交通事故に遭遇した後、示談交渉の為に被害者から加害者にアプローチをした場合、稀に軽くあしらわれたり無視されたりしてちゃんとした対応をしてもらえない事が有ります。
殆どの加害者の方は真摯に対応してくれますけどね・・・。
示談交渉が難航する場合は、内容証明郵便を利用してみるのも1つの手ですよ。ここでは、内容証明郵便とは何なのか、内容証明を出す事でどのような効果が期待出来るのか?などについて簡単に紹介します。
内容証明郵便とは?
普通の郵便は、宛先の住所(ポスト)まで郵便物を届けるだけなので、“誰から誰に””どんな内容のもの”が送られたのかという点を郵便局は把握していません。また、送り主としてもちゃんと相手に郵便物が届いたかを確認することは出来ません。
しかし、内容証明郵便を利用すると、いつどの様な内容の文書を誰から誰に出したかという事を、郵便局側が証明してくれるのです!
注:郵便局は文書の存在は証明してくれます(差出日以降5年間)が、その内容が真実なのかどうかという点については関与しません。
なお、内容証明郵便として書く内容は自由ですが、書き方は後述する様に決まっています。
同じ内容のものを3部(コピーで構いません)、封筒(※)と共に郵便局に持って行くと、一部を宛先に送り、一部は郵便局に保管、一部を控えとして返してくれます。
※:定型や定形外郵便、郵便書簡は内容証明郵便に使う事が出来ますが、ハガキは利用出来ません。
全ての郵便局で内容証明郵便が出せるという訳ではないので、予めホームページや電話等で確認しておいた方が良いでしょう。
内容証明郵便を出す効果
内容証明郵便には、特に法的な拘束力は有りません。従って、送ったからといって法律上何かが起きるという性質のものではないです。
では内容証明郵便は何なのか?一言で言うならば、正式な通知書や催告書といった感じですね。
普通郵便だと、後々「そんなもの届いていない」と言われる事も有るかもしれませんが、配達証明付きの内容証明郵便で送ると、いつ誰に何を届けたかという事を郵便局が証明してくれるので、相手方の言い逃れを防ぐ事が出来ます。
また、示談交渉が難航している際に被害者側から内容証明郵便を送ると、加害者側に「今まで適当にかわして来たけど、いよいよ来たか・・・。」と心理的に追い込み、示談交渉と真摯に向かい合わせやすくなるという効果も期待出来ますね。
内容証明郵便の料金
内容証明郵便がどんなものなのか、その効果については分かりましたが、料金はどれくらいかかるのでしょうか?
この点については、郵便局のホームページに記載が有り、内容証明の料金は1枚目が430円で、2枚目以降は260円ずつ加算される事になっています。
但し、内容証明は一般書留にする必要が有るので、最終的な料金としては以下の様になります。
内容証明の料金=基本料金+一般書留の加算分+内容証明の加算分
従って、一般的な定型封筒(重量25g以内)に入れて一枚だけ送る場合は、基本料金82円+一般書留の加算分が430円+内容証明の加算分が430円で942円(配達証明を付ける場合は+310円で1,252円)が必要となります。
内容証明郵便の書式・文例
内容証明郵便は、書く内容は自由ですが書式は以下の様に決まっています。
- 使用する用紙はB4
- 縦書きの場合は縦20字、1枚につき26行以内
- 横書きの場合は横26字、1枚につき20行以内 ※
- 内容文書以外のもの(図面や返信用封筒、小切手など)は同封不可
※:他に「横13字、1枚につき40行以内」「横20字、1枚につき26行以内」でもOKです。
文例は以下にサンプルを載せるのでを参考にしてみて下さい(長戸路政行著「交通事故と示談のしかた」自由国民社 227頁より)
まとめ
当事者のみで行う示談交渉は、お互いに不慣れという事も有り難航する事が多いです。そういった意味では内容証明郵便を送って、きっちりと話し合って行く事は重要です。
それでも不安な場合には、無料で示談斡旋してくれる機関も有るので相談してみてはどうでしょうか。弁護士が間に入って示談を進めてくれますよ。
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