車検をディーラーなどの整備工場に依頼すると、びっくりするぐらいの金額を請求されますよね。時には、年式の古い中古車1台分の金額になったりもします。
車検費用が高くなる原因は、自動車重量税などの法定費用以外に車検代行手数料や整備点検手数料などが発生するためです。
一方、ユーザー車検では、基本的に「整備点検」と「運輸支局での車検手続き」をユーザー自身が行います。そのため、代行手数料や整備点検手数料が発生せず、車検費用を安くする事が出来ます。業者に依頼する場合の費用と比べると数万円安くなる場合が多いです。
それなら全員がユーザー車検を受ければ良い、という事になりそうですが、そうでは有りません、中にはユーザー車検を受けない方が良い人もいます。
そこで今回はユーザー車検を受けた方が良い人・受けない方が良い人を紹介します。
ユーザー車検を受けた方が良い人
ユーザー車検を受けた方が良い人は、以下のような人たちです。
- 車検費用を安くしたい人
- 平日に時間を取れる人
- 車の知識がある人・車の事を知りたい人
車検費用を安くしたい人
車検費用をとにかく安くしたい人は、ユーザー車検を受けた方が良いでしょう。ユーザー車検が安くなるのは、既に冒頭で紹介した通りです。
車検は1度だけではなく、車に乗り続ける限り何回も受ける事になります。その度にユーザー車検を利用すれば、トータルで何十万円も節約する事が出来ます。
平日に時間を取れる人
車検は運輸支局や軽自動車検査協会で受けます。いずれも開庁している日時は平日の8時半~16時半です(時間に関しては場所によってズレが有ります)。
平日がお休みの人など、平日に時間を取れる人はユーザー車検を受ける事が出来ますね。
ちなみに、ユーザー車検にかかる時間はおよそ1時間程度です(一発合格の場合)。3月や月末・週末は混雑するので、もう少し時間がかかります。
車の知識がある人・車の事を知りたい人
ユーザー車検は、基本的に「整備点検」と「車検」をユーザー自身が行います。車の知識が有れば、2つの行程を何の苦も無くこなす事が出来ます。持っている知識が車検費用の節約に繋がるわけですから、積極的にユーザー車検を受けた方が良いでしょう。
また、今、車の知識が無かったとしても、車の事をよく知りたいと思っている人もやってみると良いでしょう。点検整備・車検を受ける事によって、車の知識も愛着も深まり、普段の運転から車を大切に扱うようになります。
ユーザー車検を受けない方が良い人
一方、ユーザー車検を受けない方が良い人は、以下のような人たちです。
- 平日に時間を取れない人
- 整備点検をプロに任せたい人
- 整備点検をしない人
平日に時間を取れない人
前述したように、ユーザー車検を受けられるのは平日のみです。休日がカレンダー通りの人はユーザー車検には向いていません。
平日に有給休暇を取ってユーザー車検を受ける事も出来ますが、その日にユーザー車検が完了するとは限りません。検査官に指摘された不適合箇所の整備に日数がかかる場合には、後日再検査を受ける事になります。
再検査の為にまた有給休暇を取らなければなりません。しかも、再検査は15日以内でなければ、また一から全ての検査を受ける事になります。
15日以内で有れば、不適合箇所のみの検査となります。
不合格になる可能性が有る以上、平日にユーザー車検の時間を取れない人はやめておいた方が良いかもしれませんね。
ただし、車が比較的新しく、かつ日常・定期的に整備点検をしている場合は、有給休暇を取得してユーザー車検を受けるのは有りです。不合格になったとしても、当日のうちに整備・調整可能な原因である場合が多いためです。車の状態・整備状況を考慮してユーザー車検を受ける事を考えてみて下さいね。
整備点検をプロに任せたい人
ユーザー車検の費用のメリットを享受するには、自ら日常及び定期的な整備点検をして車検を受ける事が必要です。整備点検はプロに任せたい場合には、節約出来るのは車検代行手数料のみです。
これでは、ユーザー車検の費用のメリットはかなり薄れてしまいます。しかも、全ての整備工場が整備点検のみを受け付けてくれるとは限りません。
それなら車検も業者に任せて、時間・手間を省いた方が良いのではないでしょうか?
整備点検をしない人
日常及び定期的な整備点検をしない人は、ユーザー車検を受けない方が良いです。車検は検査をした時点の車の安全性などを証明する検査です。次回の車検までの安全性を保証する検査では有りません。
車を安全に利用するには、ユーザー自身の日常・定期的な点検が必要不可欠です。整備点検をしない場合には、走行中に故障が発生して事故を起こす可能性だって有ります。
事故を起こさなかったとしても、故障個所を修理するのに、ユーザー車検で節約した車検費用以上に修理費用がかかる事も往々にして有ります。
さきほども書きましたが、ユーザー車検の費用的メリットを享受するには、日常及び定期的な整備点検が必要になります。そのため、整備点検をしない人はユーザー車検を利用しない方が良いでしょう。