車検は、車が綺麗かどうかを判定する検査では有りません。安全基準に適合しているかどうかを判定する検査です。そのため、車検前に洗車をする必要性はあまり感じられません。
しかし、車が汚れているせいで車検に落ちる事も有るようです。安全基準には適合しているのに「汚れ」で車検に落ちる!なんて事は避けたいですよね。
車検を受ける前には洗車をするようにしましょう。
車の汚れで車検に落ちる事も有る
「車が汚れている」という見た目の印象だけで、車検に落ちる事は決して有りません。車検の検査官は、汚れとは関係なく客観的な基準で車検の合否を判断します。
しかし、「汚れ」のせいで、車に異常が有るかどうかを判断出来ない場合には不合格になる事が有ります。不合格の原因となる代表的な汚れは「こぼしたオイル」と「泥」です。
例えば、エンジンオイルの交換時に、エンジンルーム内にこぼしてしまったオイルによって不合格になる事が有ります。
車検の外観検査では、エンジンルームのチェックを受けます。この時、エンジンオイルの汚れが有ったら、交換時にこぼした物なのか、それともパッキンの不良によるオイル漏れなのかを検査官は判断出来ません。
また、下廻りの泥汚れにも同様の事が言えます。検査官としては、白黒がはっきりしない車に合格の判子は押せません。その結果、不合格になってしまいます。
そのため、ユーザー車検を受ける前に洗車をして車の汚れは極力落としておいた方が良いです。
ちなみに、ディーラーに車検を依頼すると、車が綺麗に洗車されて戻ってきます。サービスの一環としての意味合いが強いですが、車検時の汚れによる弊害を除去する意味も有ります。
ユーザー車検を受ける前に洗車しよう
上記のように、汚れのせいで車検に不合格にならないために、ユーザー車検前の洗車は行った方が良いです。
オススメなのはコイン洗車場の「高圧洗浄機」です。洗剤を使わずに水だけで一気に汚れを吹き飛ばしましょう(洗剤を洗い流すのは大変ですからね)。
洗う場所は「下廻り」と「足廻り」です。車検ではこの2箇所が厳しくチェックされるためです。車検の為だけに洗車するなら、ボディ部分を洗う必要性はあまり有りません。
洗車機にコインを投入したら、まずは下廻りから洗います。覗き込みながら洗う事は出来ませんので、満遍なく洗っていきましょう。
そして、次はタイヤハウスの中を洗います。洗車機のノズルをタイヤハウスの中に突っ込んで泥を洗い流します。ブレーキキャリパー付近のブレーキダストも忘れずに洗うようにして下さい。
なお、エンジンを掛けたまま洗車して下さい。そうする事で、電装品などに付着した水分をいち早く乾燥させる事が出来ます。
エンジンルーム内は水洗いしても大丈夫?
エンジンルームは、水を完全にシャットアウトするような構造にはなっていません。雨や水しぶきによって、エンジンルーム内に水は浸入します。それでも車がトラブルになる事は有りません。そう考えると、エンジンルーム内を水洗いしても大丈夫なように思えますよね。
しかし、基本的にエンジンルーム内の水洗いはしない方が良いです。「雨や水しぶき」と「高圧洗浄機」の水量と水圧は全く違います。電装品などに大量の水を掛けたり、エンジンなどの内部に水が浸入してしまうと、思わぬトラブルに発展する可能性が有ります。
そのため、エンジンルーム内は水に濡らした雑巾などで汚れが気になる部分だけ手洗いする方が良いでしょう。
なお、走行後のエンジンは非常に熱くなっているので、エンジンを冷やしてから手洗いするようにして下さい。