スピードを出して運転したい人、ドイツ旅行に興味のある人ならば、一度は聞いたことのある「アウトバーン」。
映画などで、聞いたこともある人もいるかもしれませんね。
言葉だけでは一体何なのかさっぱりイメージのつかない「アウトバーン」ですが、実はドイツの高速道路ということをご存知でしょうか?
そんなアウトバーンですが、ざっとまとめてみると以下のようになります。
項目 | 内容 |
---|---|
存在する国 | ドイツ |
道路形態 | 高速道路 |
利用料金 | 無料(一部有料) |
速度制限 | 80km/h~130km/h(エリアで違う) |
速度制限がないエリアもアリ | |
走行車線 | 右車線 |
車線数 | 基本的に2車線(都市部は3~4車線) |
特徴 | 勾配がなく直線が多い |
警察の取り締まりがかなり厳しい |
日本にも高速道路はありますが、ドイツの高速道路「アウトバーン」とは全然違うのです。
もしドイツ旅行でレンタカーを借りて高速道路に乗る際、アウトバーンについて全く知らなければ、周りの尋常じゃない速度に圧倒されてしまうかもしれませんよ?
周りのスピードについていけなければ、最悪の場合、交通事故を起こすことも・・・。
しかし今回の記事では、知られざるアウトバーンの知識についてガッツリと解説しているので、ドイツ旅行に行く人にとって、絶対に役立つ内容となっています。
もちろん「いつか公道をめちゃくちゃ速いスピードで走ってみたい・・・」なんて、隠れた野望を持つ人にも必見と内容になっていますので、是非最後までご覧ください。
意外と知られていないアウトバーン7つの知識
冒頭でもお伝えしましたが、意外と知られていないアウトバーンの知識をあらためて見てみましょう。
一覧表でまとめてみましたので、チェックしてみてください。
項目 | 内容 |
---|---|
存在する国 | ドイツ |
道路形態 | 高速道路 |
利用料金 | 無料(一部有料) |
速度制限 | 80km/h~130km/h(エリアで違う) |
速度制限がないエリアもアリ | |
走行車線 | 右車線 |
車線数 | 基本的に2車線(都市部は3~4車線) |
特徴 | 勾配がなく直線が多い |
警察の取り締まりがかなり厳しい |
ではさっそく、それぞれの内容について詳しく紹介していきましょう。
アウトバーンが存在する国
アウトバーンが存在する国は「ドイツ」です。
面積は日本とほぼ同じで、人口は8,000万人ほど。観光先としても人気ですね。
そんなドイツですが、交通事情は日本はかなりの差があります。
なんと隣の車線から追い越していくことが、ドイツではマナー違反とされています。
抜かせるのではなく、パッシングをして道を譲るのが正しいマナーとなります。
またドイツでは、走行中に「お礼」としてハザードを出すのもダメです。
欧州各国でもお礼にハザードを出す習慣がありますが、ドイツだけはハザードを出しません。緊急時のみです。
ドイツでのお礼はするときは、後ろの車からも見えるように右手をあげます。
なお、ドイツではディーゼル車が主流です。
そのため、軽油代がドイツでの主な燃料になるすが、そんなに安くありません。実は日本のガソリンと同じくらいの値段です。
アウトバーンの道路形態
アウトバーンはドイツの「高速道路」で、国内すみずみにアウトバーンが通っています。
※出典:ウィキペディア「アウトバーン」より
高速道路とはいえ、日本における「国道」のように頻繁に使われる道路となっています。
なお、高速道路なので当然ながら、信号や交差点は一切ありません。
アウトバーンはドイツだけでも総延長が約13,000キロあります。
ドイツと比べて国土面積が2万K㎡程大きい日本の高速道路の総延長が約9,300キロ弱(国土交通省)なので、日本よりもかなり高速道路が多く存在していることが分かりますね。
アウトバーンの利用料金
なぜアウトバーンが日本の国道のように使われるのかというと、高速道路なのに料金が無料だから。
アウトバーンはドイツが東西合併する前に作られたのですが、料金徴収所を設置するコストを考慮した結果、有料化は見送られたという歴史的背景があります。
