今回紹介するのは「JA(農協)のマイカーローン」です。
金利や保証料・審査水準など、JAのマイカーローンの特徴について見ていきます。
JAのマイカーローンの特徴
注:JAのマイカーローンの内容は各店舗によって異なります。詳しくは、在住・在勤の地域を管轄しているJAの窓口で確認して下さい。
今回の記事では金利については【JA大阪市】の場合を例にとって紹介しています。
項目 | 内容 |
---|---|
金利 (JA大阪市の場合) | 固定金利:2.85%~3.85% 変動金利:3.45%~4.45% |
保証料 | 上記金利に含まれます。 概ね0.5%~1% |
審査水準 | JAと日頃から取引をしている農家に対しては緩いかも |
保証人・担保の有無 | 無 |
返済方法 | 元利金等返済(ボーナス月の返済増額可能) |
借入可能金額 | 10万円~500万円(但しローンの種類によっては1,000万円まで可能) |
借入期間 | 6ヶ月~10年(7年の場合も有り) |
借り換えローン | 可能である事が多い(詳細はお近くのJAに要問い合わせ) |
利用出来る人 | ○JA組合員(店舗によっては員外利用も可能) ○安定した収入の有る人 ○契約時満20歳以上(18歳の場合も有り) ○完済予定時満72歳未満 等 |
印紙代 | 借入金額に応じて |
契約時の事務手数料 | 0円~10,800円 |
必要書類 | ○本人確認書類(免許証・パスポート等) ○年収確認書類(源泉徴収票・確定申告書等) ○自動車の見積書・契約書など |
金利
金利は「固定金利」と「変動金利」から選択出来ます。
そして、金利はそれぞれ以下のようになっています(JA大阪市の場合)。
- 固定金利・・・2.85%~3.85%
- 変動金利・・・3.45%~4.45%
金利動向によって、契約時に適用される金利は変動します。
なお、JAの店頭などで表示されている金利は最低金利だけが表示されている場合が多いので注意が必要です(例えば、上記の固定金利2.85%だけ表示されているという事)。
ちなみに、金利に幅が有るのは“金利引き下げ条件”が各JAごとに設定されているためです。例えば以下のよう項目を満たしていると金利優遇を受けられます。
- JAのクレジットカードを契約する
- 給与振込口座にJAを指定する
- 公共料金の口座振替にJAを指定する
- JAの自動車共済に加入する場合 等
保証料
保証料とは、保証人無しでローンを申し込む時に、ローンの保証会社に支払う費用を指します。JAのマイカーローンは基本的に「保証料有り・保証人不要」というシステムなので「保証料」が発生します。
で、この保証料は保証会社によって異なります。例えば、保証会社が「三菱UFJニコス株式会社」の場合の保証料は0.85%、「株式会社ジャックス」の場合は1%となっています。
JAのマイカーローンは、保証料を金利に組み込むタイプの物が多いです。ただし、JAの店舗によっては、ローン契約時に保証料を別途前払いするタイプも有るので、契約前にどちらのタイプなのかを確認するようにして下さい。
JA組合に加入すると金利・保証料がお得になる場合が有る
JAのマイカーローンはJA組合に加入していなくても利用出来ます(員外利用可能)。ですが、組合員であれば、店舗によっては金利・保証料が優遇される場合が有ります。組合に加入するには出資金が必要です。
店舗によっては、組合員でなければマイカーローンを利用出来ない場合が有ります。
組合員には正組合員と准組合員の2つの種類が有りますが、正会員には農業従事者しかなれませんので、農業を営んでいない人は准組合員として加入する事になります。
気になる出資金の金額は「10,000円」です。
組合を脱退すれば出資金は全額払い戻されます。
審査水準
「JAのマイカーローンの審査水準は緩い」と言われていますが、実際は緩くは有りません。銀行系ローンの審査水準よりやや緩く、信販系の審査水準より厳しい、といった位置付けです。
他の金融機関の審査と同じように、「年収」や「勤続年数」などによって返済能力がチェックされ、返済能力の無い人や返済可能性に疑いが有る人はローン審査の段階で拒否されてしまいます。
基本的に審査水準は厳しいJAのマイカーローンですが、一部の人には審査が緩いと言われています。それは普段からJAと取引をし、JAに預金をしている「農家」の人達です。ほぼ全てのお金の流れをJA側が把握しており、JAとの取引履歴も十二分に有る事から、ローンの審査が通り易いようです。
ただし、農家の人であっても、ブラックリストに載っていればローンは組めません(一般の人も同様)。
JAのマイカーローンの審査水準は、一般の人には緩くは無いと考えておいた方が良いでしょう。
【参考】そもそもJAってどんな組織?
「JA(Japan Agricultural Cooperatives)」を正式名称で表すと「農業共同組合」となります。しかし、「農業」というと少し古く、堅いイメージが有るので、多くの人に親しまれやすいように1992年からJAと呼ばれるようになりました。
JAの組織目標は組合員(農家)の経済・生活を発展させる事なので、基本的に農業事業が中心となっています。
また、地域の人の経済面・生活面の改善・向上も組織の目標に掲げているので、農業事業だけでなく、信用事業・共済事業など多種多様な事業を手がけています。今回紹介した自動車ローンは信用事業となりますね。
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