ユーザー車検の流れと手順を完全ガイド!自分でやる上で注意すべき点

 
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もし車検満了日が近づいているのであれば、ユーザー車検について気になっていませんか?

ユーザー車検とは業者を使わずに、自分の手で車検を通すこと

そもそも、車検で何を行うのかわからない一般の人たちにとって、自分で車検をするなんてものすごく大変なことなのではないかと思いますよね?

しかし、実はそこまでユーザー車検は難しくなく、意外と簡単だということをご存知でしょうか。以下のご覧ください。

行程車検日までにやっておくこと車検当日にやること
ステップ124ヶ月点検整備書類の入手・作成
ステップ2必要書類の準備・確認受付
ステップ3車検の予約検査

このように流れとしては非常にシンプルなので、事前にしっかりと知識さえ入れておけば、そこまで苦戦することはないでしょう。

ただ、あくまでもユーザー車検は「車検」であり、「整備」をしていないことを忘れてはいけません。

つまり車が公道で走ることを許可されただけであり、安全に走行できるかどうかを確認したわけではないのです。

もしこの事実について知らなければ、「ユーザー車検が簡単だから」と言って整備を怠り、予期せぬ車の故障に起こっていたかもしれませんよ?

しかし、ご安心を。今回はユーザー車検の手順について解説していくとともに、どのような人が自分で車検をすべきなのかまで深掘りします。

ユーザー車検について気になっているという人には、必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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【基礎知識】ユーザー車検とは?何のために行う?

車検

ユーザー車検とは専門の業者を使わずに、自ら行う車検のこと

しかし、そもそも「車検とは何なのか」「何のためにするのか」ということに対して、まだまだ知らないという人も多いでしょう。

そこでまずは絶対におさえておくべき「車検」の基礎知識について、解説していきます。

もちろん「車検については知っている」という人は、次の「意外とカンタン?ユーザー車検の流れ」まで飛ばしてもらってかまいません。

そもそも車検とは?

「車検」とは「自動車検査登録制度」の略称で、車両の状態などが定められた水準に適合しているかを一定期間ごとにチェックすること

つまりは、あなたの車が公道を走っても大丈夫かチェックする制度というわけです。

車検を行うために必要な資格などは存在しないため、「ユーザー車検」という形で自分でチャレンジすることもできるようになっています。

車検の期限

車検には期限があり、いつ切れるのかは「車検証」で確認できます。

車検証とは車検を受けたかどうかを証明する書類のこと

車検証には誰が所有者なのか、いつ購入したのかなどの情報が書かれていますが、「車検の有効期限が満了する日」も記載されています。

車検証の有効期限

青の丸で囲っているところが、「車検切れ」となる日付ですね。

他にも日にちが記載してある箇所があるので、間違えないようにしましょう。

車検にかかる費用

車検にかかる費用には、いくつかの項目が内包されているので注意しないといけません。

具体的には車検費用は、以下の3つの費用で構成されていますよ。

  • 法定費用→自賠責保険・重量税・印紙代のこと。車種ごとに金額が決まっている
  • 車検基本料→基準に適合させるために最低限必要な整備費用のこと
  • 追加整備費用→基準の適合以外になる任意の整備費用のこと。必須の費用ではない

実は上記の「法定費用」以外の金額は、車検をしてもらう業者によって変わります。

つまり法定費用だけが法的に金額が決まっているというわけ。具体的には以下のような金額になります。

比較項目軽自動車普通車
車両重量-~1,000kg1,001~1,500kg1,501~2,000kg2,001~2,500kg
重量税6,600円16,400円24,600円32,800円41,100円
自賠責保険料(24か月分)25,070円25,830円
印紙代1,100円1,100円1,100円1,100円1,100円
法定費用合計32,770円43,330円51,530円59,730円68,030円

仮に軽自動車で車検費用が「13万円です」と業者に言われたら、約10万円は業者がなんらかの理由で自由に設定していることになります。

なお、ユーザー車検をする場合は、法定費用だけ負担することになり、業者に払うべき「車検基本料」と「追加整備費用」がまるまる浮くことになるでしょう。

車検切れの車を運転するとどうなるのか

車検は法律で定められたルールなので、車検が切れたまま公道を走ると、容赦なく罰則が発生するので要注意。

具体的には「無車検車運行」(道路運送車両法違反)となり、以下の罰則を受けますよ。

  • 違反点数6点(前歴がない場合)
  • 30日間の免許停止
  • 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金

