「車のタコメーターを見ると、スピードメータ近くに有るエンジン警告灯が点灯している!だけど、この警告灯が何を意味しているのかが分からない・・・。」そんな方も結構多いのではないでしょうか?
最近は、若者を中心に車離れが起きており、自分でメンテナンスをする方も減って来ているせいか、エンジン警告等の意味を知らない方が増えている感じがします。
そこで、ここでは、エンジン警告灯が点灯する原因や点灯した際の対応、注意点などについて見ていきましょう。
エンジン警告灯は、JIS規格及び世界標準規格(ISO)に準拠しています。従って、多少のデザインの差は有りますが、基本的に全世界共通となっています。
エンジン警告灯が点灯する原因
冒頭の写真にも出ていますが、エンジン警告灯は下の画像の様なランプの事を言います。
車のエンジンには、以下の様に様々なセンサーが取り付けられています。
- エアフローセンサー
- O2センサー
- イグニッションセンサー
- アクセル開度センサー
- カム角度・クランク角度センサー
- 電気系統系センサー
- バッテリーセンサー
- タコメーター内のセンサー
これらのセンサーに異常が生じた時に、エンジン警告灯が点灯する様になっています。エンジンに何かしらの異常を来たした際に点灯する事から、「エンジンチェックランプ」と呼ぶ方も多いです。
「エンジンに異常が有る」と聞くとなんだか怖い感じがしますが、焦らずにしっかりと対処する様にしましょうね。
一般的に、正常な場合はエンジンスイッチをONにすると、エンジン警告灯が点灯し、エンジンをかけると消える様になっています。
点灯した場合の対策
エンジン警告灯が点灯したとしても、慌てる必要は有りません。といっても、エンジン警告灯が点いたというだけでは、具体的に何のセンサーが異常となっているのかはまだ分かりません。
ディーラーや整備工場に持って行くと、専用の機器に繋いでどのセンサーが原因で警告灯が点いたのかを調べてくれるので、エンジン警告灯が点いた場合は、焦らずに安全な場所に車を停めて、ディーラー等に電話する様にしましょうね。
なお、エンジン警告灯は、色が黄色(オレンジ)という事からも分かる様に、緊急事態を示すものではありません。「このまま何もせずに乗っていると故障しますよ」という予告だと思って対処すればOKです。
参考:メーターの計器や警告灯には、オレンジと赤が有ります。赤は緊急事態を示すものなので、直ちに対処する必要が有ります。(関連記事:車の計器・警告灯の見方と意味)
点灯中に走行した場合の注意点〜エンストの原因になる?!〜
エンジン警告灯が点灯している状態で走行していると、急にエンジンが止まってしまう事が有ります。これは、「エンジン警告灯が点くと必ずエンストする」という意味ではなくエンジン警告灯が点いた原因によっても異なります。
しかし、エンジン警告灯はエンジントラブルを意味しているので、点灯したまま走行していると、いずれはエンストする可能性が高いと言えるでしょうね。
走行中にエンジンが止まると、ブレーキやハンドルが重たくなるので、非常に危険です(参考記事:オートマ車【AT車】なのにエンストしてしまう原因と対処法)。点灯している間は極力走行を控え、すぐにディーラー等で診てもらう様にしましょうね。
エンジン警告灯をリセットする方法
エンジン警告灯が点灯したら、ディーラー等で原因を解明して修理してもらう必要がありますが、ECU(エンジンコントロールユニット)をリセットする事で、強制的に警告灯をリセットする事も可能です。
ECUのリセットは、フリーズしたパソコンを強制終了して再起動するのと同じなので、可能であればしない方が好ましいです。
ECUをリセットするには、バッテリーのマイナス端子を外し、12時間程度置いた後で再度接続する方法が有ります。また、マイナス端子を外して15分程度経った後で、プラス端子に数秒接触させる事でもリセットは可能です。
確実にリセットする方法としては、ECU自体を取り外し、1時間以上置いておくという方法も有ります。但し、エンジン警告灯をリセットしても根本的な解決にはなりません。従って、リセットをするよりもディーラー等で状態を詳しく見てもらった方が良いでしょうね。
エンジン警告灯が最初はつくがしばらくすると消える。これって問題有り?
車を走らせていると「エンジン警告灯が点灯していたはずだけど、しばらくしたら消えていた」という事が有ります。エンジン警告灯が点いたり消えたりするのは、何かの拍子に信号が途絶え、コンピュターがそれを感知した為に警告灯が点いたからだと考えられます。
エンジンに問題が有れば、アイドリングが不安定になったりエンストしたりといった症状が出るので、警告灯が消えた後で問題無く走る事が出来ているのであれば、そこまで大きな問題は無いでしょう。
但し、何も異常が無いのにエンジン警告灯は点かないでしょうから、一度ディーラー等でコンピューター診断をしてもらった方が良いでしょうね。なお、ディーラーに持って行く時点で警告灯が点いていなくても、コンピューターには記憶されているのでチェックをする事は可能です。
エンジントラブルは無いと確信している!でもエンジン警告灯が付いてしまうのだがどんな原因が考えられる?
「エンジントラブルは無いと確信しているのに、エンジン警告灯が点灯する」といった事が有ります。これは、外車(特にヨーロッパ)によく見られる症状です。ヨーロッパの車は排ガス規制が厳しく、規制値をわずかでも超えると環境性能のセンサーが異常値を示し、すぐにエンジン警告灯が点灯する傾向に有る様です。
排ガス規制が原因でエンジン警告灯が点灯する場合は、走行自体には問題が無いのでそのまま走る続けてもOKです。但し、何が原因かというのは自分では分からないでしょうから、とりあえず一度ディーラーに持って行って相談した方が良いでしょうね。
まとめ
いかがでしたか?急にエンジン警告灯が点くと驚くかもしれませんが、焦らずに対処すれば大丈夫です。但し、走行中にエンストするととても危険なので、エンジン警告灯が点灯したらなるべく早くディーラーに持って行く様にしましょうね。