しかし欧州各国からの車が増えてしまい、整備費用が増大化したことで、大型トラックだけを対象にして、有料化が実施されています。
なお支払い方法は、日本でいう「ETC方式」を採用しています。
※画像出典:有料道路研究センター「ETCシステムの現状と展望」より
上記のように頭上にETC装置が設置されているので、おなじETCといえど日本とは全然違います。
アウトバーンの速度制限
アウトバーンには、速度を制限したエリアと無制限のエリアがあります。
無制限エリアでは飛ばし放題なので、以下のように全車が100km/hオーバーで走っています。
トリニテはただ今、アウトバーンA8をシュトゥットガルト方面に移動中。
時速120キロのドライブとドイツの景色をお楽しみください😅 pic.twitter.com/T0cTtaHjpK— shezoo(シズ) (@shezoo_s) May 11, 2018
中には時速300キロで走行する車もあり、時速200キロで走っていても後ろからパッシングされることもあるという、日本ではとても考えられない交通事情です。
そのせいか、スピード狂の人や速い車を見てみたい方の中でアウトバーンはとても有名です。
ちなみに速度制限エリアはカーブが続くところや工事区間などが該当しており、制限される速度は主に「80km/h~130km/h」です。
※画像出典:旅行のクチコミと比較サイト フォートラベル「中央ヨーロッパ旅行」より
上記のような形で「ここからは速度制限120km/hですよ」と表示されるようになっています。
アウトバーンの走行車線
隣の車線から追い越していくことが、ドイツではマナー違反とされていますが、アウトバーンになると事情が変わります。
左車線が追い越し車線として利用されています。以下のようにガンガン抜かれますよ。
https://twitter.com/Caen_Nali/status/1002958435187642368
基本的には追い越しをするなら左車線を入り、通常は右車線を走ります。
もし3車線以上になる場合は、一番右を通常時は走るようにしましょう。
アウトバーンの車線数
アウトバーンは、一般的には2車線です。
しかし大きな町があるエリアだと事情が変わってきます。
※画像出典:日本最大級のクルマSNSサイト”みんカラ”「アウトバーンの印象」より
大きな街のエリアになってくると、上記のように3~4車線になってきます。
アウトバーンのその他特徴
アウトバーンは高速走行を大前提として設計されているので、道の勾配を極端に抑えています。
具体的には勾配差4%以内と、ずっと平坦な道を走るようになっています。
そのうえ、ほとんど直線なので、速度制限なしのエリアでは300km/hオーバーで走行するのも可能です。
https://www.youtube.com/watch?v=GkzGhZLiKoI
上記の動画のような感じで抜かれていくことも、十分にあり得るのです。
またアウトバーンの警察取り締まりは、かなり厳しくて有名です。
いたるところに速度検知器である「オービス」が設置されています。
速度制限エリアで5km/hでも超えていれば、間違いなく撮影されるので注意が必要ですよ。
もし25km/h以上で走ると罰金だけでなく、減点が発生します。
減点的には1年間に2回25km/h以上で走ると、免許停止となるでしょう。
なお、25km/h以下の場合は減点がありません。1万~2万円程度の罰金で済みます。
実は速度制限と有料化が始まっている
ところが最近では下の写真のように、高速道路の出口近くなどを中心に速度制限区間が増加してきており、実に路線全体の50%近くが速度制限区間となっています。
速度制限が無いと危険ということもありますが、ガソリンの消費や環境への影響という点からしても、速度制限は有意義なものである為に推進がされていいます。
(出典:Wikipedia)
また、日本のようにオービス等の自動速度違反取締装置も設置されており、速度違反の取締りがされるようになってきています。
