ゼネラルモーターズってどんな会社?シボレーやキャデラックの会社だとは知ってるけど、それ以外はよく知らない…
ゼネラルモーターズと言えば、アメリカを代表するとする自動車企業です。その歴史も非常に輝かしいものだと思いますよね。
しかし実はこれまで何度も会社存続の危機を迎えており、2009年には経営破綻してしまったことをご存知でしょうか。
もしこの事実について知らなければ、ゼネラルモーターズについて間違った知識を持ち続けていたかもしれませんよ?
しかし、ご安心を。今回の記事ではゼネラルモーターズとはどんな企業なのかという基礎知識はもちろんのこと、経営破綻の経緯やどうやって再建したか等をわかりやすく解説しています。
現行のゼネラルモーターズの人気車種についても解説しているので、ゼネラルモーターズについて気になっている人には必見の内容となっていますよ。ぜひ最後までご覧ください。
ゼネラルモーターズとは
ゼネラルモーターズとはアメリカ合衆国の自動車メーカーのこと。フォード,クライスラーとともに「自動車産業のビッグ3」と呼ばれ、通称「GM」でおなじみ。本社はデトロイトにある
ゼネラルモーターズは1908年ウィリアム・C.デュラントが立ち上げた「ビュイック・モーター」が母体。
その後事業を拡大し、自動車業界では超有名企業である「キャデラック」「オールズモビル」「オークランド」などを買収してし,1916年に「ゼネラルモーターズ」として生まれ変わりました。
1920年に倒産しそうになったものの,当時の経営者であるアルフレッド・スローンが窮地を救うべく改革を実行。
高所得者だけではなく、低所得者向けの車も開発していく企業方針に変更した結果、1920年代にフォードを抜いてアメリカでナンバーワンの自動車企業となりました。
その後、度重なる危機に見舞われ、結果的に2009年に破産申請をし、企業としてはいちど大きな失敗をしています(詳しくは後述)。破産後、なんとか再起して今に至ります。
なお、現在のゼネラルモーターズは世界中に多数の子会社があり、各地で自動車の製造・販売をそれぞれ展開していますよ。
【補足知識1】ゼネラルモーターズの事業内容
ゼネラルモーターズは4つの主軸車種を武器に、世界展開している自動車企業です。
以下の車種を展開しているのですが、車好きなら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
- シボレー
- ビュイック
- キャデラック
- GMC
またゼネラルモーターズは上記の乗用車だけではなく、トラックや機関車、土木建設機械まで製造・販売しています。
さらに昨今では宇宙関連製品までに及び、いち自動車企業にとどまらない事業展開をしつつありますよ。
なお、過去に拳銃やサブマシンガンを作っていた時期があったりと、いろいろな事業に手を出していたことも。
【補足知識2】ゼネラルモーターズと関わりのある日本企業
ゼネラルモーターズと特に関わりのある日本企業はスズキ・トヨタ・ホンダの3社です
スズキは以前日本でゼネラルモーターズの「シボレー」の販売をしていたことがあり、トヨタは「シボレー」「キャバリエ」を販売していたことがあります。
そしてホンダは現在、ゼネラルモーターズとともに新型の電気自動車のエンジンの開発を共同で進めています。
ゼネラルモーターズの破綻と再起
ここまでは主にゼネラルモーターズの概要やそれに伴う補足知識を紹介してきましたが、ここからはもう少し深堀していきましょう。
具体的にはゼネラルモーターズを語る上で切っても切れない「破綻と再起」の一部始終について解説していきます。
ゼネラルモーターズはなぜ破綻したのか
アメリカ自動車産業のビッグ3の一角を担うゼネラルモーターズは、前述したように2009年6月に破産法を申請し、破綻に追い込まれました。
もともとゼネラルモーターズは、1931年から2007年まで77年連続で全世界ナンバーワンの売り上げを上げた企業です。
しかし2008年に起こった「リーマンショック」で、ゼネラルモーターズの経営は一気に傾きます。
「景気の悪化」から「購入者の減少」へとつながり、 社内の現金が底を突いてしまい、破産することになってしまったわけです。
その後、アメリカ政府が大株主となり(国有化されて)、再建の道を歩む事になります。
新生ゼネラルモーターズの誕生
再建されたゼネラルモーターズは社名を「ゼネラル・モーターズ・コーポレーション」から「ゼネラル・モーターズ・カンパニー」へと変更。
社名の変更と共に、改革の課題として3つの「C」を掲げます。
- Customer(顧客重視)
- Car(車)
- Culture(企業文化)
この中でも一番重要視しているのが「Customer(顧客重視)」です。
以前のゼネラルモーターズでは顧客がどう思うかよりも、利益を優先し生産・販売の決定をしていましたが、より顧客のニーズに合わせた経営体質に変わってきています。
