車検の有効期間が近づいてきたので、早く車を売らないといけない
車検が切れるタイミングで、車を売ろうとしている人は多いと思います。
しかし、車検がもうすぐ切れてしまうからという理由で、慌てて車を売る必要はありません。
慌てるなと言われても、車検が切れた車を売るなんてことできないでしょ。だから急がないと
なんてことを考えて、1店舗だけで査定を受けて、車検の有効期間が残っている間に売ってしまえと思っていませんか?
仕事が忙しくてバタバタしている間に、車検が切れてしまった。運転もできないし、このこの車どうやって売ろう
なんてことで悩んでいませんか?
結論から言うと、「車検切れの車」でも買取査定に出して売却することは可能です。
しかし、注意しなければならない事があります。
それは、「車検切れの車は公道を走る事は出来ない(道路運送車両法第58条1項)」という事です。
(自動車の検査及び自動車検査証)
第五十八条 自動車は、この章に定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
違反すると、6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科されます(道路運送車両法第108条1項)。
また、違反点数は「無車検運行等」として6点なので、一発免停となります。なお、行政罰としての反則金は有りません。
参考:無車検運行には過失罰の規定が有りません(つまり、過失が無ければ罰しない、という事)。車検切れの車を知らずに運転していたのであれば、罰を受けないで済む可能性は有ります。あくまでも、可能性が有るだけで、基本的には見逃してもらう事は出来ないでしょうね。
ですので、方法としては買取店に自宅まできてもらい査定をしてもらうのです。
業界用語で「出張査定」といいます。
を利用すればいいのです。
出張査定と一括査定の利用方法を「1.車検が切れた車を売る2つの方法」で説明します。
1.車検が切れた車を売る2つの方法
繰り返しになりますが、車検が切れた車を売るには、
のどちらかになります。
出張査定の申し込み方法を「車検切れの車を売る方法1.ガリバーなど買取店の出張査定の申し込み方法」
一括査定の申し込み方法を「車検切れの車を売る方法2.カーセンサーなどの一括査定の申し込み方法」
で説明します。
車検切れの車を売る方法1.ガリバーなど買取店の出張査定の申し込み方法
車検が切れた車を売る方法のひとつが、ガリバーなど買取店の出張査定を利用することです。
出張査定は、多くの買取店がおこなっています。
ですから、少しでも高く車検切れの車を売るために、1つのお店だけはなく、複数のお店に連絡をして出張査定を受けましょう。
大手買取店のひとつであるガリバーを例に、出張査定の利用方法を説明します。
出張査定を受けるためのステップは2つ。
- ステップ1:WEBか電話で出張査定を申し込む
- ステップ2:電話で出張査定に来てもらう日時や場所の打ち合わせをする
ステップ1:WEBか電話で出張査定を申し込む
出張査定の申し込みを、WEBか電話(0120-22-1616)でおこないます。
WEBで申し込む場合に入力する項目は、全部で7つ。
- 車に関する項目が4つ
- あなたに関する項目が3つ
だけなので、簡単に出張査定を申し込むことができます。
申し込みをする前に、
- 車検証で年式を
- 走行メーターで走行距離を
確認しておきましょう。
電話で出張査定を申し込む場合でも、車に関することは聞かれますので年式や走行距離は確認しておいてください。
WEBで申し込みをすれば、24時間以内にガリバーの担当者から電話がかかってきます。
入力する電話番号は、携帯電話でも自宅の固定電話でもどちらでも大丈夫です。
連絡のつきやすい電話番号を、間違いのないように入力しましょう。
ステップ2:電話で出張査定に来てもらう日時や場所の打ち合わせをする
ガリバーの担当者から、出張査定の申し込み後24時間以内に折り返し連絡があります。
電話で出張査定に来てもらう日時や場所の打ち合わせをしましょう。
当然ですが、車検切れの車なので、来てもらう場所は、車を停めている場所にしてくださいね。
ガリバーの出張査定は無料ですが、全ての買取専門店が無料で出張査定をしてくれるわけではありません。
買取専門店のなかには、出張査定が有料のお店もあります。
詳しくは、下記記事を参考にしてください。
続いては、カーセンサーなどの一括査定の申し込み方法を説明します。
車検切れの車を売る方法2.カーセンサーなどの一括査定の申し込み方法
車検が切れた車を売るもうひとつの方法が、カーセンサーなどの無料一括査定を利用することです。
無料一括査定ならば、1社ごとに出張査定の申し込みをしなくても、1度の申し込みで複数のお店へ査定の申し込みができますので便利です。
カーセンサーの無料一括査定を例に申し込み方法の説明をします。
無料一括査定を申し込み、査定をしてもらうためのステップは2つ。
- ステップ1:WEBで一括査定を申し込む
- ステップ2:メールや電話で連絡があるので査定に来てもらう日時や場所の打ち合わせをする
ステップ1:WEBで一括査定を申し込む
申し込みは、「カーセンサー」の車買取のページからおこないます。
5項目を入力し【申し込みスタート】をクリックすると、車情報やあなたの個人情報を入力する画面に移ります。
