車のブレーキの全知識!点検方法・交換時期から上手な操作方法まで徹底解説

 
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普段何気なく使っている車のブレーキですが、よくよく考えると、色々と気になってくる部分がありませんか?

しかしネット上の知識はどれも断片的な情報だけしかなく、知りたいこと全てを解説しているわけでは無いですよね。

だからこそ、どこから何を理解していいかよくわからないはず。

しかし実は車のブレーキについて知っておくべきことは限られていることをご存知でしょうか?具体的には以下の要素だけを押さえておけばいいのです。

  • ブレーキの仕組みや種類(基礎知識)
  • 毎日の点検方法と交換タイミング
  • 上手なブレーキ操作のコツ

もしこの事実について知らなければ、むやみやたらに知識を調べて、押さえておくべき知識を理解できていなかったかもしれませんよ?

しかし、ご安心ください。今回の記事では車のブレーキについて必要な知識は完全に網羅しているため「決定版」とも言える内容となっています。

車のブレーキについて気になっているという人にとっては、必見の内容となっていますのでぜひ最後までご覧ください。

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そもそも車のブレーキとは

まずは車のブレーキの基礎知識について紹介していきましょう。車のブレーキは、実は大きく分けて2つ種類があります。

※画像出典:日産「セレナ紹介ページ」より

1つは速度調節するためのブレーキ、具体的には運転中に使っている「フットブレーキ」のことですね。ペダルを踏む強さによって速度を落としたり止まったりすることができますよ。

もう一つは「サイドブレーキ」というもの。「パーキングブレーキ」といわれる時もあります。

ペダルを押し込む(車によってはレバーを引く)ことによって、ブレーキを作動させることができ、加減を調節することができないので、0か100かのブレーキ具合になるのが特徴です。

ブレーキの機構も2種類ある

ブレーキの機構にも種類があり、具体的には「ドラムブレーキ」と「ディスクブレーキ」の2種類になります。

※画像出典:トヨタ「カーライフノウハウ」より

ドラムブレーキは機構的に自転車のブレーキと一緒で、内側から回転しているタイヤに板を押し付けるというもの。

構造がシンプルなので、低コスト化につながるのがメリットです。ただし放熱性が悪いという難点もありますよ。

一方、ディスクブレーキは後述する「ブレーキパッド」と呼ばれるもので摩擦力を発生させるブレーキシステムです。

安定したブレーキ性を確保できる上、放熱性も優れているので、ブレーキシステムとしてはこちらの方が優秀といえます。その分コストはかかりますが。

車のブレーキの日常点検の手順と交換するタイミング

サイドブレーキ

ここまではブレーキの基礎知識について紹介してきましたが、次はブレーキの点検について深掘りしていきましょう。

ブレーキ関連のトラブルは大事故に繋がる事が多いので、可能であれば定期的に点検したいところです。

そこでここからは、ブレーキの日常的な点検方法や点検・交換時期や交換時の注意点などについて紹介していきますよ。

車のブレーキの日常点検の手順

ブレーキ関連のトラブルは知らないうちに進行し、 ある日突然限界に達して不具合として表面化します。

高速道路の走行中などに不具合が出てしまうと事故につながってしまうため、できるのであれば定期的に自分でブレーキの状態を把握しておくべきでしょう。

もし自分で定期点検としてブレーキの状態を確認するのであれば、以下のような手順でチェックしてみて下さい。

  • ブレーキペダルを指で押す
  • ブレーキペダルに足を乗せたままエンジンをかける
  • ブレーキペダルの踏み応えを確認する
  • サイドブレーキの解除音がするかどうかチェックする

