ディーラーで新車を買う際、値引き交渉を頑張って最大限の値引きを引き出したいですよね。また、「下取車」が有るのであれば、可能な限り高い金額で下取りして貰い、総支払額を減らしたいですよね。
しかし、ディーラー側も商売なので「値引額」と「下取価格」は損をしない様に慎重に決定しています。そして、この両者の金額にはカラクリが有る事を知っていますか?どういう事なのか、以下で見てみましょう。
下取価格と新車値引き金額のカラクリ
例えば、買取専門店での査定額が15万円で、ディーラーで提示された下取価格が20万円だった場合、どちらが得だと思いますか?普通に考えると、金額の高い下取りの方が得ですよね。
しかし、ディーラー側には以下の様な手法がある為、必ずしもその通りとは限らないのです。
手法1:値引額を下げる
ディーラー側としては、可能な限り下取価格を高くして、お客様に「長い間乗って来た車でもこれだけの金額で引き取ってくれるんだ!」というような嬉しい気持ちになって貰い、気分よく新しい車に乗り換えて貰いたいと思っています。
また、最近は買取店で簡単に無料査定が出来る場合が多いので、査定金額に敏感な客が増えて来ているので高めの下取価格に設定することも有るとか。
しかし、ディーラー側も商売です。高い金額で下取りして損を出してしまうと意味が無いので、どうしても下取価格には限界があります。
そこでどうするかというと、「新車の値引き額を下げて、その分下取り金額を上げる」のです。これは、下取価格を買取店と同等若しくはそれ以上の金額にしておいて、その代わりに新車値引き額を低くする、という手法です。
新車値引きがゼロであれば客も不審に思うかもしれませんが、値引き額もいくらか入れておくと最終的に得をした、と思ってしまうことが殆どなのです。
手法2:値引額を上げる
一方で、新車値引額を上げることにはどの様な意図があるのでしょうか?これは新しく車を買おうと思っている方が、「下取価格の大小よりも新車値引き額の大小の方が気になっている」という場合に使われます。
つまり、「下取り金額を下げて、その分新車の値引き額を上げる」ということです。ディーラー側の立場からすると、新車の値引額を増やしたとしても、その分下取金額を下げてしまえば合計の販売金額は同じになります。
よくあるのは、営業担当者が「少しお待ちください、上司に確認して来ます。」と言って、戻って来たら「特別値引きが適用出来る様になりました!○○円まで値引きさせて頂きます!」と客の心を揺さぶって来る方法ですね。
もちろん、客側としても値引額を大きくしてくれているので、下取価格が下がったとしても何だか得した気分になっています。営業担当者は、客の性格まで見通して営業を仕掛けて来るということですね。
グラフで見ると一目瞭然
活字で説明しても分かりにくいかもしれないので、グラフで見てみましょう。
ディーラー側としては、値引額と下取額の合計として許容出来る金額として予め心積もりしています。その許容額が30万円だった場合、下取額を重視した場合は以下の様になります。
一方で、客の言動から「値引きを重視した方が良い」と判断した場合は、以下の様になります。
いかがですか?どちらの場合も合計額が同じなので、最終的に購入代金として支払う金額に違いは出ません。しかし、営業マンは客の心理を上手く突いて、適宜値引額と下取額を調整しているという訳ですね。
損得はトータルの金額で判断!
上記の様に、下取価格と新車値引き額は裏返しの様な関係にあります。値引額が高くても下取価格が低かったり、反対に下取価格が高い代わりに値引額が低いこともあります。
下取価格と値引額とどちらかの金額が高いからといって一喜一憂するのではなく、トータルの金額で判断する様にしましょうね。
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