入力した郵便番号を元に、査定依頼ができる買取店が次の画面で表示されますので、郵便番号は間違えないように入力してください。
次の画面がこちらです。
こちらの画面には、車情報とあなたの個人情報を入力する項目と、査定依頼ができる買取店が表示されます。
年式や走行距離の入力は必須ですので、事前に控えておきましょう。
任意項目:装備、その他オプションなど、お車のアピールポイントは、こちらをクリック
カーナビやサンルーフなどを装備している場合やアピールしたいポイントがあれば、【任意項目:装備、その他オプションなど、お車のアピールポイントは、こちらをクリック】をクリックして、入力しましょう。
任意項目:売却希望時期など、ご希望がある場合は、こちらをクリック
車検切れの車を売るのですから、【任意項目:売却希望時期など、ご希望がある場合は、こちらをクリック】をクリックして、出張査定の項目は【希望する】に必ずチェックを入れましょう。
また、車検切れの車ですから、査定価格に納得できればすぐにでも売却する予定だと思いますので、売却希望時期は申し込みをする月を入力しましょう。
売却希望時期を入力することで、売却する意思があることが買取店に伝わります。
そして、連絡を希望する時間帯があれば、入力してください。
そして、査定を依頼できる店舗が表示されますので、査定を依頼したい買取店にチェックを入れましょう。
入力必須項目を全て入力すれば、下部に【確認画面へ】のボタンが表示されます。
【確認画面へ】をクリックすると、申し込み内容の確認ページへと進みます。
この画面で、入力した、車情報やあなたの個人情報を確認しましょう。
入力内容に間違いがなければ、利用規約やプライバシーポリシーに目を通して、同意ができるのであれば【同意の上、申し込む】をクリックして、車一括査定を申し込みましょう。
ステップ2:メールや電話で連絡があるので査定に来てもらう日時や場所の打ち合わせをする
一括査定で申し込みをした複数の買取店の担当者から、メールや電話で連絡がありますので、査定を受ける日時や場所の打ち合わせをします。
車検切れの車なので、来てもらう場所は、車を停めている場所にしてくださいね。
連絡希望時間帯を入力した場合は、できる限り電話に出られるようにしておきましょう。
なお一括査定は、カーセンサー以外でもおこなっています。
ただし、筆者としてはカーセンサーを一番オススメしています。
出張査定や一括査定に申し込み、査定を受ける日時が決まれば、あとは、約束した日時、場所で出張査定をしてもらうだけです。
査定を受ける前に、車検証や車の取扱説明書、整備手帳などが車に載っているかの確認をしておいてください。
カーナビなどの装備品の取扱説明書を自宅に保管している人は、車に載せておきましょう。
また、車を停めている場所に水道設備があるのならば、車を見せる前に洗車をしておきましょう。
洗車をしても、査定価格が高くなるわけではありません。
しかし、マイナスされる金額を抑える効果が期待できます。
出張査定や車一括査定サービスを利用して、査定価格に満足できれば、車を売るために必要となる書類を用意しましょう。
2.車検切れの車を売るときに普通車は7種類、軽自動車は5種類の書類が必要
一般的には、車検切れの車を売る場合は、普通車が7種類、軽自動車が5種類の書類が必要となります。
必要書類 | 軽自動車 | 普通車 | 取得方法・注記 |
---|---|---|---|
自動車検査証 (いわゆる車検証) | 必要 | 必要 | 一般的には、自動車内に保管 |
自賠責保険証明書 | 必要 | 必要 | 一般的には、自動車内に保管 |
自動車リサイクル券 | 必要 | 必要 | 一般的には、自動車内に保管 |
軽自動車納税証明書 | 必要 | 軽自動車税を支払ったときの控えとしてもらっている。 | |
自動車納税証明書 | 必要 | 自動車税を支払ったときの控えとしてもらっている。 | |
認印 (スタンプ印は不可) | 必要 | 朱肉で押す印鑑 | |
実印 | 必要 | 印鑑登録をしている印鑑 | |
印鑑登録証明書 (いわゆる印鑑証明) | 必要 | 住民登録をしている市区町村役場 | |
自動車検査証記入申請書 | 必要 | 一般的には、売却先のお店が準備してくれる | |
委任状 | 必要 | 一般的には、売却先のお店が準備してくれる | |
譲渡証明書 | 必要 | 一般的には、売却先のお店が準備してくれる |
車検の有効期間が過ぎているからと、車検証や自賠責保険証明書を捨ててしまう人がいます。
基本的には、自賠責保険証明書は不要ですが、車検証は、たとえ車検切れの車であっても、必要ですので、絶対に捨てないでください。
また、買取店によっては、有効期間が過ぎていても自賠責保険証明書が必要となるお店がありますので、買取店の担当者に必ず必要書類を確認するようにしてください。
車検証の無い車を売る際の注意点
車検証は普段使う場面がほとんど無いので、紛失していても気付かない事が結構あります。
しかし、車検証が無い状態で車を売ろうとすると、以下の様に結構不便な事が起きます。
まず、買取り査定をする査定士は車検証を見て年式や型式などの車の詳細な情報を入手します。
従って、車検証が無いと正確な査定が出来ないのです。
また、車の名義変更には車検証が必要です。
