新車ディーラーで、車を買おうとカタログを見たり担当者の話を聞いていたら、「最近の車は、オプションの選択肢が多いなぁ」と思う事は無いですか?
一昔前は、標準装備が充実した状態で売りに出される車が多かったのですが、最近は標準装備は少なめに設定されている事が多いです。これは一体なぜなのでしょうか?
また、装備品やオプションには魅力的な物もたくさん有りますが、何でもかんでも追加するのではなく、数年先を見据えておいた方が得です。どういう事なのか、以下で詳しく見ていきましょう。
なぜ標準装備が少ない?
冒頭で書いた様に、最近の新車は標準装備が少なめです。これは、売り出しの時点でのオプションを少なくする事で車両本体価格を下げておき、後々オプションの魅力を伝えて客にたくさん追加してもらう、という手法が主流となっているからです。
従って、何もオプションを付けない場合、最低限の機能しか無い様な状態となってしまう事も有ります。
参考:あくまでもベースグレードが前提です。グレードの高い車を買うと、標準装備が充実している事が多いです。
また、オプションが少ない理由は他にも有ります。以前の車は、ラジオやシガーライターなどは当然の様に標準装備されていました。しかし、これらは使わない方にとっては無用の長物ですよね。
自分好みのオーディオが欲しいと思ったら、標準装備のラジオは廃棄になりますし、シガーライター(※)はタバコを吸わない人には無縁ですよね。特に最近は喫煙者が減って来ているので、利用者も少なくなっています。
※:シガーソケットチャージャーなどの様に、携帯の充電器やUSBポートとして様々な機器とつなぐ事が出来る物がカー用品店で売っているので、タバコを吸わない人でも使い道は有ります。
そこで、無駄を省くエコの精神からか「標準装備は減らして、何でも好みで選べる様にしましょう」という事になったのです。これは、車を買う側としても、不要なオプションに対してお金を払わなくて済むので助かりますよね。
将来も使えるオプションを!
上記の様に、新車で購入する際は、標準装備が少ないので自分でオプションを追加していく必要が有ります。しかし、何でもかんでも付け足していけば良いというものではなく、車を将来売る時の事も考えて、付けるオプションを考えないといけません。
将来的に車を売る予定なのであれば、少しでも高く売りたいですよね。「オプションをたくさん付ければ車の価値が上がるから、売る時の査定価格も上がるだろう」と思うかもしれませんが、そう簡単にはいきません。
例えば、新車購入時に合計で100万円分のオプションを付けたからと言って、それがそのまま売るときの査定額に反映される訳ではありません。なぜなら、オプションは車両本体と同様に消耗品です。年が経つにつれて劣化していくので、買った当時の価値がそのままずっと続くということは無いからです。
また、オプションにも流行り廃りが有ります。例えば、一昔前は一般的だったDVDナビは今では完全に時代遅れとなっており、査定時には評価されません。また、ETC車載器も最近は内蔵タイプが多いので、外付けの物は評価されません。
オーディオについても、最近はUSBの差し込み口やBluetooth機能のある車が増えて来ているので、スマホやMP3プレーヤーを接続する事で音楽を楽しむ事が出来ます。カセットテープやMDが無くなり、CDも車から消える日はそう遠くは無いでしょうね。
もっというと、近い将来カーナビ自体が無くなり、タブレット端末やスマホの装着台だけが車に付いている、という事もあり得ます。そうなると、現時点で最新のナビでも売る時には価値が無い事も十分に考えられますね。
従って、オプションを付けるのであれば、5年先・10年先の動向も考えつつ自分に本当に必要な物だけを付けた方が良いでしょう。
なお、安全面での装備(ABSや横滑り装置、全席エアバッグなど)に関しては後付け出来ません。また、命に関わる為、売る時点でも高評価されやすいので、是非新車購入時にオプションで付けておきたいですね。
まとめ
いかがでしたか?最近の車は標準装備が少なく、オプションのラインナップが多い傾向に有ります。営業マンの巧みなトークに負けて、不要なオプションを色々付けてしまう様な事無く、将来の事を考えて本当に必要なものを選んで付ける様にしましょうね。
ちなみに「オプションは、メーカー純正品の方が後付けの物よりも評価が高い!」と思うかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。確かに、後付けのオプションは評価されない事が多いですが、純正品だからといって高い査定額がつくとも限りません。
従って、売る時の事を考えてわざわざ純正パーツやオプションで全て揃える、といった事はしない方が良いでしょう。
車を売却する時に装備品・オプションは査定金額にどのような影響を与えるのか