個人タクシー開業に必要な資格・方法と期待できる年収をサクッと解説

 
※記事内に商品プロモーションを含む場合があります。
心の声

個人タクシーってどうやったら開業できるの?運転免許と車さえあれば誰でもできる気がするけど・・・

確かに運転免許と車さえあれば、個人タクシーを開業できそうな気がしますよね。

しかし実は個人タクシーを行うには、許可の取得や年齢制限など、様々なハードルを越えていかなければならないことをご存知でしょうか?

もしこの事実について知らなければ「個人タクシーなんて誰でもなれるはずだ」と軽く見てしまい、実際に手続きしたときに「こんなはずではなかった」と思うことでしょう。

しかし、ご安心ください。今回の記事では個人タクシーの開業方法をわかりやすく解説しています。

さらに「どれくらい稼げるのか」も解説しているので、個人タクシー開業について気になってる人には必見の内容となっていますよ。

ぜひ最後までご覧ください。

スポンサーリンク

【基礎知識】個人タクシーとは?メリット・デメリットは何がある?

タクシー運転手の年収

ひと昔前まで、タクシー業界では会社から運転手に過酷なノルマが課せられていました。

そのせいか、ノルマ達成の為に無謀な運転をするドライバ-が続出し、「神風(かみかぜ)タクシー」と皮肉で言われる事も。

さらに、失業運転者がいわゆる「白タク行為(勝手にタクシーとして営業すること)」を始め、業界自体の信頼が落ちていました。

そんな中、タクシーを個人営業でも展開する事で、これらの問題を解決しようという流れになり、個人タクシー(一人一車制とも言います)が誕生したのです。

なお、昭和34年12月の東京にて初の個人タクシー制度が実施されています。

個人タクシーのメリット・デメリット

個人タクシーは、法人タクシーの運転手と異なり、事業を開始するための手続や要件が厳しいです(詳しくは後述)。

しかし、その分好きな時に好きなだけ働く事ができて、働いた分だけ収入も増える魅力的な職業ですね。

「今日は体調が悪いから働かない!ずっと布団の中だ!」なんてことも、個人タクシーならではの働き方です。

一方で、燃料や保険を自分で用意しなければならず、他のタクシー会社が牛耳っているエリアにはなかなかお客さんが取れないというデメリットもあります。

https://twitter.com/kyousei0414/status/1060520321302712321?s=21

駅前などはかなりの縄張り争いですから、個人タクシーがお客さんをとるのはかなり難しいでしょう。

意外と面倒?個人タクシーの開業方法

個人タクシー開業

ここまでは個人タクシーの基礎知識について紹介してきましたが、実際に個人タクシーをやりたいと決めたら、どうしたらよいのでしょうか。

車の用意や普通免許の取得はもちろんですが、なによりもまず「許可」を取らないといけません。

具体的には国土交通大臣による「一般乗用旅客自動車運送事業」の許可が必要です。

この許可を得る方法は、以下の2つがあります。

  • 新規で許可を得る
  • 個人タクシー事業者から事業を譲り受ける

新規で許可を得る場合は、地方運輸局で試験を受けて合格する必要があります。

タクシー事業に係る法令、安全及び接遇の科目についての出題は筆記試験により45問出題され、合格基準は36問以上の正解(正答率80%)となっています。
当該指定地域に関する地理の科目についての出題は筆記試験により40問出題され、合格基準は32問以上の正解(正答率80%)となっています。 どちらか一科目のみ合格点を得た者に対しては、科目合格通知書を発行し、次の受験の際、科目合格通知書の写しを添えて受験申請を行えば、合格点を得ている科目の試験は免除されます。尚、合格証及び科目合格通知書の有効期限は、合格日から2年間となっています。
受験料 6,800円
※出典:「公共財団法人 東京タクシーセンター」より

一方で、事業を譲り受ける場合は試験は不要ですが、両者の間で「譲渡譲受契約」を結ぶ必要があります。書式は問いませんので自分で用意しましょう。

そのあとに、営業区域を管轄する地方運輸局に「譲渡譲受認可申請」を提出する必要がありますよ(運輸局に申請に必要な書式は用意しています)。

なお、新規・譲渡、どちらの方法でも「資格要件」を満たす必要があるので要注意。

個人タクシー開業の「資格要件」

個人タクシーを開業する際に、必要となる資格要件は以下の通りです。

  • 申請日時点で65歳未満
  • 有効な第2種(普通か大型)免許を持っている
  • 10年以上のタクシー等の運転経歴がある
  • 法令違反がない
  • 事業計画に無理がない
  • 健康状況に問題がない
  • 事業所や駐車場を用意できる

結構な数がありますが、これら全てを満たすように準備をしておく必要があります。

【補足】個人タクシーの運転手は自営業ですが、定年が75歳と定められているので要注意。個人タクシーの許可には有効期限が定められており、期限が来ると更新をしなければならないのですが、75歳以降が期限となる更新はできません。

また、これらの要件をクリアするだけでも許可はおりません。いくつかの書類を集めて提出するのが必要ですよ。

個人タクシー開業の「必要書類」

許可を取るために必要な主な書類は、以下の通りになります。

これらを揃えて、最寄りの運輸局に申請に行きましょう。

  • 戸籍謄本
  • 試験合格証のコピー
  • 住民票
  • 運転免許証
  • 営業所・車庫の資料(賃貸借契約書や写真)
  • 事業用自動車の資料(契約書やリース契約書)
  • 健康診断書
  • 自動車保険契約申込書のコピー
  • 預貯金通帳のコピー

健康診断書は病院で検査して発行してもらえるモノなので、サクッと用意するのは難しいです。発行まで数日~1週間程度はかかるでしょう。

そのほか、戸籍が県外なら郵送で戸籍謄本を手に入れることになるので、場合によっては必要書類集めに手間暇をかかります。余裕をもって集めましょう。

個人タクシーを開業したら年収はどれくらいになる?

タクシー運転手の給料

ここまでは個人タクシーを開業するための具体的な方法について解説してきました。

では実際に個人タクシーを開業した際、どれくらいの年収が手に入るのでしょうか。

結論から言いますと、個人タクシーの年収は、平均で342万円だと「全国ハイヤータクシー連合会」の調査でわかっています。

求人情報サイト「はたらいく」によると、会社に勤めているタクシー運転手の場合の平均年収は275万円ほどですから、ある程度の差がついていますね。

なお「どれだけお客さんを乗せる事ができるか」という運転手の能力面はもちろんのこと、「地域」による影響をうまく活かせば、さらなる年収アップが望めます。

実際に東京や大阪などの都会では、客数が多いうえにタクシー料金も高く設定されているので、収入が多くなるチャンスも十分にあるでしょう。

しかし病気等で倒れたり、さぼったりしていると、収入がゼロになるというリスクもあるので注意しなくてはいけません。

まとめ

今回は個人タクシーの開業について解説してきました。

誰でも簡単にできそうだなと思いがちな個人タクシーですが、なかなか大きなハードルを越えなければならないことを理解していただけたと思います。

もし個人タクシーの開業について気になっているのであれば、ぜひ今回解説した内容を参考にしてみてください。

以上「【3分でわかる】個人タクシー開業に必要な資格・方法と期待できる年収をサクッと解説」でした。

スポンサーリンク