罰則としてはかなり重いので、1日でも車検切れしているのであれば公道は絶対に走らないようにしましょう。

意外とカンタン?ユーザー車検の流れ

車検の検査

ここまで車検に関する基礎知識について紹介してきましたが、ここからはユーザー車検の流れについて紹介していきましょう。

車検に関する全ての行程をユーザー自身が行う「ユーザー車検」ですが、どのような流れで手続きを進めていくのでしょうか。

まず、ユーザー車検の全体の流れを見てみましょう。全体像を把握すれば、ある程度イメージを掴めるかと思います。

行程車検日までにやっておくこと車検当日にやること
ステップ124ヶ月点検整備書類の入手・作成
ステップ2必要書類の準備・確認受付
ステップ3車検の予約検査

では、それぞれのステップについて見ていきましょう。

車検日までにやっておくこと3ステップ

ユーザー車検をスムーズに進めたいのであれば、ある程度車検日までにやっておくことがあります。

先に結論言っておくと、全てにおいて絶対にやらなければならないわけではありませんが、初めてユーザー車検をするのであれば、やっておいた方が良いでしょう。

あらためて流れを振り返っておくと、以下の通りになります。

  • 24ヶ月点検整備
  • 必要書類の準備・確認
  • ユーザー車検の予約

ステップ1.24ヶ月点検整備

24ヶ月点検整備は法定点検の1つです。以下のように車の足まわりなど、規定された項目を点検・整備します。

※画像出典:トヨタ「アフターサービス」より

なお、車検後に点検・整備しても、実は問題はありません

車検当日に検査官から24ヶ月点検整備をした証拠ともいえる「点検整備記録簿」の提示を求められますが、「後で整備します」と伝えれば大丈夫なのです。

つまりはユーザー車検前に、24ヶ月点検整備をしなくても別に問題ないということ。

実際に24ヶ月点検整備をせずに、ユーザー車検を受ける人は多いです。

ただ後で整備する場合、後々に交付される車検証には「点検整備記録簿記載なし」と備考欄に記載されるので要注意。

記載されてしまうと、車を売る際に売却価格へ悪影響を及ぼす可能性がありますよ。

もちろん、売却する際に点検整備記録簿を提示すれば、問題ありません。

ステップ2.必要書類の準備・確認

ユーザー車検を受ける前に用意しておくべき必要書類はいくつかありますが、そこまで入手するまでに時間のかかるものはありません。

車検場(運輸支局)で手に入るものもあるため、後で全てまとめて解説します。

ステップ3.ユーザー車検の予約

車検を受けるには、事前に予約を取る必要があり、予約が取れるのは検査予定日の2週間前からです。

ただ、実のところ予約無しでも受けられます。業者が殺到する週末や月末以外は予約なしでも問題なくできるでしょう。

しかしあくまでも車検は「予約制」であり、全ての手続きにおいて予約者が優先されます。

いきなり行って車検を断られる場合も十分にありえるので、絶対にこの日にしたいと思ってるのであれば予約を取った方が良いでしょう。

ちなみに当日予約も可能ですが、午前は8時まで、午後は12時までに予約をしなければならないので注意してくださいね。

ユーザー車検の時間

ユーザー車検を予約する際は日にちだけでなく、車検を受ける時間帯まで指定します。

受けられる時間帯は決まっており、具体的には以下の4つとなっていますよ。

  • 1ラウンド目・・・9時~10時15分
  • 2ラウンド目・・・10時30分~12時
  • 3ラウンド目・・・13時~14時15分
  • 4ラウンド目・・・14時30分~16時

