車を運転していると、「エンジンがかからない」というトラブルに見舞われる事が有ります。
自宅の駐車場でエンジンがかからないのであればまだ良いですが、外出中にエンジンがかからないと焦ってしまいますよね。
ここでは、エンジンがかからなくなる原因や対処法について見ていきましょう。
カチカチと音がしてかからない(バッテリー上がり)
エンジンをかけようとすると「カチカチ」と音がしてかからない事が有ります。これは、エンジンを始動させる為のセルモーターが電気不足で回っていない状態です。
そして、これは「エンジンがかからない」というトラブルの一番大きな原因である、「バッテリー上がり(バッテリーの消耗)」によるものです。
バッテリー上がりの主な原因は、ヘッドライトやルームランプの消し忘れ、セルスターターの回し過ぎ、エンジンをかけずにONの状態でオーディオを聞き続けたなどです。
また、真夏になると車内温度は驚く程上がります。エアコンを入れ続ける事も有るでしょうが、エアコンはバッテリーに負担をかけます。夏場に入る前にバッテリーの交換やバッテリー液の補充をする様にしましょうね。
車のバッテリー上がりの対処方法~ブースターケーブルの使い方も紹介
セルはキュルキュルと回るがエンジンがかからない
「セルはしっかりと回り、キュルキュルと音もするけどエンジンがかからない」、これは結構多くの人が経験をした事が有るのではないでしょうか?
セルが回っているのでバッテリーは問題無いのですが、原因や対応策としては何が考えられるでしょう?
燃料が空っぽ
燃料が空っぽの状態では、セルは回りますがエンジンはかかりません。このトラブルは、燃料が空になる前に補給する事しか有りません。
キーの電池切れ
一昔前では考えられなかった事ですが、最近の車はキーレス機能により、キーを差し込まなくてもエンジンの始動が出来ます(プッシュスタート)。しかし、キーの電池が切れていると、エンジンをかける事が出来ません。
キーの電池が切れていると、そもそもドアを開ける事も出来ないのですぐに気付くでしょうが、たまには電池交換をする様に心がけましょうね。
朝方の気温が低い
ディーゼル車の場合、寒い日の朝方にはエンジンがかからない事が有ります。これは。グロープラグ(※1)の消耗が激しいorグロータイマー(※2)が故障している事が考えられます。
ディーゼル車の場合は、まずこの2ヶ所を点検する様にしましょう。
※1:エンジンを始動させるために一時的に高温にして着火するプラグ
※2:プラグを暖める時間を設定するタイマー
なお、ディーゼル車に限らず、寒すぎると点火系統やバッテリーの調子が悪くなり、一時的にエンジンがかかりにくくなる事が有ります。しばらく放っておくと問題無くエンジンはかかりますが、念のためバッテリーの交換時期は確認する様にしましょうね。
オートマ車でシフトがドライブになっている
オートマ車に有りがちなトラブルですが、オートマ車はシフトレバーがパーキング(P)かニュートラル(N)の状態でないと、エンジンがかからない構造になっています。
微妙にレバーがズレているだけでもエンジンがかからない事が有るので、停車する時にはしっかりとシフトレバーの位置を確認する様にしましょう。
他にも、「ブレーキを踏みながらでないとエンジンがかからない」、マニュアル車では「ブレーキとクラッチを両方踏みながらでないと、エンジンがかからない」といった、車の仕様を知らなかった為に発生するトラブルが有ります。
これらはレンタカーや代車など、普段と違う車に乗るときに起こりがちなので注意しましょうね。
外出時に、路上でエンジンがかからなくなった場合の処置
渋滞中や赤信号で止まっている時などに、何かしらのトラブルでエンジンがかからなくなる事が有ります。なんとかして、エンジンをかけようと焦ってしまいますよね。
焦ってむやみにアクセルを踏むと、プラグがガソリンで湿って(プラグかぶり)、増々エンジンがかかりにくくなる事が有ります。この様な場合は、しばらく放っておいてプラグを乾かしてから再挑戦です。
また、どうしてもエンジンがかからないときは、焦らずにギアをニュートラル(N)に入れて、周りの邪魔にならない場所まで車を押して移動させます。
なお、車を推して移動する際は、後続車にトラブルを知らせる必要が有るので、停止版や発煙筒を使用する事を忘れずに。ロードサービスに電話をして、車から離れて安全な場所で救援を待ちましょう。
道路に車を止めていると、後続車にクラクションを鳴らされたりする事も有りますが、どうしようもないので、とにかく落ち着いて待つ様にしましょうね。