タクシードライバーの労働条件にまつわる怖い話~労基法を逸脱した会社もある!?

 
※記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

駅前や繁華街で必ず目にすることになるタクシードライバーの労働環境について、気になっていませんか?

タクシードライバーと言えば、待ち時間の方が長いというイメージがあるので、楽に働けると思いがち。

しかし実は完全歩合制の会社に入ってしまうと1円も給料がなかったり、深夜も働かなければならないシフトがあったりと、労働環境はとても快適と言えるわけではありません。

つまり、勤める会社やシフト状況によっては過酷な状況になる、ということを理解しておく必要があるのです。

もしこの事実について知らなければ、安易にタクシードライバーを目指し「こんなはずではなかった」と落胆しているかもしれませんよ?

場合によっては、体を壊してしまうことも…。

https://twitter.com/baphomet_2525/status/791561257530916865?s=21

しかし、ご安心ください。今回の記事ではタクシードライバーになるためにはどうすれば良いのか、年収はいくらなのか、どんな労働環境なのかという点を深く解説しています。

タクシードライバーの労働環境について気になっている人には必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

ブラック企業がない
タクシーの求人サイト「タクQ」はこちら
スポンサーリンク

タクシードライバーの主な労働環境

介護タクシーの運転手

駅前や繁華街には、タクシーがたくさん走っていますよね。日常生活でタクシーが欠かせないという人も多いのではないでしょうか?

そんなタクシードライバーには、「タクシー会社に勤めるドライバー」と「個人タクシーのドライバー」とがいますが、ここでは前者について見ていきます。

今回ピックアップするタクシードライバーの労働環境は以下3つの要素です。

  • 就労人数と必要な資格
  • 給料・年収
  • 勤務時間・日数

それではそれぞれの要素について、わかりやすく解説していきましょう。

タクシードライバーの労働環境1.就労人数や必要な資格

終電間近の駅前タクシー乗り場にいくと、ひっきりなしにタクシーが来ますよね。

「一体、全国でどれくらいタクシーが走ってるんだろう」と気になった方もいるのではないでしょうか?

現在公開されている最新の情報だと、タクシーのドライバーは日本に約37万人おり、法人タクシーと個人タクシーを合わせると228,325台あります(参照元:全国ハイヤー・タクシー連合会)。

タクシードライバーの数そのものは多いのですが、平均年齢が「59歳」と非常に高齢化が進んでいます。

法人タクシー運転手に占める65歳以上の割合が、2015年に27.4%と、調査開始以降、過去最高になったことが厚生労働省のまとめで分かった。10年前と比べ5倍に上昇し、年代別運転手数で初めて最多になった。平均年齢(15年)も59.0歳と全産業平均の43.1歳を大きく上回り過去最高。一方、タクシー運転手による事故は高齢になるにつれ増加しており、専門家から新たな対策を求める声が上がる。

※出典:毎日新聞「高齢化が顕著 法人運転手」より

一線を退いた方などがタクシードライバーとして働き始める事が多いため、どうしても年齢の高い方が増えてしまうのでしょうね。

タクシードライバーには第2種運転免許が必要

タクシードライバーになるのに必要な資格・免許としては第2種運転免許が必要です。

第2種運転免許とは観光バスやタクシーなど観光客や一般お客さんを運送する車を運転するための資格のこと

第2種免許さえ持っていれば、学歴や経験はあまり関係ありません。

どこかのタクシー会社が随時ドライバーを募集しているので、応募すれば、よほどの事が無い限りは採用されるでしょう。

会社によっては「入社後に2種免許を取得すればOK」としている会社もありますよ。

タクシードライバーの労働環境2.給料・年収

タクシードライバーの給料は、一体どれくらいなのでしょうか?

