運転免許証には、様々な情報が記載されています。説明が無くても意味が分かる情報も有れば、全く意味が分からない情報も有ります。
今回は、運転免許証に記載されている情報の見方や意味についてまとめていきたいと思います。
氏名・住所・生年月日
運転免許証には「氏名・住所・生年月日」といった個人情報が記載されています。下の見本画像の赤枠の部分ですね。免許証には本人写真も有る事から、身分証明書としても利用出来ます。(と言うか、最もポピュラーな身分証明書ですね)。
(出典:兵庫県警察)
旧免許証には「氏名」と「住所」の間の空欄の部分に「本籍」が記載されていましたが、平成19年からICカード免許証が導入された事により、本籍の情報はICチップに記録され、免許証には記載されなくなっています。
なお、免許証から本籍を知りたい場合は、警察署等に備え付けられている「IC免許読み取り装置」で閲覧する事が出来ます。2組の4桁の暗証番号が必要なのでお忘れなく。
あと、結婚や引っ越しなどによって、氏名や住所が変わってしまった場合は、変更手続きを行うようにしましょう。免許証に記載されている氏名や住所が異なっていると、身分証明書として利用出来なかったり、免許の更新ハガキが届かなかったりします。
何かと不便になるので、なるべく早く手続きを済ませて下さいね。(参考:免許証の住所変更・氏名変更手続きに必要な書類や流れ)
【交付日・有効期限】交付日の右横の数字の意味は?
下記画像の赤枠の部分に免許証の交付日と有効期限が記載されています。
(出典:兵庫県警察)
交付日には免許証を取得・更新した日付が記載されます。交付日の横の5桁の数字は「照会番号」です。取得した免許の種類や免許センター、交付日の通し番号などの情報が含まれています。各公安委員会で数字の割り振り方などが異なります。
有効期限は運転者の区分に応じて3年~5年と定められています。日付は有効期限が到来する年の誕生日の30日後です。
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免許の色
下記画像の上の赤枠部分のように、免許証の有効期限の所には色が塗られています。使用される色は3種類有り、運転者の区分をおおまかに示しています。
(出典:兵庫県警察)
免許の色と運転者の区分の対応関係は以下の通りです。
- ゴールド・・・優良運転者
- ブルー・・・一般運転者・違反運転者・初回更新者
- グリーン・・・初めて免許を取得した者
ゴールド免許のみ「優良」と免許証に記載されます。
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免許の条件等
下記画像の赤枠の部分に、免許を交付する条件等が記載されています。
(出典:兵庫県警察)
ここに記載される主な条件等の一例は以下の通りです。
- 眼鏡等
- 補聴器
- 普通車はAT車に限る
- 中型車は中型車(8t)に限る 等
これらの条件は限定解除試験などによって外す事が出来ます。注意しなければならないのは身体的な条件が付されている場合です。
例えば、レーシック手術を受けて視力が回復しても、免許証に「眼鏡等」の条件が付されたまま裸眼で運転した場合は免許条件違反となってしまいます(罰金7,000円(普通車)・点数2点)。
免許更新センターや警察署にて条件の解除手続きを行ってから運転するようにして下さい。
写真
下記画像の赤枠の部分に顔写真が貼られます。
(出典:兵庫県警察)
免許更新センターで撮影した写真を貼る人が多いです。写真映りが気になる人は、写真を持ち込む事も出来ます。ただし、免許証の写真は本人確認をする事が目的なので、どんな写真でも良いわけでは有りません。詳しい条件については下記記事をご覧下さい。
運転免許証の写真は変更可能か?持ち込み写真の場合どこまで認められる?