このように4ラウンド制が採用されていて、午前に2ラウンド・午後に2ラウンドとなっています。

上記の時間は、検査ラインの稼働時間なので、受付自体はもう少し早めに行わなければなりません。

なお、後述する「再検査」のことも考慮して、午前中に予約を入れた方が良いでしょう(再検査は予約不要)。

ユーザー車検が混雑する時期

ユーザー車検が混雑する時期は、以下の通りです。この時期は予約なしの飛び込みは厳しくなる可能性大ですよ。

  • 混雑する月・・・2月~4月(特に3月)
  • 混雑する日・・・週末・月末

3月は新車・中古車ともに、販売台数が非常に多くなるため、車検を受ける車も当然増えます。そのおかげで、車検場が最も混む時期となるのです。

ただ、最も混む時期を避けて2月に車検を受ける車も多いので、なるべくなら2月~4月にユーザー車検を受ける事は避けたいところです。

しかし、通常は車検を受ける時期は「有効期限から1カ月前」なので、3月から4月に有効期限を迎える場合は、避ける事はできません。

URLが見つかりません。

だからこそ予約をするのであれば、混雑していない日(週末・月末以外の日)に予約を入れるようにしましょう。予約なしの飛び込みをするときも、そのタイミングがオススメです。

車検当日にやること3ステップ

それでは、ユーザー車検当日にやることについて、見ていきましょう。

なお、ユーザー車検にかかる時間は、書類作成時間も含めると1時間程度です。

ただし、運輸支局の混み具合によっては、もう少しかかる事もあるので要注意。

あらためて流れを振り返っておくと、以下の通りになります。

  • 書類の入手・作成
  • 受付
  • 検査

ステップ1.書類の入手・作成

申請書などを運輸支局内の用紙販売所で購入・入手します(具体的な必要書類については後述)。

運輸支局によっては、用紙販売所が別の建物に設置されている場合もあるので、以下のような施設案内などを見て、どこで入手できるかチェックして下さい。

運輸支局の構内案内図

検査手数料などは印紙・証紙を購入する事で支払います。購入した印紙・証紙は所定の用紙に貼付しましょう。

書類の記載例は受付窓口付近に掲示されているので、記載例と車検証を見ながら作成して下さい。(書き方についても後述します)

ステップ2.受付

書類を作成し終わったら、継続検査窓口に書類を提出して受付を行います。

書類に不備が無ければ(修正をお願いされなければ)、車を検査ラインへ移動させましょう。

ステップ3.検査

検査ラインでは、検査官や検査機によって以下の検査を受けます。

上記の流れを電光掲示板・検査官から指示してくれるので、それに従って検査を受けて下さい。以下の動画を見ると、イメージがつきやすいですよ。

検査が終了すると、検査ラインの出口付近にある「完成ボックス」で総合判定を受けます。

合格だった場合「継続検査窓口」に行き書類を提出すれば、新しい車検証と車検証ステッカーを受け取ることができます。これにて手続きは完了です。

もし不合格だった場合は、車の整備・調整を行い、再検査を受けます。当日の再検査は2回まで無料で受ける事ができますよ。

ユーザー車検で必要な書類と書き方

書類に記入する女性

先述したようにユーザー車検に必要な書類があります。具体的には以下の通りです。

  • ① 申請書(OCRシート専用第3号様式)
  • ② 自動車検査票
  • ③ 手数料納付書
  • ④ 自動車重量税納付書
  • ⑤ 印紙・証紙
  • ⑥ 車検証
  • ⑦ 自賠責保険証明書
  • ⑧ 予約番号
  • ⑨ 自動車税納税証明書
  • ⑩ 点検整備記録簿

①~⑤までの書類は、運輸支局にて入手します。⑥⑦はあなたの車のダッシュボードに保管していることが多いのではないでしょうか。

⑧は予約した時に発行される番号なので、飛び込みでいくなら用意する必要はありません。

⑨の自動車税納税証明書は、提示を省略する事が可能ですが、自動車税を滞納している人は省略できないので注意が必要です。

⑩の点検整備記録簿は前述した通り、提示しなくても車検を受ける事ができます。車検の合否には何も影響しません。

申請書の書き方

自分で書くことになる申請書(OCRシート専用第3号様式)の書き方は、以下の通りです。

ユーザー車検の申請書の書き方

  • ① 該当する車検の有効期間の番号を記載します。車検の有効期間が2年の車は「4(2年検査車)」、1年の車は「1(1年検査車)」となります。
  • ② 登録番号を車検証を見ながら記載します。
  • ③ 車台番号の下7桁を車検証を見ながら記載します。
  • ④ スピードメーターの総走行距離計に表示されている距離を記載します。
  • ⑤ 使用者の氏名・住所を記載し、認印を押印します(署名が有れば押印が不要な場合もあります)。

