エアクリーナーの点検や交換を定期的に行っていますか?
ディーラーに整備に出している方は、特に気にしなくても勝手に点検・交換をしてくれているはずなので問題無いです。しかし、自分で車の点検をしている場合、エアクリーナーは走行性能や燃費にも関わって来るので、定期的な点検や交換が必要となります。
ここでは、エアクリーナーの役割や交換時期の目安、交換時の注意点などについて見ていきます。
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エアクリーナーの役割
自動車は、外気をエンジン内部に取り込んで、空気とガソリンの混ぜた「混合気」を燃焼させる事で動きます。しかし、取り込む外気にホコリやチリなどが混ざっていると、エンジンの燃焼効率が下がってしまいますし、エンジンが摩耗し故障する原因ともなります。
そこで、ホコリやチリをエンジン内部に取り込まない為に、エンジンの吸入系の入り口にエアクリーナーが装着されています。
なお、エアクリーナーが汚れて詰まってしまうと、空気の通りが悪くなり吸気抵抗が増えるので、エンジンの不調や加速不良が生じる事が有ります。また、燃費も悪くなる様です。
参考:エアクリーナーは、「エアフィルター」や「エアエレメント」などと言われる事が有りますが、基本的にはいずれも同じ意味です。厳密にいうと、エアフィルターはエアクリーナーの中のフィルター部分のみを指しています。
アメリカの電気自動車として人気のテスラ(Model X)には、一般的な空調システム(外気を取り込む・車内の空気を循環させる)の他に、生物兵器防衛モード(Bioweapon Defence Mode)と呼ばれるモードが有ります。
生物兵器防衛モードをオンにすると、車内の圧力を車外よりも高くする事によって、車外の粒子が車内に入り込まない様にする事が出来るのです。大袈裟な名前のモードですが、決してふざけている訳では無く、PM2.5なども簡単に車外から取り除く事が出来る様です。
生物兵器から身を守る事が必要な事態になるかどうかはともかく、空気汚染の酷い地域では重宝されそうなモードですね。
エアクリーナーの交換時期の目安
エアクリーナーは、1年に一度もしくは1万キロ毎に点検・交換をするのがベストです。
最悪の場合で言うと、通常使用であれば3万〜4万km走行程度、シビアコンディション(※)であれば1万〜1万5千キロ走行程度での交換でもOKです。(もちろん1万キロ毎に交換するのが良いですが。)
※:悪路・雪道走行が多い、ストップ&ゴーが多い、といった車にとって通常使用した場合よりも負担のかかる使用状況。
エアクリーナーの交換にかかる費用
エアクリーナーは、メーカーや車種によって対応商品が異なるので一概には言えませんが、大体3,000円前後で購入する事が出来ます。
なお、整備工場等でエアクリーナーの交換をしてもらうと、2,000円程度の工賃が別途必要となります。
エアクリーナーは、年式が1年違うだけで形状が全然違う事が有ります。違う物を買っても使えないので、購入時は車検証を持って行って確認した方が良いでしょう。
エアクリーナーの点検・交換方法
エアークリーナーは、エンジン吸入系の入り口に有ります。ボンネットを開けるとエンジンから太い管で接続された箱が有り、そこにエアクリーナーが入っています。ロックレバー(クリップ)を外して、上フタを引き上げつつフィルターを取り出しましょう。
注:エアコンクリーナーの入った箱は、管で繋がっているので完全に開ける事は出来ません。
点検といっても、汚れ具合を見るだけなのですが、汚れる前の状況を知っておかないと、どれくらい汚れているのか分からないですよね。そこで、事前に新品を用意しておくと良いでしょう。新品が有れば汚れの状況が比較出来ますし、交換が必要となればその場で交換する事も出来ますからね。
なお、吸入したホコリは、クリーナーのケース内にも溜まっているので、内側の汚れもついでにしっかりと拭き取っておきましょう。
エアクリーナーを交換する場合は、新品のエアクリーナーの上下を間違えない様に元通りに組み込みます。この時に、周辺のコネクター類が外れかけていないかも確認する様にしましょうね。
エアクリーナーには、冒頭の写真の様な一般的な形のものの他に、キノコ型(ファンネル型)のものも有ります。これは、元々付いているエアクリーナーのボックスを取り払って、エアクリーナーと管とをつなげて装着するタイプです。純正のエアクリーナーと比べると、吸気量が大幅にアップするので人気が有ります。
洗浄時の注意点
純正クリーナーには、乾式と湿式(ビスカス式)の2つのタイプが有ります。
乾式は、不織布を折り畳んだだけのもので、軽い汚れなら洗浄が可能です。一方で、湿式は吸塵効果を高める為にオイル分を含ませたもので、高圧エアで洗浄すると、フィルター効果が下がってしまうので、清掃は出来ません。
専用のメンテナンスキットが用意されている事も有りますが、そうでない限り基本的に湿式は使い捨てになります。間違って清掃しない様に注意しましょうね。
まとめ
いかがでしたか?エアクリーナーは、必要に応じて交換をしておかないと、走行性能や燃費が悪くなってしまう事が分かりましたね。長い間点検をしていなかった方は、これを機に一度点検・交換をしてみてはいかがでしょうか?