テストドライバーと聞くと、どんな職業を想像しますか?テストドライバーは、あまり目立つ存在ではないですが、車や部品の開発に絶対に欠かせない職業です。
ここでは、テストドライバーが何をする人なのか、年収はどれくらいなのかなどについて見ていきましょう。
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テストドライバーとは?
テストドライバーは、車やタイヤの開発・性能テストをする為に、車を運転して様々なデーターを収集・分析する方の事をいいます。
一般的には、自動車やタイヤのメーカーに所属し、テスト走行時のデータや体感について報告し、商品分析や不具合の原因究明等にも携わる事になります。最近では、コンピューターシミュレーションで様々な条件を想定した設計が出来ますが、最終的に車に乗るのは人間です。従って、実車走行によるテストは欠かせないのです。
例えば、スタッドレスタイヤの性能試験では、加速試験や旋回試験、圧雪路でのABSロック試験、登坂試験などが行われます。
テスト現場では、計測器を車に積んで予め決められた走行パターンに従って走行する事でデータを収集し、得られたデータを解析して開発を進めます。
なお、開発中の車の開発・テストを1人で丸1台担当する訳では有りません。加速耐久や一般路耐久、各部品の実験など様々な種類のテストが有り、それぞれの担当者に分かれてテストを実施します。
ちなみに、F1の世界にはマシンのテストを行うテストドライバーがいます。彼らの中にはチーム専属の方もいますが、基本的には普段は自分自身もレーサーとして様々なレースに出て、依頼が有った時にテストドライバーをするという感じの様です。
テストドライバーになるには?
テストドライバーになるのに学歴は不問で、運転免許が有れば特別な資格が無くてもなる事は可能です。但し、記憶力や判断力、車に関する知識、高い運転技術が求められます。
中でも、運転する度に走り方が変わっていてはテストの意味が無いので、何度テストをしても同じ条件で走行する事が出来る高い運転技術は重要ですね。
なお、テストドライバーは技術職であり技能職です。車で走るだけでなく分析等の業務が有るので文系の方は厳しいでしょうが、理系の方であればどんな高校や大学を出たか、という点はあまり関係無いでしょう。
但し、自動車メーカーに就職したとしても、どの部門に配属されるかは分かりません。希望を出した所で希望通りの部署に入れるとは限らないので、テストドライバーを希望したからといって、すぐになれるとは限りません。
従って、テストドライバーになるための確実な方法が有るという訳ではなく、運によるところも大きいです。とはいえ、自動車やタイヤメーカー等に就職しないことには始まりませんけどね。
なお、「とにかくテストがしたい!」というのであれば、メーカーが実験委託している会社に就職するのも1つの手ですね。
車の技術は後からでも付いて来るので、どちらかというと車の知識や改造技術が有る事の方が重要です。
一般的には、メーカー内にテストドライバーという職種が設置されていますが、スバルにはそれが無く開発エンジニアが自ら走行テストを行っています。開発者自らテストをする事で開発にフィードバックしやすいという利点が有る様ですね。
但し、テスト走行には高度な運転技術が求められる為、スバルドライビングアカデミー(SDA)というドライビングスクールが社内に有り、独自のライセンス制度を設けて運転技術を磨いている様です。
テストドライバーの年収
テストドライバーの年収は550万〜650万円程度でしょう。一般的なサラリーマンと比べると少し良いかな、という感じですね。但し、大手メーカーに所属していて、どのタイミングでテストドライバーになるかによっても年収は異なるでしょうから、一概には言えないですけどね。
ちなみに、F1のテストドライバーの給料はバラバラです。少ない人だと一般のサラリーマンと変わらない程度で、多くなると数千万円にもなる様です。イタリアのルカ・バドエルは、ミハエル・シューマッハの元でテストドライバーをしていた頃には年収1億円を超えていたとも言われています。
まとめ
いかがでしたか?テストドライバーは、新しく発売される車(タイヤなども含めて)の開発に自分が携わる事が出来る、という点でやりがいや達成感が感じらそうですね。
一方で、自分が評価した結果がユーザーの安全性や快適性に直接繋がるというプレッシャーが有るので、責任感も必要です!
興味の有る方は、是非トライしてみましょう。
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