平成29年のタクシー運転者(男)の年間賃金推計額は、前年に比べ0.4%、1万 2,800円増の333万2,900円であった。
一方、全産業男性労働者の年間推計額は、前年比0.4%、2万3,100円増の551 万7,400円となった。

※出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「タクシー運転者賃金・労働時間の現況」より

このように最新の統計情報によるとタクシードライバー(男)の平均年収は、333万2,900円となっています。

すべてのジャンルを含めた男性労働者の全国平均が541万7,400円という事から考えると、給料は他の職種と比べると低いと言わざるを得ないですね。

タクシードライバーの給与体系は普通とは違う

タクシードライバーの給与体系は「固定給+歩合制」が一般的です。

歩合制とは稼いだ分だけ給料に反映される給与体系のこと

基本給を設定されてはいますが、数万円程度とかなり低めに抑えられており、給料が欲しい人は頑張って客を乗せないといけません

なお一般的には売上の50%程度が歩合として基本給に上乗せされます。また、東京都などの都心部では売上の60%近くが歩合給になりますよ。

タクシードライバーの労働環境3.勤務時間・日数

タクシードライバーの勤務形態としては、「昼日勤・夜日勤・隔日勤務」の3種類があります。それぞれの勤務形態について、簡潔に説明していきましょう。

勤務体系1.昼日勤

昼日勤は一般的なサラリーマンと同じ様な勤務スタイルです。8時間勤務で内一時間が休憩となりますよ。

タクシー会社によって異なりますが、基本的には7時〜16時、若しくは8時〜17時が対象となります。

高齢者だけをターゲットにした「福祉タクシー」なども、昼日勤に専念してる場合が多いですね。

一般的なタクシーであれば、早朝にタクシーで勤務するサラリーマンなどがメインターゲットとなるので、その時間帯でいかにフル稼働できるかで売上が変わってきます。

昼日勤は私生活の計画なども立てやすく、規則正しい生活ができるので、女性や年配のドライバーに人気です。

しかし昼日勤の人ばかり雇うと夜間の稼ぎが少なくなってしまうため、昼日勤は今いるメンバーだけで賄われ、ほとんど新規採用されていないのが実状ですね。

勤務体系2.夜日勤

夜日勤は昼日勤の逆パターンで、夜に8時間(内一時間は休憩)働く勤務スタイルです。一般的に18時〜翌2時、19時〜翌3時というケースが多いですね。

タクシーは22時以降の料金が割増となるので、ドライバーとしては売上が上がりやすく、高給が期待できます。

ただし昼日勤同様、夜日勤ばかり採用してしまうと昼間の稼ぎが少なくなってしまうので、夜と日勤を両方ともできる人を採用しているタクシー会社も少なくありません。

勤務体系3.隔日勤務

タクシー業界で、最も多く採用されているのが「隔日勤務」です。

1回の勤務が18時間程度(内3時間は休憩)と長いですが、勤務翌日は休み(明番といいます)になり、月の勤務日数は11〜12日程度となります。

なお明け番は公休とは異なり、別途丸一日休みになる公休も用意されています。(ちなみに出勤日の事は「出番」と言います)

勤務時間はタクシー会社によって異なりますが、基本的に24時間営業なので、隙間無く配車できる様にシフトが組まれることになるでしょう。

過酷な労働環境に置かれるタクシー会社の実態

タクシーのイメージ画像

ここまで紹介してきた通り、たいていのタクシー会社は快適とは言えないまでも、ある程度良心的な労働環境を実現しています。

タクシー会社はブラック企業だという話をよく聞きますが、実際にはそんな事はないのです。

隔日勤務のドライバーを見ていると、疲れている様に映るかもしれませんが、勤務自体はまともなのです。

ただ、中には粗悪な労働条件の会社もあるので注意しなければなりません。

労働基準法違反の完全歩合制のタクシー会社が存在する

全てのタクシー会社では無いですが、法律違反の完全歩合制の給与体系で、タクシードライバーを雇っているタクシー会社があります。

完全歩合制とは基本給が0円で、タクシードライバーの売上に比例して給与を支払う給与体系のこと

お客をいっぱいつかまえれる人の給与は良くなりますが、全くつかまえれない人の給与は少なくなります(一生懸命働いても0円なんて事も)。

年金や保険料で給与がマイナスにされる

給与体系が完全歩合制の場合には、一生懸命働いても給与が0円になる可能性があります。当然、1ヶ月仕事を休めば給与は0円です。

0円で済めばまだ良いわけですが、年金や保険料も支払っている場合には、たとえ給与が0円でも「ドライバーが会社」に社会保険料を支払わなければならず、結果給与はマイナスになってしまいます

