新車を購入する際のステップの1つに、「ディーラーの担当者との値引き交渉」が有ります。車は高い買い物なので、出来る限り値引きをしてもらって安く購入したいですよね。
値引き交渉の方法には色々有るのですが、ここではその中の1つとして「オプションを全部つけて値引きしてもらう」方法について紹介します。
この記事で紹介する方法は、栗本佳孝著「マイカー選びでこんなに差がつく【お金の話】」(エル書房)で紹介されていたものを参考に書いています。
一般的な商談は「積算方式」
一般的な新車ディーラーでは、まずは車の本体のみで商談を行い、その後必要に応じてオプションを付けていきます。
「150万円で売り出されていた新車をいくらか値引きしてもらったけど、あれこれオプションを付けていたら最終的に諸費用込みで200万円になった。」という様な体験談を耳にする事もありますよね。
この様に、車両本体にオプションを足していって最終的な販売価格を決める「積算方式」によると、ディーラー側の利益は増える一方です。逆に、客の立場からすると、値引きを受け損なっている事になるのです。
どういう事なのか、少し詳しく見ていきましょう。
物を売る場合、販売価格は「原価+利益」で決定されます。これは、オプションでも同じです。
オプションも利益が十分に得られる様に価格が決められているので、本来であれば車両本体で値引き交渉し、オプションも1つずつ値引き交渉をするのがベストです。しかし、一般的にはそんな事はしませんよね。従って、オプションでの十分な値引き交渉の機会を逸していると言えます。
また、担当者と値段交渉をしていて終盤戦に差し掛かると、あたかも特別サービスかの様に「今契約して頂ければ、○○はサービスにさせていただきます!」と担当者から提案して来る事が有ります。
しかし、人気の有るオプションは予め車両本体の原価に織り込んだ上で、担当者は交渉をして来ています。従って、ディーラー側はオプションとして料金を取らなくても、オプションに見合う料金は得られるという訳です。
「オプションはサービス」という口車に乗ってしまうと、十分な値引きが引き出せずに終わってしまうのです。
値引きを引き出したければ「引き算購入法」で!
では、どの様にすれば値引きを効率よく受ける事が出来るでしょうか?
ここでオススメするのは、「引き算購入法」です。これは、一旦オプションを全部付けた状態で総額を出してもらい、総額から値引き交渉をして不要なオプションを順番に外していく方法です。
この方法で交渉すると、「とにかく値引きをして欲しい」という我がままなスタンスではなく「総額からいくら値引けるか」という視点で合理的な交渉が出来ます。また、交渉を進めて行くうちに、値引きの限界ラインがどれくらいなのかが分かる様になりますよ。
なお、応用編として、最初に車両本体にカーナビのみオプションで付けて金額交渉し、最終段階で「予算が無いから、やっぱりカーナビは一番安い物にして下さい」と言ってみるのも1つの手です。
これだけでも、普通に積算法で購入するよりもきっと数万円程度は安く購入する事が出来ますよ。
注:現実的には、最近の車は標準装備が少ない傾向に有るので、オプションがカーナビだけだとスッカラカンな車になってしまいかねません。必要に応じてオプションを付けて値段交渉する様にしましょうね。
まとめ
いかがでしたか?車は高い買い物なので、ディーラーで言われるがままに契約してしまうと、もっと安く購入出来たのにその機会を失ってしまう事が有ります。
ここで紹介した方法以外にも、値引き交渉の方法は色々有るので、上手に交渉して安く買う事が出来たら良いですね!