車を売る際、査定に出すタイミングはとても重要です。例えば、年末近くに査定に出すと査定額が低くなりがちですし、車種によっては四季の影響を受ける事も有ります。
そして、愛車を査定に出すタイミングとしてもう1つ重要なのが「モデルチェンジの時期」です。モデルチェンジの前後は、査定額が大きく変わる可能性が有るのです!
一体どういう事なのでしょうか?以下で見ていきましょう。
愛車のモデルチェンジ
国産車の場合、通常は4〜6年に1度フルモデルチェンジ、2〜3年に1度マイナーチェンジがされます。
モデルチェンジが行われると、新しく出たモデルが現行車となり、元々有ったモデルは旧モデル(型落ち)となります。すると、市場の注目は新モデルに移り、旧モデルの買取価格が一気に下がってしまう可能性が有ります。
エコカーは影響大!
特にモデルチェンジによって査定額が影響を受け易いのは、コンパクトカーや軽自動車、ハイブリッドカーなどの燃費の良い車(エコカー)だと言われています。
エコカーは目まぐるしい進歩を遂げています。1度モデルチェンジが有ると、燃費性能が格段に良くなる事が有りますし、補助金や税金面での優遇も大きいので乗り換える人が多く、旧モデルの価値は一気に下がってしまいます。
スポーツカーは影響小?!
一方で、高級セダンやスポーツカーについては、元々の値段が高い事や嗜好性の強いタイプという事も有って、モデルチェンジがされたからといって、すぐに値落ちするという事は殆ど有りません。
但し、他の大衆車と異なり、特にスポーツカーには車マニアが多いです。発売前から熱心に情報収集している方も多く、発売時には旧モデルの相場が動いている事が有るので注意が必要です。
残クレと査定額
また、最近は新車の支払方法として「残クレ」を選ぶ方が増えて来ています。残クレを選んだ方は3年程度に1度乗り換える事を前提としているので、必然的に型落ちの車が中古車市場に流入する事になります。
その結果、需要と供給のバランスが崩れ、中古車査定額が下がってしまう事が考えれられます。
但し、モデルチェンジが有ったからといって、必ずしも査定額が下がるという訳では有りません。新モデルが不評だった場合は、旧モデルの人気がそのまま残るので、査定額が下がらない事も有ります。
愛車の競合車のモデルチェンジ
上記では、自分の乗っている車種のモデルチェンジについて書きましたが、競合車のモデルチェンジ(同クラスで強い人気が有る場合)が愛車の査定額に影響を与える事も有ります。
競合車に新型が登場し、そちらの人気が急上昇して乗り換える人が増えると、先代の競合車が中古車市場に溢れる事になります。元々人気が有った車種が中古車市場で値落ちすると、競合車も安くなるので査定額がつられて下がってしまうのです。
なお、人気がそれほど無い競合車のモデルチェンジの場合は、影響は限定的でしょう。但し、大番狂わせの様な進化を遂げた場合は、同クラスのトップに一気に上がってくる可能性も有ります。その場合は、査定額への影響も考えられるので、油断は禁物ですね。
車のモデルチェンジは、一般的に9〜11月頃に実施される事が多いので、車を売ろうと考えている方は、モデルチェンジの情報は逐一チェックしておいた方が良いでしょう。
モデルチェンジによって、自分の乗っている車の査定額が下がる事は有っても、上がる事はほぼ無いでしょう。売りたい車や競合車のモデルチェンジの時期については、ある程度気にしながら売るタイミングを決めていきたいですね。
【コラム】フルモデルチェンジやマイナーチェンジで車の性能は上がらない?
上述した様に、車は数年に1度モデルチェンジをします。しかし、モデルチェンジはユーザーにとって嬉しい事ばかりなのでしょうか?
車の情報誌は、新車の発表時はその車を大々的に取り上げます。魅力の有る新車が発表される事で、本が一気に売れるのでこのチャンスを見逃すにはいかない訳ですからね。
そして、新車を褒めちぎる為にする事といえば、直接的・間接的に旧モデルをけなす事です。よく有るのは、「エンジンの最高出力が先代から○ps上がりました!」「先代よりも室内空間が大幅に充実!」といった感じですね。
これだけ読んでいると、「車は果てしなくレベルアップしていくんだな、、、」と思ってしまいますよね。確かに、車は技術面では常に進化していくでしょう。スペックシートに記載されている情報(エンジン性能や装備など)は、モデルが変わる毎に向上していきます。
しかし、「運転し易さ」や「乗っていて疲れない」といった車の基本部分については必ずしも進化し続けているとは言えません。技術を追い求めるが故に、他の何かを犠牲にしてしまう事は有りますからね。
スペックの向上が、一般ユーザーが日常使うモノとしても必ずしもいいか?というとそれはまた別問題、という事ですね。