日本では、1度新車を購入するとそのまま同じメーカーの車を乗り換えていく方が多いです。
これは、単純に「そのメーカーが好きだから」という理由もあるでしょうが、他にも「ディーラーの担当者と長い付き合いだから」、「他のメーカーでまた1から車を探したりやりとりをするのが面倒だから」、「他社に乗り換えると下取り価格が二束三文になってしまうから」といった理由が考えられます。
しかし、同じメーカー内で乗り換えていくよりも賢い方法として、トヨタ車と日産車を交互に乗り継いでいくという方法が有るのを知っていますか?
同じメーカーに車に乗り続ける事が多い方からすると一見奇妙な乗り換え方ですが、一体どういう事なのでしょうか?
この記事は、栗本佳孝著「マイカー選びでこんなに差がつくお金の話」を参考にしています。
メーカーはシェアを重視している!
なぜ、トヨタ車と日産車を交互に乗り継いでいくと良いのでしょう?それには自動車市場のシェアが関係しています。
自動車メーカーや販売店は、常に市場でのシェアを気にしています。ユーザーが他社から乗り換えて来るとなると、自社のシェアを確保する事が出来るので嬉しい訳です。
そこで、新車ディーラーは他社のユーザーを取り込む為に、様々な優遇サービスを用意しています。結果、下取り価格やサービス面で優遇してもらう事が出来る可能性が有るのです!
これは携帯電話会社でも同じ様な事が言えますね。携帯電話会社は他社からの乗り換えに対しては、異常な程の割引サービスを用意していますよね。
同じ携帯電話会社をずっと使っている人からすると、他社から乗り換えて来た際に受けられる高額な割引などを羨ましく思う事が有りませんか?
営業マンからしても、競合他社の客を自社に取り込む事が出来るというのは評価が高く、会社からは報奨金が出る事も有ります。従って、商談の場面でも他社の車に乗っている客に対しては、営業マンも熱が入るのです。
要するに、メーカーを交互に乗り換える事で、毎回下取りやサービスで優遇を受けられるかもしれないので得するかも!?という訳ですね。
参考に、日本自動車販売協会連合会が発表している2015年の登録自動車販売台数及びシェアは以下の通りとなっています。
ブランド | 台数 | シェア |
---|---|---|
トヨタ | 1,422,250 | 45.1% |
ホンダ | 381,278 | 12.1% |
日産 | 378,268 | 12.0% |
マツダ | 200,842 | 6.4% |
スバル | 123,985 | 3.9% |
その他 | 643,687 | 20.5% |
シェアだけを見ると、2015年は日産よりもホンダの方が若干多いので、「トヨタとホンダを交互に乗れば良いのでは?」と思うかもしれませんが、そうはいきません。
ホンダは独自の販売戦略を実践しており、他社から乗り換えてもらう事についてそれほど重要視していないからです。
なお、トヨタと日産に限らず他のメーカーで乗り換えていくのも問題無いでしょう(上述の様に、ホンダは例外かもしれませんが)。毎回違うメーカーを渡り歩いても新車を購入する際には優遇を受ける事が出来るでしょうね。
参考:むしろ、トヨタは圧倒的なシェアを誇っているので、シェア獲得の為の値引きサービスという点では、日産とそれより下位のメーカー車を乗り継いでいくのも1つの手かもしれないですね。
もし今乗っている自動車のメーカーにそれほどこだわりが無いのであれば、一旦他のメーカーの車に乗り換えてみるのも良いかもしれませんね。