中古車を購入する際に、何も考えずに中古車販売店を訪れる人は少ないと思います。自分の欲しい車のイメージをある程度固めてから、実物をチェックしにいく人が多いでしょう。
- 色
- タイプ(セダンやSUVなど)
- 中古車の条件(走行距離5,000km未満など)etc
といった感じです。
しかし、こういったイメージを持って、中古車販売店を訪れたにも関わらず、なぜか最初のイメージとは違った車を購入してしまう人も少なく有りません。欲しい車では無いので「6・7割の満足」しか得られないわけです。
なぜ、こういった事が起こるのか?というと、中古車販売店は【自社在庫】を売り切ることを一番の目標に掲げているからです。
中古車販売店は限られた在庫で営業している
そもそも、中古車販売店があらゆる車を用意していると考えてはいけません。(規模の大きい販売店ならば、有る程度は用意しているでしょう)。あらゆるタイプの車を在庫として持っておく「資金的余裕」も「スペース」も有りませんからね。
従って、中古車販売店は限られた在庫で商売していると認識しておきましょう。
つまり、中古車販売店は「お客の要望」と「在庫」にズレが生じている状態から、営業を行っている事になります。
このズレを自社在庫へと修正していくのが、営業マンの「セールストーク」です。来店した人の要望を、セールストークによって販売店の在庫の車種に自然にすり替えていくわけです。
巧みなセールストーク
中古車販売店の営業マンは、店を訪れた人に色々と質問を投げかけます。質問と言っても、表面上は要望を汲み上げていくような親切な感じでです。しかし、その裏には、要望に合った在庫を探すのではなく、要望に近い在庫を探すヒントを探っている意図が有るわけです。
要望にドンピシャの在庫が有れば、当然それを勧めます(ドンピシャの車は無い可能性が高いです)。
では、要望を聞いた後に、どのようなセールストークを展開していくのでしょうか?
例えば「色」の要望を聞いたとしましょう。その色が在庫に無ければ、営業マンは
- 「その色は、こすった時の塗装の費用が高くなるので、こちらの色の方がオススメです」
- 「その色は、車を手放す時に査定額が悪くなりますよ。こちらの色ならば、人気も有って査定額にも良い影響を与えます」
などと、ただ単に違う色を勧めるのではなく、納得のいく根拠とともに在庫の車を勧めます。
語弊があるかもしれませんが、セールストークに「はめる事」で、最初の要望とは違う在庫の車でも納得して購入して貰えるように誘導していくわけです。
もちろん、営業マン全員が、在庫を何としてでも売ろうとしている人ばかりでは有りません。本当にオススメの中古車を提示している人もいるでしょう。
担当の営業マンが本当に自分(お客)の事を考えているなと感じたら、要望と少し違った車を購入しても良いかもしれません。結果として、良い買い物になるでしょう。ただし、営業マンは基本的に人当たりが良いので、コロッと騙されないようにして下さいね。
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