「車からカタカタやブルブルといった異音がするけど、これってヤバいやつ?」
車から異音が出て、この様に悩む方は結構多い様です。
正常な車を正しく運転している限り、車から異音がする事は基本的にありません。車から出る異音は、何かしらの不調を車があなたに訴えている証拠なのです。放っておくと車が故障するかもしれませんよ!
そこで、ここでは「車から変な音がする」「車がブルブルと震える」といった症状にはどういう原因が考えられるか、症状が出たらどの様に対応すれば良いか、などについて見ていきましょう。
注:この記事では擬音語が多く使用されますが、人によっては実際の音と感じ方が違うかもしれません。いずれにしても異音を感じたら、ディーラーや整備工場等に相談する様にしましょうね!
車のカタカタ(カラカラ)音の原因や対処法は?
状況・音のなる場所別に見てみよう!
走行中に車が故障すると大事故につながりかねません。また、故障するまで放置していたがために修理代が高くなってしまう事もあります(エンジンの載せ替えになると数十万円以上かかる事も普通にありえます!)。
中でも「カタカタ」「カラカラ」といった音は多くの方が耳にすると共に不安になる方も多い様です。
異音の対処をする際にまず重要となってくるのは以下の2点です。
- どの様な音がどこから聞こえてくるのか。
- 車がどの状態のときに異音が聞こえてくるのか。
ここでは、異音の発生した状況や音のなっている場所別に対処法を見ていきましょう。
始動時・アイドリング時にエンジンからカタカタ(カラカラ)と異音がする
エンジンを始動したとき(アイドリング時)に、カタカタと震えながら音がする事が有りますが、これはエンジンがバランスよく動いていない事を意味しています。
オートマ車の場合は、パーキングからドライブにシフトを切り替える時にさらに振動が大きくなります。
この症状が出たら、すぐにディーラー等に相談しましょう。そのままでもしばらくは乗る事が出来ますが、点火系統の故障が考えられるので、エンジンはいずれ故障し動かなくなってしまいます。故障してしまってからだと修理代がとても高くなってしまいますからね。
他にも、エンジン内に火花を散らす為のプラグのコードが劣化している時や、エンジンオイルの交換を長い間していない時にも同様に、カタカタと音がします。これはエンジン自体の不具合による症状ではないですが、メンテナンスが必要です。
いずれにしても、エンジンからカタカタという音がしたら1度ディーラー等に相談する様にしましょうね。
走行時にエンジンの補機類から「カタカタ」と音がする
エンジンには以下の様な補機類が備わっており、エンジンベルトによって動いています。
- オルタネータ・・・電気を生成する発電機
- エアコンコンプレッサー・・・エアコンをONにすると作動する冷房用の空気圧縮装置
- パワステポンプ・・・油圧式のパワステ車に搭載されている。
これらの補機類に異常が生じると、カタカタと音のする事があります。
どれ1つとっても、うまく機能してくれないと困るものばかりです。異音がする場合は、ディーラーに持ち込んでみた方が良いでしょう。
走行中に遮熱板やマフラーから「カラカラ」と音がする
車の下廻りは苦手とする方が多いと思いますが、下廻りからの音も重要です。
雪の積もる地域では、除雪剤(塩化カルシウム)を道に撒きますが、それがマフラーや遮熱板に付着し、長い年月をかけて腐食が進む事があります。そして、腐食が進むとボルトやブラケットは折れてしまうのです(単純に経年劣化でボルトなどが壊れる事も有り)。
その結果、車が走っている際に振動でマフラーや遮熱板が車体に干渉し、カラカラと音がする様になります。
他にも、サイレンサー内部のパイプが外れたり、排気管の中に異物が混入している(内部のセラミックが剥がれ落ちたetc)ことなどが、マフラーからカラカラ音がする原因として考えられます。
マフラーや遮熱板からカラカラと音がする場合は、とりあえずディーラーや整備工場に持って行って原因を究明してもらいましょう。
カーブを曲がるときや車庫入れ時に足廻りから「カタカタ」と音がする
車でカーブを曲がる際にカタカタという音のする事が有ります。これは、ドライブシャフトのブーツの損傷が考えられますね。
ドライブシャフトは、エンジンの動力を車輪に伝えるための回転軸の事(前輪駆動車で採用されている事が多い)です。
前輪駆動車はカーブ時に大きくハンドルを切らなければならないので、ドライブシャフトはよく曲がる様に設計されており、シャフト自体もゴム製ブーツで覆われています。
このブーツが経年劣化により硬化やひび割れを起こして最終的に割れてしまうと、中のグリスが飛び散ってしまいうまく潤滑出来なくなり、「カタカタ(ガガガ)」と音がするのです。
ドライブシャフトブーツが破れたからといってドライブシャフト自体が折れてしまう様な自体にはなかなかならないですが、飛び石などでシャフトが傷ついてしまわない様になるべく早くディーラー等で見てもらう様にしましょう。
他にも、ドライブシャフトのボールベアリングが損傷していることにより「カタカタ」という音がする事も有ります。
ファミリーカーや軽自動車など小回りの利く車は、ハンドルの切れ角が大きいのでボールベアリングに負荷がかかりやすい為、注意が必要です。また、ドリフト走行やサーキット走行をする車もボールベアリングに負荷がかかっているので要注意。
車内(エアコンやトリム)から「カラカラ」と音がする
上で見てきたのは基本的に、車外からカラカラと音がするケースですが、車内に音の出る原因が有る事もあります。
例えば、エアコンにはブロワモーターという風を送る部品が有るのですが、ここに枯葉などの異物が混入すると異物がブロワモーター内で遊び、カラカラと音のする事が有りますね。
参考:風量に応じて音質も変わるのであれば、異物混入が原因の可能性大。
また、室内のトリム(窓やドア周りの内装)や部品が原因でカラカラと音のする事もあります。単に持ち物が走行中に動いて音がしている事もあるので、しっかりと耳をすまして音が出ている場所を探してみましょう。
カラカラの他にも「車から変な音がする」「車が変に震える」など様々なケースが有る!