車検証が無いと、査定をしても契約手続が進まなくなってしまいます。
従って、車を売りたいけど車検証を紛失したという方は、査定に出す前に再発行してもらう様にしましょう。
ちなみに、車検証は公道を走る際は車に載せておく必要があります(道路運送車両法第66条)。
(自動車検査証の備付け等)
第六十六条 自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。
違反すると、50万円以下の罰金が科されます(道路運送車両法第109条8項)。
なお、違反点数や反則金といった行政罰はありません。
さらに、車検証に記載されている住所と現住所が違う場合や結婚して姓が変わっている場合など、別途書類が必要となるケースがあります。
車検証に記載されている住所と現住所が違う場合や結婚して姓が変わっている場合などに必要となる書類については、下記記事で解説していますので、参考になさってください。
以上が、車検切れの車を売る最適な方法です。
たまに、少しでも査定価格を高くしようと、車検を受けてから売ったほうが得するのでは?と考える人がいますが、大きな間違いです。
3.車検切れの車は車検を受けてから売っても得にはならない
車検切れの車を売るときにしてはいけないことがあります。
それは、車検を受けてから、出張査定や一括査定を利用することはNGです。
理由は、車検で支払った金額よりも、査定価格が高くことはないので、得にはならないから
一般財団法人日本自動車査定協会が定めている査定基準では、車検の有効期間が残っている場合は、査定で加点されます。
しかし、車検切れで減点されることはありません。
つまり、車検が切れているからと査定価格がマイナスされることはないのです。
そして、査定価格をアップさせるために車検を受けたとしても、車検で支払った代金分、査定価格が高くなることはありません。
査定基準 | 普通車(Ⅲクラス) | 軽自動車 |
---|---|---|
車検残加点 残期間24か月 | 51点 | 30点 |
自賠責残加点(平成29年4月1日以降加入分・2年車検用) 残期間24か月 | 19点 | 18点 |
加点合計 | 70点 | 48点 |
※出典:一般財団法人日本自動車査定協会「中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕」より
上記の加点は、車検と自賠責保険の有効期間が24か月残っている場合です。
有効期間の残期間が短くなれば、加点される点数は減ります。
そして、車検と自賠責保険の残期間は、満月数で計算されますので、1か月に満たない日数はカウントされません。
車検と自賠責保険の残期間は、査定を受けた日を起点に計算し、翌月の同日で1か月となります。
少し分かりにくいので、具体的に日付を入れて説明します。
車検残ありの査定額と車検残なしの査定額の具体例
査定を受けた日付が、平成30年5月5日だったとします。
平成30年5月5日が起点になりますので、平成30年6月5日で1か月となります。
車検の有効期間が平成30年6月5日まであれば、査定における車検の残期間は1か月として計算されます。
しかし、車検の有効期間が平成30年6月4日までだった場合は、1か月に満たないため、査定での車検残期間は、0か月です。
ですから、平成30年5月5日に査定を受けた場合、車検の有効期間が平成32年5月5日であれば、車検残期間は24か月となります。
しかし、車検の有効期間が平成30年5月4日だった場合は、車検残期間は23か月となり、加点点数が少し減ってしまいます。
査定における1点は1,000円として査定価格に反映されますので、車検と自賠責保険が24か月残っている場合で、
- 普通車は査定価格が70,000円アップ
- 軽自動車は査定価格が48,000円アップ
となります。
そして、車検費用は、
- 普通車(車両重量1t超1.5t以下)の場合で、60,000円~100,000円程度
- 軽自動車の場合、40,000円~70,000円程度
必要となります。
車検費用に幅があるのは、どこで車検を受けるかによって金額が異なるからです。
車検に必要な費用については、下記記事で説明しています。
ただし、車検が切れている車の車検を受ける場合は、自分で車を持っていくことができません。
積載車で引き取りに来てもらわなければなりません。
車検費用の最安値は、ユーザー車検代行業者ですが、お店によっては、積載車がないお店がありますし、積載車があったとしても、積載車で引き取りとなれば、別途費用が必要となるお店があります。
さらに、「すぐに売却するつもりだから、部品交換はしなくていいです」と言っても、車検の合格基準に達していなければ、部品交換等が必要になるので、別途費用は上乗せされます。
車検を受けたとしても、車検費用として支払った金額以上に、査定価格が高くなることはほぼありません。
まとめ
車検切れの車を売るには、
を利用しましょう。
出張査定と一括査定は、どちらもWEBから申し込みが可能です。
筆者のオススメは「カーセンサー」での一括査定の利用です。車検切れの車でも高く売れるため。
車検切れの車を売るときにしてはいけないことは、「車検切れの車を少しでも高く売りたいからと、車検を受けてから売る」こと
理由は、車検費用として支払った金額以上に、査定価格が高くなることはほぼないからです。