日本の高速道路と違って路面が荒れていることが多く、交通量の増加などから時速300キロを出せる様な区間が減少して来ている様です。
さらに2016年を目処に、今迄無料で利用可能だったアウトバーンが有料になろうとしています。
ただし、住民や政府内でも抵抗が強く、有料にする代わりに自動車税を減税するなどの対応が見込まれています。
徐々に速度制限・有料化が進むと、アウトバーンとしての魅力が良い意味でも悪い意味でも減っていくことになりますね。
恐らく、今後は更に速度制限される区間が増えると思うので、時速300キロを体感してみたい人は今のうちに旅行に行った方が良いかもしれませんよ。
【総評】アウトバーンはドイツ観光時にぜひ使いたいインフラ
アウトバーンはドイツを語るうえでは外せない要素の一つです。
そのため、ドイツ観光の時に一度は経験してみたい人もいます。
観光旅行にはそれほど興味ないんだけど、割とインドア好みの自分と移動すること自体が実は大好きな自分がいます。前世遊牧民かなんかだったのかも知れん。私をアウトバーンに連れてって
— Risaripa (@risaripa) April 20, 2018
またドイツ国内をくまなく観光するなら、アウトバーンが欠かせないという実情もあります。
https://twitter.com/Eternal_Zetcy/status/979343624864346113
ただ、アウトバーンは速度制限なしのエリアがあるので、ちょっと怖いと思うのも事実。利用してみたいものの、気が引けますよね。
しかし実は300km/hで走行する人は、実はそんなにいません。
以下のように動画撮影の企画などで、やたらスピードを出す人ぐらいです。
通常ならはやくても200km/h程度で、平均は100~130km/h程度です。
そんなにガッツリとスピードを出す人はいないので、安心して観光に使ってください。
【番外編】アウトバーンのサービスエリアに要注意
もしアウトバーンを観光で使うなら、サービスエリアに注意しましょう。
アウトバーンは高速道路なので、日本と同じように各地にサービスエリアがあります。
21時
メミンゲン手前のSAで休憩
ドイツ-オーストリア国境まであと80km程
ミュンヘン方面は混んでたけど、分岐してからは160〜170km/hで流れてるのでようやく本来のアウトバーンになった
日付変わる前にはインスブルック周辺まで行っておきたいなあ pic.twitter.com/Ju05tcPXOC— きんれーき (@kin_reiki) March 29, 2018
このように日本のサービスエリアとは、雰囲気がちょっと違うアウトバーンのサービスエリアですが、実はトイレの利用が有料なのです。
アウトバーンのパーキングエリアで休憩。相変わらずドイツの有料トイレに慣れない…。トイレ内にアレの自販機が…(゚Д゚;) pic.twitter.com/eW1VJKASOm
— 虎之介 (@torano_suke) March 4, 2016
0.5~0.7ユーロ程度をトイレの入り口にある専用機にコインを投入しないと、トイレへと入れるゲートが開きません。
日本とは事情が180度違うので忘れがちですが、トイレに行く時はかならずお金を持っていくようにしてください。
まとめ
今回はドイツの高速道路「アウトバーン」について、深堀りしてきました。
あまり知られていないアウトバーンですが、実は以下のような実態があります。
項目 | 内容 |
---|---|
存在する国 | ドイツ |
道路形態 | 高速道路 |
利用料金 | 無料(一部有料) |
速度制限 | 80km/h~130km/h(エリアで違う) |
速度制限がないエリアもアリ | |
走行車線 | 右車線 |
車線数 | 基本的に2車線(都市部は3~4車線) |
特徴 | 勾配がなく直線が多い |
警察の取り締まりがかなり厳しい |
日本の高速道路と違って、ドイツのアウトバーンはかなりエッジの効いた特徴があると、理解いただけたと思います。
これからドイツに行く機会がある人、いつか公道をぶっ飛ばしてみたいと思っている方は、今回の内容を参考にしてみてください。