なお、①~④は鉛筆で記載して下さい。⑤はボールペンで記載しましょう

【注意点】ユーザー車検は整備まではしていない

ここまでユーザー車検の手順や流れについて紹介してきましたが、実際にやってみると思った以上に簡単だと実感していただけることでしょう。

しかし、注意しなければならないのは、ユーザー車検はあくまでも「車検」であるということ。

車検とは、あなたの自動車が公道を走るための許可をもらう行為のこと。

つまり、あなたの車が安全で故障の要素がないのかどうかという点まで、深掘りはしていません。

安全かどうかを判別する要素は先述した「24ヶ月点検整備」ですが、しなくても車検は通りますし、その後に整備したかどうかを告知する義務もありません。

つまり、そのまま整備せずに放置することだって可能なのです。

ユーザー車検では整備をしていないことを忘れない

車検に通ったからといって、安全・安心だと勘違いしている人がいますが、実はそうではありません。

実際に専門業者で車検をしてもらった場合、車検を通す行為だけではなく、整備(24ヶ月点検整備)までしっかりと行っています。

24ヶ月点検整備は専門知識がないとできません。資格は要りませんが、以下の動画を見てわかるように、素人がやるにはハードルが高すぎます

それをワンパックで行ってくれるからこそ、大抵の人は業者で車検を行うのです。

ユーザー車検をするのであれば、きちんと整備も行うことを怠らないようにしてくださいね。最終的にはあなたの命を守ることになりますよ。

【総評】ユーザー車検は誰でもできるけど無知識では不可能

自動車整備士

ユーザー車検ですが意外と簡単にできるということから、世間的にもチャレンジしている人は多いです。

実際にユーザー車検はそこまで厳しくない上に、業者にやってもらうよりも安くて済むので、社会勉強と費用節約にはなるでしょう。

ただ全く知識がない状態で行って、すぐにできるというわけでもありません

書くべき書類も結構あるので、書類関係の処理が苦手な人は苦労することでしょう。

誰でも簡単にできるというわけではないので、注意しなくてはなりません。

24ヶ月定期点検をしなくていいことを悪用してはダメ

そしてしつこいほどに言っていますが、車検は整備ではありません。そして整備をしなくても車検は通る仕組みなのをいいことに、まともに整備しない人は実際にいます

下記のように適当に整備したことにして、車検を通す事例だってあります。

ユーザー車検を行った後も、安全安心に車に乗りたいと思っているのであれば、きちんと整備をするようにしてください。

なお、自分で24ヶ月定期点検をしない場合は、業者の力を借りることになりますが、以下のような金額が発生します。

自動車の種類にもよりますが、ディーラーで受けると4~10万円前後、民間整備工場で受けると2.5~8万円前後が一般的な料金と言えるでしょう。排気量によって値段が変わりますが、特に点検項目が変わるわけではありません。ディーラーよりも安く点検してくれる工場もたくさんあると思いますが、ディーラーは整備保証が手厚い傾向にあるので割高になってしまうのもしようがない事です。

※出典:グーネット「24ヶ月定期点検の点検費用」より

普通に業者に車検を依頼するのと変わらない金額がかかるので、自分でしっかりとした24ヶ月定期点検ができないのであれば、ユーザー車検はしない方がいいですね。

まとめ

以上、今回はユーザー車検について深掘りしてきました。流れとしては以下の通りです。

行程車検日までにやっておくこと車検当日にやること
ステップ124ヶ月点検整備書類の入手・作成
ステップ2必要書類の準備・確認受付
ステップ3車検の予約検査

ユーザー車検は意外と簡単にできるということをご理解いただけたことでしょう。

ただしユーザー車検は「車検」であり「整備」ではないということをお忘れなく。

ユーザー車検について気になっているという人は、今回の記事をぜひ参考にしてみてください。

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