まずはブレーキペダルですが、指で押して重くなるまでに軽く動く範囲(遊びの部分)があるかどうかをチェックします。

遊びの部分が、おおよそ5〜6mmあれば問題ありません。もちろん厳密に測る必要はなく、感覚的にそれくらいの遊びがあれば大丈夫ですよ。

次にブレーキに足を乗せたままの状態でエンジンをかけてみましょう。始動した瞬間にスゥーと引き込まれれば、何も問題はありません。

そして、エンジンを始動してサイドブレーキを解除した状態でブレーキペダルを踏みます。ブレーキを踏んで、ググッと踏み応えがあればOKです。

最後にサイドブレーキですが、解除した状態から引き切れるまでにカチッという音があるかどうかを確認します。なお、音がしない場合や何度も音がする場合は問題ありですよ。

ブレーキフルード(ブレーキオイル)を交換時期と交換方法

ブレーキフルード(ブレーキオイル)も、ブレーキ関連の点検の一環としてチェックする必要があります。

ブレーキフルー ド(ブレーキオイル)とはブレーキ関連の機構を円滑に作動させるために必要な潤滑油のこと

ブレーキオイル

ブレーキフルードは、使用に応じて少しずつ湿気(水分)を取り込んでいき、ブレーキシステム内(ブレーキキャリパーやホイールシリンダー)を次第に錆びさせてしまいます。

そして錆びが進行してしまうと、最終的にはブレーキフルードの漏れに繋がり、周辺の塗装や金属を駄目にしてしまうでしょう。

その他にもブレーキの制動性能が低下したり、急ブレーキ時にペーパーロックが起きたりします。

そこで、ブレーキフルードは定期的な交換が必要となるのですが、毎年交換する必要はありません。交換は4年に1度程度、若しくは4万キロ毎に交換するといった感じで大丈夫ですよ。

ブレーキフルードを交換するなら晴れの日に

ブレーキフルードの交換は、湿気の低い日にしましょう。ブレーキフルードは水分を吸収しますので、湿気の高い日だと外気に含まれる水分を吸収し、劣化が進んでしまいます。

そのためブレーキフルードの交換は、可能な限り晴れた湿度の低い日にする様にしましょう。

ブレーキフルード交換費用の目安

ブレーキフルードを自分で交換(補充)できる人は良いですが、方法が分からなかったり面倒な場合は、整備工場やディーラー等に持ち込んで交換してもらう事になります。

業者によって金額は様々ですが、街のカー用品店などでは、フルード費用が1リットル1,500円程度、工賃が3,500円程度となり、合わせて5,000円程度が相場だと思っておくと良いでしょう。

一方で、ディーラーに頼むとフルードそのものの金額と工を合わせてで1万円程度する事があるので、注意しなくてはいけません。

ブレーキパッドの交換時期と交換方法

ブレーキフルードの他にも、ブレーキ機構の中において重要な部分がもう一つあります。それは「ブレーキパッド」です。

ブレーキパッドとは、タイヤを直接減速させるためのディスクブレーキについている装置のこと

わかりやすく言えば、タイヤそのものに摩擦力をかけて減速させるためのものですね。

※画像出典:マツダ「ブレーキパッド」より

直接タイヤそのものに働きかけるので、ブレーキパッドは使えば使うほどすり減っていきます。

ブレーキパッドの厚みがなくなってるとブレーキ力が少なくなってしまうので、薄くなったブレーキパッドを使っていると事故の確率が高くなってしまいます

だからこそブレーキパッドは定期的に確認して、交換しなければなりません

ブレーキフルード交換タイミング

ブレーキパッドは基本的に厚手なものですが、この厚さが2〜3mmになってくると交換しなければなりません

なおブレーキパッドが薄くなってくると、異音が鳴るので、それが交換時期のタイミングとして捉えてください。

ブレーキフルード交換費用の目安

新品のブレーキパッドそのものは基本的に1つ7,000円から8,000円です。それに工賃として5,000円ほどかかります

基本的には車検を出したときに「ブレーキパッドがすり減っているので交換したほうがいい」と提案されるので、その時に交換してもらいましょう。

ちなみにブレーキパッドを交換することに対して何か資格がいるわけでもないので、素人が交換しても特に問題はありません。

以下の動画のように、ブレーキパッドを自分で交換してる人も実際にいます。

ただし、専門的な知識が必要なのは間違いないので、ブレーキパッド交換はプロ以外は手を出さないほうが無難でしょう。

正しいブレーキングとは?車のブレーキ操作の基本とコツ

ブレーキペダル

ここまではブレーキのメンテナンスについて紹介してきましたが、次は実際のブレーキ操作について見ていきましょう。

車の運転をする上で、ブレーキ操作はアクセル操作よりも重要です。危険回避という意味でも重要ですし、ブレーキが下手だと停止や減速時の揺れが大きくなり、同乗者が不快に思ってしまいます。