上記では代表的な異音(カタカタ・カラカラ)について紹介して来ましたが、他にも車からは様々な音がする事が有ります。JAFで異音や原因について簡単に紹介されていたので、それも参考にしながら音の原因や対処法などを見ていきましょう。
走行時にステアリング等が震える
時速60〜80キロ程度で走行しているときに、ステアリングを中心に震える事が有ります。
これは、フロントタイヤのホイールバランスが悪い事が原因で起きる症状で、車種や年式等に関係無く起きます。症状が出たら、すぐにホイールバランスの調整をする様にしましょう。
走行時に車体(ステアリング以外)が揺れる
走行時に、ステアリングの震えは無いけど車体全体が小刻みに震える様な場合、リアタイヤのバランスが悪い事が考えられます。バック時に縁石などで擦すった後によく見られる症状です。
この症状が出た場合も、ホイールバランスの調整をしましょう。
走行中にブルルと異音がし、震える
道路の走行中に中央線(対向車線のはみ出し防止)を踏むと「ブルル」と音がしますが、線を踏んでいないのにこれに似た音が鳴る事が有ります。
この音の原因としては、「デフ(※)」の誤作動が考えられますが、音がしても特に支障無く走る事が出来るので、そのままにしている人も多いかもしれません。
※:ミッションからプロペラシャフトを通じてリアタイヤに動力を伝える為の機械の事で、正式名称は「デフレクター」。
デフは交換には10万円以上必要となる事が多いですが、メーカー保証が使えるので異常を感じたらすぐにディーラーに相談しましょうね。
ブレーキを踏むとキーと音がする
走行時にブレーキを踏むと「キー」と音がする事が有ります。
これは、「パッドウェアインジケーター」によるものや、ディスクローターの細かい傷による溝が原因と考えられており、ブレーキバッドの角を落としたり、ブレーキ鳴き防止剤を塗り込んだりする事により対処が出来ます。
なお、同じ「キー」という音でも、ボンネットから高い音がする場合はファンベルトが緩んでいる事が考えられます。放っておくとファンベルトが切れて走行できなくなる事も有りますよ。
また、同じく高い「キー」音だけどP(パーキング)レンジのときだけしか音がしない事があります。これば、ウォーターポンプ内のシールの経年劣化が考えられますね。ウォーターポンプからキーという音がしたら交換が必要なので、整備工場等に持っていく様にしましょう。
その他の異音
最後に、上記で紹介出来なかった車から出るその他の異音を、一覧表にして見て見ましょう。
症状 | 状況 | 原因 |
---|---|---|
キンキン・カンカン | 走行中 (油圧警告灯の点滅等を伴う) | 冷却水不足によるオーバーヒート |
ゴロゴロ | 走行中 (油圧警告灯の点滅等を伴う) | オイル不足 |
ガラガラ | 走行中 アイドリング時 | ウォーターポンプのベアリング部分が故障 |
パスンバスン | 走行中 アイドリング時 | 点火プラグのどれかが点火せず、作動していないシリンダーがある |
パラバラ | 走行中 アイドリング時 | マフラー(消音器)の腐食、破損などによる排ガス漏れ |
キュルキュル | 走行中 アイドリング時 | ベルト類の緩み、滑り |
ゴー | 走行中 | 動力伝達系のトラブル |
ゴグーン | 走行中 (段差を乗り越えた時) | ショックアブソーバー(緩衝装置)の劣化 |
キーン | EV/HVで走行中 | モーターや制御関係の不具合 |
ガタガタ | HVで走行中 (モーターとエンジンを切り替えた時) | エンジンやマウントの劣化 |
車からは色々な異音がする事がわかりますね。いずれの場合も整備工場で点検してもらう必要が有りますが、特に「キンキン・カンカン」「ゴロゴロ」という音がする場合は危険な状態です。安全確認をした上で停車して、救援を呼ぶ様にしましょう。
まとめ〜修理代が高くなりそうなら買換も要検討!
車からは色々な異音が出る事があり、それらは基本的に車が異常を訴えているのだという事を説明してきました。普段運転していて聞きなれない音がする場合は、すぐにディーラーに見てもらった方が良いでしょう。
ただし、異常の内容によっては修理代が高くなり乗り換えを余儀なくされることもあります。その場合は、ディーラーで下取りに出しても二束三文の下取価格となってしまうでしょう。
そこで、修理代が高いし下取り価格も期待出来ない、という場合は中古車の無料一括査定をオススメします!
中古車は、仮に故障して動かない状態だったとしても一定の価値(鉄のスクラップや部品など)が有るので、買取査定をしてもらえば買取額がゼロになることは滅多にありません。
また、一括査定を使えば複数の買取業者が見積もりを出してくれるので、買取額をうまく吊り上げる事もできるかもしれませんよ!