方もいるでしょうが、元々人気の有った地域名が変更されるとなると、反対する人は多そうですね。
ご当地ナンバーの拒否権は有る?
ご当地ナンバーが嫌だ、という方は申請すれば従来の広域ナンバーで登録する事は出来るのでしょうか?結論的には、対象の地域に住んでいる方はご当地ナンバーを拒否する事は出来ません。
この点について、国土交通省のホームページには以下の記載がされています。
新たな地域名表示ナンバープレートは、従来の自動車検査登録事務所の新設に伴う新たな地域名表示の導入と同様、希望者だけでなく当該地域内に使用の本拠の位置を有する全ての自動車に付与することとする。
また、ある時点で地域内の全ての車について強制的にナンバープレートを変更するのではなく、順次、新規に登録する自動車、移転登録や変更登録等によりナンバープレートを変更する自動車について、新たな地域名表示のナンバープレートを付与するものとする。
つまり、対象の地域に登録される車は全てご当地ナンバーが交付されるけど、ある時点で該当地域の車の全てがご当地ナンバーに強制的に変更されてしまうのではなく、新規登録や移転・変更登録の都度、ご当地ナンバーへと変更される、という事です。
従って、従来から車に乗っている方は、名義変更や引っ越しなどをしない限り従来の地名のままという事ですね。一方で、これから初めて車を買うという方は、残念ですがご当地ナンバーを付けるしか方法が有りません。
新たにご当地ナンバーが導入される場合、現行(広域)ナンバーの申込・交付期限は予め設定されるので、運輸局等に問合せをする様にして下さい。
自分の地域のご当地ナンバーが嫌だからといって、引っ越しする訳にもいかないでしょうから、導入されたらそれに従うしか無さそうですね。