理不尽なサービス残業も行われている

会社勤務のタクシードライバーは、会社所有の車両をローテーションで使用して働いています。つまり車両をタクシードライバーで使い回しているわけです。

タクシー会社の中には、次の人に車両を渡す前に「燃料の補給」と「洗車・掃除」をルール化している会社があります。このルール自体はあって然るべきでしょう。

しかし、燃料の補給にかける時間や洗車掃除をする時間を、勤務時間に含んでいない会社もあるのです。

つまり会社が決めたルールなのに、サービス残業となるわけ。これではブラック企業以外の何者でもありませんね。

ドライバー側が損をするような消費税計算をされている

会社によってはタクシードライバーの歩合を計算する際に「水揚げ」から先に消費税を差し引いている場合があります。つまりドライバーの給与が減ってしまうわけですね。

「水揚げ」は、売り上げという意味なのですが(タクシーの業界用語)10,000円の水揚げで、消費税800円(8%)歩合20%だった場合には、消費税を引く順番によって以下のような差が出ます。

消費税を先に引く場合

歩合は消費税を引いてから計算するので、10,000円-800円=9,200円の20%となります。

タクシードライバーの給与は、9,200円×20%=1,840円となりますね。

消費税を引かない場合

消費税を引かずに歩合を計算するので、タクシードライバーの給与は、10,000円×20%=2,000円となります。

このように消費税を引くかどうかによって、160円の差がつきます。

つまりは会社勤務なのに個人タクシーのような計算体系になっているわけですね。通常であればこのような計算方法しません。典型的な悪徳手法といえます

安全安心な会社にタクシードライバーとして労働するための2つの方法

個人タクシー開業

ここまで悪質のタクシー会社の実態について紹介してきましたが、全ての会社がそうであるわけではありません。

現在では社内ルールが健全かどうかはネット上でも硬く監視されているため、常にこのような悪質行為が世の中にさらされるリスクがあります。

だからこそ、上記で紹介したような業者は撲滅傾向にあるというわけ。

しかし悪質なタクシー業者に当たらない可能性もゼロではありません。そんな業者に当たらないための方法紹介しておきましょう。具体的には以下の通りです。

  • 試験のあるタクシー会社を選ぶ
  • 専用サイト「タクQ」を使う

それではそれぞれの方法について、簡潔に解説していきます。

方法1.試験のあるタクシー会社を選ぶ

入社するために試験が設けられたタクシー会社であれば、福利厚生・労働環境ともに非常に優れています。粗悪な環境に置かれることはないでしょう

気になる試験内容は一般教養はもちろんのこと、該当地域の地理についても聞かれることがあります。

簡単な試験という訳ではないですが、頻繁に試験が実施されており、何度でも受ける事ができるので、失敗を恐れず受験し続ければ合格が可能ですよ。

方法2.専用サイト「タクQ」を使う

勤務先を見つけるのに力となってくれるのが求人情報サイトですが、最近タクシードライバーの方に人気の求人サイトが「タクQ」になります。

入社祝い金が最高45万円までもらえるうえに、自分の希望に沿った会社を紹介してくれますよ。

ブラックなタクシー会社は一切掲載されておらず優良企業のみ取り扱いの求人情報サイトなので、大きな力となってくれるでしょう。

ブラック企業がない
タクシーの求人サイト「タクQ」はこちら

まとめ

以上、今回はタクシードライバーの労働環境について解説してきました。

タクシードライバーは第2種免許さえあれば誰でもなれる職業ですが、会社やシフトによってはかなり厳しい労働環境なるということをご理解いただけたと思います。

タクシードライバーが気になっているという人は、是非今回の記事を参考にしてみてください。

スポンサーリンク

コメント一覧

この記事へのコメントはありません。

コメントする

CAPTCHA