運転免許証番号
下記画像の赤枠の部分には、12桁の運転免許証番号が記載されています。画像の運転免許証番号は適当な数字を羅列しているだけですが、実際の免許証に記載されている番号には意味が有ります。
(出典:兵庫県警察)
■1~2桁目
最初に免許を取得した各都道府県の公安委員会の番号を表しています。公安委員会と番号の対応表は以下の通りです。
北海道 10 | 函館 11 | 旭川 12 | 釧路 13 | 北見 14 |
青森 20 | 岩手 21 | 宮城 22 | 秋田 23 | 山形 24 |
福島 25 | 東京 30 | 宮城 40 | 栃木 41 | 群馬 42 |
埼玉 43 | 千葉 44 | 神奈川 45 | 新潟 46 | 山梨 47 |
長野 48 | 静岡 49 | 富山 50 | 石川 51 | 福井 52 |
岐阜 53 | 愛知 54 | 三重 55 | 滋賀 60 | 京都 61 |
大阪 62 | 兵庫 63 | 奈良 64 | 和歌山 65 | 鳥取 70 |
島根 71 | 岡山 72 | 広島 73 | 山口 74 | 徳島 80 |
香川 81 | 愛媛 82 | 高知 83 | 福岡 90 | 佐賀 91 |
長崎 92 | 熊本 93 | 大分 94 | 宮崎 95 | 鹿児島 96 |
沖縄 97 |
■3~4桁目
最初に取得した免許の「取得年」を西暦の下2桁で表しています。
例えば、1983年(昭和58年)に免許を初めて取得した場合は「83」、2004年(平成16年)に免許を初めて取得した場合は「04」と表示されます。
ただし、免許の取り消しを受けた場合などは、その後免許を新たに取得した時の年数が表示されます。
■5~11桁目
各都道府県が免許証を管理するための番号が割り振られています。11桁目は前10桁の番号が正当な物かどうかをチェックする「チェックデジット」の数字です。
■12桁目
紛失・盗難・破損などによって運転免許証を再発行した回数を表しています。再発行をした事が無い場合は「0」が入ります。
種類
下記画像の赤枠の部分には、取得した免許の種類が略称で表示されます。
(出典:兵庫県警察)
免許証の表記と免許の種類の対応関係は以下の通りです。
- 「大型」・・・大型自動車免許
- 「中型」・・・中型自動車免許
- 「普通」・・・普通自動車免許
- 「大特」・・・大型特殊自動車免許
- 「大自二」・・・大型自動二輪免許
- 「普自二」・・・普通自動二輪免許
- 「小特」・・・小型特殊自動車免許
- 「原付」・・・原動機付自転車免許
- 「け引」・・・けん引免許
- 「大二」・・・大型自動車第二種免許
- 「中二」・・・中型自動車第二種免許
- 「普二」・・・普通自動車第二種免許
- 「大特二」・・・大型特殊自動車第二種免許
- 「け引二」・・・けん引第二種免許
運転免許の中には上位と下位の関係を持つ物が有ります。例えば、普通自動車免許と原動機付自転車免許では、普通自動車免許が上位に位置し、原動機付自転車免許が下位に位置します。普通自動車免許を取得した人は原付も運転出来るようになるためです。
こういった関係の有る免許では、上位免許を先に取得すると、下位免許は免許証に表示されません。
ちなみに、免許証に全ての種類の免許を表示させる事を「フルビット」と言うそうです。
取得日
下記画像の赤枠の部分には、取得した免許の取得年月日が記載されています。
(出典:兵庫県警察)
さきほど紹介したように、免許の種類はたくさん有るにも関わらず、3つの区分に対して1つずつしか取得日は記載されません。そのため、同じ区分内で複数免許を取得している場合は、全ての免許の取得日を免許証で把握出来ません。
ちなみに、記載されている取得日は、区分内で最初に取得した免許の取得日です。
区分とそれぞれの区分に該当する免許の種類は以下のようになっています。
- 「小・二・原」・・・小型特殊自動車・二輪車・原付の免許
- 「他」・・・けん引・大型特殊・大型自動車・中型自動車・普通自動車の免許
- 「二種」・・・第二種の免許
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運転免許証の裏面
運転免許証の裏面には、臓器提供の意思表示(記載は自由)と備考欄が表示されています。
(出典:兵庫県警察)
備考欄には、限定解除や住所変更等をした場合などにその内容が記載されます。この時、免許証の表に記載されている旧情報はそのままです。免許証の表の内容は次回更新時に書き換えられます。