そして、「企業の規模」も大きな変化を遂げています。破綻前は、世界各地に工場を構え、従業員数は約250万人でした。
しかし新生ゼネラルモーターズではリストラを行い、従業員を約2万5千人減らし、工場の数は47から30に削減して、スリムな会社へと変貌を遂げています。
経営は回復しつつも課題は残る
新生したゼネラルモーターズは経営改革が功を奏して、回復へ向かいます。以下をご覧ください。
会計期間 | 純損益 |
---|---|
2007年 | (387億ドル) |
2008年 | (309億ドル) |
2010年 | 46億ドル |
2011年 | 75億ドル |
2012年 | 48億ドル |
2013年 | 38億ドル |
2014年 | 28億ドル |
2015年 | 97億ドル |
2016年 | 96億ドル |
2017年 | 128億ドル |
* ()内の数字は損失を表し、2009年の数値は、破産法手続きによる特別損益が計上されているので省略。
2010年11月にはニューヨーク証券取引所に再上場を果たし、株主はアメリカ政府から一般的な投資家へと移ることができました。つまり企業として復活を遂げたわけです。
しかし欧州では苦戦が続いているのも事実。さらに2014年には大規模なリコールで大赤字を出しています。
まだまだ「完全復活」と言うまでには程遠いですが、改革の手を休める事なく、さらに良い方向へ向かっていって欲しいですね。
ゼネラルモーターズで人気の車種は?
ここまでは主にゼネラルモーターズの歴史について紹介してきました。では現時点におけるゼネラルモーターズの人気車種は、一体何があるのでしょうか。
冒頭でも軽く触れましたが、改めて紹介しておきましょう。具体的には以下の4車種です。
- シボレー
- ビュイック
- キャデラック
- GMC
それではそれぞれの車種について、シンプルに解説しておきましょう。
人気車種1.シボレー
シボレーはいわゆる「アメ車」のイメージが強い車種で、セダンタイプをはじめとした魅力的なデザインが揃っています。
国内では販売されていないモデルも多々ありますが、日本のファンも多い車種ですね。
ちなみにシボレーの中古車は、25万~800万円ほどで取引されていますよ。
人気車種2.ビュイック
ビュイックはゼネラルモーターズの中でも、かなり歴史が古い高級車です。
1960年代に初めて登場した時、それまでの高級車とは違ったテイストが多くの人気を集めました。
日本には戦前から輸入されている車であり、総理大臣を務めた吉田茂が愛用した車としても有名です。
しかし人気は徐々に落ち始め、現在では日本への新車輸入が終了しています。
ただしアメリカ本土では新しいタイプが発売され、今でも高い人気を誇っていますよ。
ちなみにビュイックの中古価格としては、50万~600万円ほどで取引されています。
人気車種3.キャデラック
ゼネラルモーターズの超・高級車種にあたるのが、キャデラックです。ファンからは「キャディ」の愛称でおなじみですね。
歴史が古い高級車ということから、アメリカの歴代大統領から財界人、セレブに至るまで、多くの富裕層から愛される車種です。
ちなみにキャデラックの中古価格としては、50万~800万円ほどで取引されていますよ。
人気車種4.GMC
GMC はゼネラルモーターズが誇るピックアップトラックです。デザインの傾向が、普通のミニトラックよりワイルドでカッコいいのが特徴。
アメリカではピックアップトラックが非常に人気ですから、ゼネラルモーターズの売り上げの屋台骨を支えている車種といっても過言ではありません。
ちなみにGMCは中古価格として、100万~450万円ほどで取引されていますよ。
【補足知識】ゼネラルモーターズの人気車種がなかなか見つからない時は?
上記でゼネラルモーターズの人気車種を販売する「グーネット」のリンクを紹介しましたが、もしかしたらあなたが気に入る条件の車は、見つからないかもしれません。
国内に住む人からするとゼネラルモーターズの車の中は「輸入車」と言うことになりますので、在庫が見つからないことは実際によくあります。
そんな時は、あなたにぴったりの車を探してくれる「ズバット車販売」というサービスを使ってみてはどうでしょうか。在庫が見つかりにくい輸入車でもバッチリ探してくれますよ。
まとめ
今回は「ゼネラルモーターズ」について紹介してきました。
ゼネラルモーターズはアメリカを代表する会社であるものの、失敗と成功を繰り返してきた骨太の会社だということを理解していただけたと思います。
以上「ゼネラルモーターズを大解剖!破綻・再建の経緯や人気4車種まで完全ガイド」でした。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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