電気自動車にとって「電池」がガソリンです。ガソリン車でいう「エンジン」の代わりを「電池」が行っているというわけですね。
今現在、電気自動車の販売台数は低調です。その原因には以下の様な物が考えられます。
- 価格がまだまだ高い
- 航続可能距離などの性能面が未だガソリン車に劣る
- 充電場所などのインフラが整っていない
しかし、世界で数億台走行しているガソリン車が電気自動車に変わる事を考えると、潜在的な市場規模はかなりの物です。よって、各自動車メーカーは「電池」の開発に励んでいます。
なぜなら、自社で作った「電気自動車用の電池」が優位性を獲得すれば、電気自動車市場でトップに立てる可能性が俄然高くなるからです。
電気自動車の電池は「リチウムイオン電池」
現在、電気自動車の電池として搭載されているのは「リチウムイオン電池」と「ニッケル水素電池」です。将来的には、リチウムイオン電池が主となって電気自動車に搭載されると考えられています。
その理由は両電池の性能に違いがあるためです。
リチウムイオン電池 | ニッケル水素電池 | |
---|---|---|
価格 | 高い | 安い |
容量 | 大きい | 小さい |
重さ | 軽い | 重い |
充電量 | 多い | 少ない |
車載電池としての性能は「リチウムイオン電池」の方が圧倒的に優れている事が分かります。
ただ、一つ問題なのは「価格」です。製造コストが高いため、電気自動車本体の価格も高額になってしまっているのが現状です。そのため、2015年現在、電気自動車はそこまで普及していません。
参考:電気自動車の市場シェア
各自動車メーカーは、高性能で安いリチウムイオン電池の開発を進めており、安いリチウムイオン電池の量産が成功すれば電気自動車市場もさらに拡大していく事でしょう。
世界との電池開発競争
次世代のエコカーとして注目されている電気自動車は、日本だけではなく世界でも盛んに研究開発が行われています。
電気自動車の主導権を握る為に、韓国・中国・ドイツ・アメリカなどでも「リチウムイオン電池」の開発が進められています。特に、ドイツを始めとする欧州各国は、EUの厳しい環境規制にも急務で対応する必要があるため、積極的に開発を進めています。
しかし、日本の自動車メーカーも負けてはいません。世界の流れに対抗するべく、電機メーカーと手を組み、電池開発を行っています(電機メーカー独自で研究を行っている場合もあります。例:三洋電機・日立製作所など)。
■自動車メーカーと電機メーカーの提携関係
- トヨタとパナソニック
- 日産とNEC
- ホンダとGSユアサ 等
世界の数有る自動車メーカーのうち、どのメーカーが電気自動車市場を席巻するのか?非常に気になりますね。日本人としては、やはり日本のメーカーに先陣を切ってもらいたいものです。
ガソリン車よりも安い電気自動車が市場に並ぶのは、まだまだ先かもしれませんが、環境保全のためにも早く実現して欲しいところです!
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