ドライバーは常に交通事故の可能性を意識しておかなければなりません。
中でも、交差点での交通事故件数は多く危険が一杯です。交通事故総合分析センターがまとめた統計(平成25年度)によると、交通事故全体の実に54%が交差点で発生しています。
信号が有る交差点の場合、信号が優先されるので悩む事は無いでしょうが、信号が無い交差点の場合はどちらが先に交差点を通過すればいいのか悩みますよね。
そこで、ここでは運転の基本として、交差点のうち「信号の無い交差点」を通過する際にどちら側の車が優先されるのか、について見ていきましょう。
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一方の道路に停止線が有る場合
一方の道路に停止線が有る交差点では、停止線の無い道路を走行する車が優先されます。停止線の前で必ず一時停止して左右確認し、通行する車が有れば通過するまで待つ様にしましょう。
なお、中には停止線がこちら側に有るのに、無い側を走行している車が勘違いをして(親切心?!)止まっている事が有ります。
この様な場合は、お互いに停止していつまでも動かない可能性が有るので、相手の顔を見てジェスチャー等でやり取りをしましょう。それでも「お先にどうぞ」という感じなのであれば、先に交差点を通過して問題有りません。
停止線が無い場合
信号や停止線、優先道路の標識などが無い交差点の場合は、自分が優先して走っていいのか悩んでしまう事が有りますよね。
停止線や信号の無い交差点では、下記の様なルールが有るので守る様にしましょう。
ルールを守らずに自分勝手に走行すると、事故に繋がりかねないですし、相手の車にクラクションを鳴らされる事も有りますよ。
一方の道路のほうが明らかに広い場合
明らかに片方の道路幅が広い場合、広い道路を走る車が優先されます。従って、細い道を走る車は一旦停止して、広い道から車が来ないかをしっかりと確認してから交差点に進入する必要が有ります。
注:明らかに道幅が広い道路を走っている場合も、細い道から車がいきなり出て来ないとも限りません。ルール上優先されるからといって気を抜くのではなく、左右は注視する様にしましょうね。
道路の幅が同じくらいの場合
道路の幅が同じくらいの道で行き合わせる場合、お互いが直進車の場合は「左方向」から来る車が優先されます。また、曲がろうとしている場合は、直進車が優先されます。
注:路面電車だけは例外的に常に優先されます。路面電車と行き合わせる場合は、左右に関係無く路面電車に道を譲りましょう。
なお、道幅は同じくらいだけど見通しの悪い交差点の場合、どちらが優先という事に関係無く、徐行して走る様にしましょう。
相手がバイクだと状況は変わる?
信号機の無い交差点を走る場合、車だろうとバイクだろうとルールは変わりません。優先順位を守って走行する様にしましょう。
但し、バイクは加速がとても速く、車体も車より小さいので距離感を掴むのが難しいです。まだバイクが遠くにいるから先に行けるかなと思っても、あっという間に近づいて来て衝突してしまう事も有ります。
バイクと交差点で行き合わせる場合は、より細心の注意が必要ですね。
交差点での注意点
交差点は信号の有無に関わらず危険が一杯です。ここでは、交差点に進入する際に注意すべき点をいくつか紹介します。
後続車に注意!
交差点を右折する場合、対向車線に大型車が走っていると後続車(特に小型車やバイク)が見えない事がよく有ります。後続車が見えない場合は無理をして交差点に進入するのではなく、安全が確認出来るまでは待つ様にしましょう。
歩行者・自転車に注意!
交差点で対向車を回避して右折出来たとしても、その先の横断歩道を渡っている歩行者がいるかもしれません。特に信号の変わり目に慌てて交差点を渡ろうとする歩行者の方もいるので、注意が必要です。
左折時は対向車線を気にする必要があまり無いので簡単ですが、左後方からの歩行者や自転車には特に注意が必要です。自転車は猛スピードで進入して来る事が有るので、1度確認していなかったからといって、安心しきってしまわない様にしましょうね。
立ち往生は避ける!
通常は信号が変わるまでに交差点に進入していれば、信号が変わってもそのまま走行する事は出来るのですが(参考記事:信号無視違反の罰則(罰金・点数)と信号の色の意味)、前の車が詰まって立ち往生してしまう事が有ります。立ち往生していると対向車線が曲がる事が出来ないですし、交差する車線の車が走ってくるのでとても危険です。
前の車が詰まっているときは、無理に交差点に進入せずに停止線の前で待つ様にしましょうね。
参考:警察署や消防署の前に設置されている「停止禁止部分」も同様です。停止禁止部分内で立ち往生しない様に、前の車に注意しながら進むか止まるか決める様にしましょう。