自分が加入している自動車保険の補償内容が最適なものなのか、保険料は一番安いものなのか、という点は気になりますよね。特に、ダイレクト型の自動車保険の保険料は、代理店型の自動車保険の保険料と比べると大幅に安い事が有ります。
自動車保険の契約は、いつでも他社に乗り換えする事が出来るので、今より良い保険が見つかったらすぐに乗り換えるのもアリです。但し、自動車保険を乗り換える際にはいくつか注意点が有ります。以下で見ていきましょう。
自動車保険を乗り換えるタイミング
自動車保険を乗り換え(切り替え)するタイミングとしては、以下の2つが有ります。
- 満期
- 保険期間中(満期前) ※
※:今加入している自動車保険を満期前に解約して、別の保険に乗り換える事を中途更改といいます。
満期まで契約を続けていれば、無事故であればノンフリート等級が1上がり、翌年の保険料が下がります(関連記事:ノンフリート等級制度の意味と等級ごとの割引率)。従って、通常は満期のタイミングで乗り換えする方がメリットが有ります。
参考:基本的には、現契約の満期日の3〜4ヶ月くらい前から新しい契約の申込が出来ます。
但し、既に20等級の方は等級の事は考える必要は有りませんし、等級による保険料の差よりも保険会社による保険料の差の方が大きい事も有ります。従って、必ずしも満期で乗り換えた方がが得とは限らないので、自分にとって得だと判断出来ればすぐにでも乗り換えして構いません。
なお、自動車保険の乗り換え時には以下の資料が必要となるので、予め準備しておきましょう。
- 車検証
- 加入中の自動車保険証券
- 運転免許証
乗り換え時の注意
自動車保険を乗り換える際には、どの様な注意点が有るでしょうか?以下で見ていきましょう。
等級の引き継ぎをしっかりと!
自動車保険の保険料は、ノンフリート等級によって大きく左右されるので、自動車保険を乗り換えるときに等級の引き継ぎが出来ないと、大きく損をする事が有ります。
この点、基本的に損保会社間での自動車保険の乗り換えであれば、代理店型やダイレクト型、外資系といった形態に関わらず問題無く等級の引き継ぎが可能です。代理店型の場合は、担当者が手続をしてくれますし、ダイレクト型の場合は申込画面に従って入力をすれば引き継ぎが出来ます。
しかし、損保会社と共済との間では等級の引き継ぎが可能とは限りません。損保会社と共済間で乗り換えを考えている方は、等級の引き継ぎが可能かどうかは必ず事前に問い合わせる様にしましょうね。
参考:JA共済と全労済は全ての保険会社から等級の引き継ぎが出来る様です。
なお、乗り換えのタイミングで少し触れましたが、等級は満期まで過ごして初めて上がるものです。従って、満期前に自動車保険を乗り換えると、原則はまた一年間同じ等級で過ごす事になります。
しかし、新しく契約した保険の契約期間を、前の保険契約の満期日までの短期間にした場合、ノンフリート保険期間通算特則によって解約前後の契約期間を通算して1年間とみなし、等級を上げる事が可能な場合が有ります。
このルールが適用されるかどうかは保険会社によって異なりますし、適用の為の条件も有るので、事前に問合せをしておく様にしましょうね。
解約日と新規契約日は同じ日に!
自動車保険を乗り換える場合、従来入っていた保険の解約日と乗り換える保険の始期日を同じ日にする必要が有ります。
例えば、平成28年9月〜平成29年9月の契約に入っていて、29年3月15日に他社に乗り換える事になった場合、従来の契約の解約日と新しい契約の始期日は同じ29年3月15日としなければなりません。
もし、解約日が新規契約日よりも早いと、その期間は任意保険未加入となるので怖くて運転出来ないですし、保険期間が重複していても、1度に2つの保険を使う事は出来ないので無駄ですからね。
参考:保険期間を重複して2社で自動車保険に加入する事自体は可能ですが、契約後しばらく経つと保険会社が重複の事実に気付くので、そのタイミングでどちらかを解約する事になる様です。つまり、全くの無駄という訳ですね。
また、車の売却や盗難、車両入替手続といった理由が有れば、中断手続きをする事によって、前の保険契約と後の契約に間が開いていても等級の引き継ぎが出来ますが、単に「他の保険会社の方が保険料が安いから」といった様な理由では中断証明書は貰えません。
従って、解約日と次の保険の始期日をずらしてしまうと、等級が引き継げなくなる事が有ります。等級の引き継ぎが出来るのは、解約後7日間と決まっているので、注意が必要です。
解約返戻金が少なくなる
自動車保険を途中解約すると、保険料の支払いが年払いであれば未経過分の保険料を返して貰う事が出来ます。
但し、解約返戻金の計算には短期率というものが使われており、単純に月割りした金額よりも少なくなるので注意が必要です
自動車保険(任意保険)を途中解約した場合の解約返戻金の計算方法
事故の有無は必ず伝える!
事故を起こして保険を使った場合は、等級が下がり翌年の保険料が一気に上がります。そして、保険期間中に契約を切り替えると、その時点から等級が下がるので保険料も上がる事になります。
しかし、「保険会社に正直に事故の事実を伝えると、保険料が高くなりもったいないから・・・」といって保険会社に伝えないのは×です。保険会社間で事故や等級に関する情報は共有されているので、その場はやり過ごす事が出来たとしても、後々必ずバレます。
嘘をついていた事がバレると、告知義務違反となり、もしもの時に補償が利かないかもしれない、というだけでなく保険契約自体が解約される可能性も有ります。
参考:ダイレクト型自動車保険の場合は、過去1年以内に事故を起こしていると保険契約が結べない事が有ります。
保険会社に色々話を聞く!
保険会社の補償内容は、各社一律では有りません。「元々加入していた保険会社では○○だったから、新しい保険会社も当然○○だろう」と思い込んでいると、思わぬ痛い目に遭う事が有ります。
特に保険料が原因で保険を乗り換える場合は、補償面への注意が不足しがちです。ダイレクト型自動車保険の場合は、代理店型と異なりネット上で完結してしまう為、補償面を自分である程度判断していく必要が有ります。
疑問点が有る場合は、遠慮なくコールセンター等に連絡して色々質問する様にしましょう。特に、今加入している保険との違いなどは聞いておくと良いでしょう。
コラム:特別の利益供与は禁止!
ディーラーで車を買う際に、「値引きする代わりに、うちが代理店をしている保険会社に乗り換えて欲しい」といった営業をされる事が有るかもしれません。しかし、保険業法第300条1項5号で、保険契約の締結等に関する禁止行為として、以下の項目が定められています。
保険契約者又は被保険者に対して、保険料の割引、割戻しその他特別の利益の提供を約し、又は提供する行為
つまり、車体価格や保険料の割引(特別の利益供与)などの見返りに、保険の契約を結んでもらう事は駄目、という事です。客としては値引きしてもらえるので特に損は有りませんが、法律違反をしてまで成績や売上を上げようとする販売店は少し考えものですね・・・。
実際、ディーラー等が提携している保険会社の保険がユーザーにとって最適である場合の方が少ないので、出来れば保険を自分で吟味して自分で加入する保険会社を選ぶのがベストですよ!
まとめ
いかがでしたか?保険の自由化以降、損保会社各社で自動車保険の商品内容や保険料に差が出る様になりました。
自分に最適な保険はどれなのかを常にチェックし、保険を乗り換える場合はここで紹介した注意事項を守って手続をする様にしましょうね。
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