だからこそ改めてブレーキの操作について、知識を深めていくべきなのです。

ブレーキの基本

走行時に減速する場合、まずアクセルから足を離して、ひと呼吸をおいてからブレーキペダルへと足を移動しましょう。

ブレーキを踏む際、初心者の方は常に同じ力でブレーキペダルを踏んでしまいがちですが、これは正しくありません。

ブレーキは「弱く→強く→弱く」と強弱を付けて踏むのが基本です。強弱を付ける事で、車がギクシャク動くのを防ぎ、ソフトに停止する事ができますよ。

またブレーキが弱過ぎて目標の場所で停止ができない、といった危険を回避する事もできます。

車のブレーキはパッと離さない

ブレーキは「パッと」離すのではなく、ゆっくりとペダルを元の位置に戻すというイメージで離すようにしましょう。

徐々に減速し、車が止まる寸前に一旦ブレーキをゆるめて、車の重さを利用して完全に停止させると、ショックが少なく停車する事ができますよ。

同乗者が感じる揺れも少なくなるので「この人は運転が上手い人だな」と思ってもらえることでしょう。

急ブレーキかけ方はABS車かどうかで異なる

走行中に危険を感じたら、急ブレーキが必要となり、かかとを床から離して蹴り込む様に強く踏み込むのが重要になります。

ただ厳密に言うと「ABS」が搭載されているかどうかで、ブレーキのかけ方は若干異なってくるので、注意しなければいけません。

ABS搭載車のブレーキのかけ方

ABS(Anti-lock Brake System)とは急ブレーキや力強いブレーキをした時でも、車がスピンすることなくハンドルが効くように設計されたシステムのこと

ABSが搭載されている車は、急ブレーキをかけてもハンドル操作ができますので、急ブレーキ後のペダルへの振動や音に驚いて足を離さない様にしましょう。

ABSについてあまり知らない人がこの現象を体験すると何らかの故障だと思いがちですが、ご安心ください。コンピューターが自動で制御してくれている証拠なので問題ありませんよ。

ABS非搭載車のブレーキのかけ方

ABSが搭載されていない車は、ブレーキを強く踏むとタイヤがロックされてハンドルが利かなくなります

その結果、思わぬ方向へ車がスリップしてしまいとても危険です。特に雪道だと路面も滑りやすくなっているので、更に注意してくださいね。

なおスリップを防ぐためには、ブレーキを踏んでタイヤが滑り始めたら一旦ブレーキから足を離し、また踏み込む「ポンピングブレーキ」を活用しましょう。

ポンピングブレーキは、ブレーキ効果をアップさせるだけでなく、ブレーキランプを点滅させる事で後続車に注意を促すという効果もありますので積極的に使っておくのをお勧めします。

【総評】正しいブレーキをマスターするといいことだらけ

ブレーキ操作で最も重要なのは、周囲の状況を予測してブレーキを踏むタイミングを予め予想しておく事です。

ブレーキは強過ぎても弱過ぎても駄目ですので、丁度いい踏み方を身に付けたいですね。

また小さいお子さんがいる家庭では、子供が車に酔って大変という事もありませんか?

車に酔うのはハンドル操作もありますが、ブレーキ操作にも原因があります

正しいブレーキングをマスターすれば、お子さんもきっと車に酔いにくくなるでしょう。

まとめ

以上、今回は車のブレーキについて、押さえておくべき知識を紹介してきました。

ブレーキの基礎知識はもちろんのこと、点検のポイントや、どう運転すれば良いのかという所まで理解していただけたことでしょう。

車のブレーキについて気になっているという人は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

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