長期間乗らない車は「一時抹消登録手続き」をすると、税金を払わなくて済むって聞いたけど本当?
一時抹消登録手続きとは、車を一時的に廃車(公道を走行不可)にする手続きのこと。しばらく車に乗らない場合に利用する
一時抹消登録手続きを実施すると公道を走ることができなくなりますが、自動車税を支払わなくてよくなり、今まで払ってきた自動車税の返金も受けることができます。
しかし実は一時抹消登録手続きを自分でやるとなるとかなり面倒で、数時間かかる作業をしなければならないことをご存知でしょうか?具体的には以下のステップをこなすことになります。
- ステップ1.運輸支局の用紙販売窓口で申請書などを入手する
- ステップ2.ナンバープレート交付窓口にナンバープレートを返納(手数料納付書に「プレート返納印」を押印してもらう)
- ステップ3.申請書を記入・作成(現地にある「記載例」を参考にする)
- ステップ4.登録窓口に書類を提出
- ステップ5.窓口で登録識別情報等通知書(再登録などを行う時に必要な書類)を受け取る
- ステップ6.税事務所で自動車税の申告手続きをする
もしこの事実を知らなければ、自分で実際にチャレンジしたときに「めちゃくちゃめんどくさい」「なかなかうまくいかない」という事態になりかねません。
しかし、ご安心を。今回の記事では一時抹消登録手続きを自分でするための流れや必要書類をわかりやすく解説しています。
自分で一時抹消登録手続きをせずに、簡単に手続き終わらせる裏技も紹介しているので、一時抹消登録手続きが気になっている人には必見の内容となっていますよ。ぜひ最後までご覧ください。
【基礎知識】一時抹消登録手続きとは?
一時抹消登録手続きとは、車を一時的に廃車(公道を走行不可)にする手続きのこと。しばらく車に乗らない場合に利用する
一時抹消登録手続きをすれば、今後は自動車税の支払いをしなくてOKになり、また支払い済みの自動車税の還付(返金)を受ける事ができます。
そして、あくまでも「一時」なので、再度復活することが可能なのが特徴といえます。
「再登録」という手続きをすれば、廃車扱いではなくなり、再度公道を走ることが可能になりますよ。
もし結果的に「もういらない」ということになれば、「永久抹消」という形で完全な廃車手続きを行うことも可能です。
このように一時抹消登録手続きは非常に融通のきく手続きであり、「今後どうするかわからないけど、とりあえず今は乗らない」という人にとっては役に立つ手続きとなっています。
なお、一時抹消登録手続きは、管轄する運輸支局等で行い、必要書類を揃えて窓口に提出ことで実現できます。
早くても2〜3時間かかるので、多少面倒で大変な作業になると言うのは覚悟しておいてください。
一時抹消登録手続きを行う6ステップ
ここまで「一時抹消登録手続きとは一体何なのか」という基礎知識について、紹介してきました。
ここからは実際に一時抹消登録手続きを行う流れについて紹介していきます。
一時抹消登録手続きは運輸支局で行うことになりますが、具体的な手続きの流れは以下のようになりますよ。
- ステップ1.運輸支局の用紙販売窓口で申請書などを入手する
- ステップ2.ナンバープレート交付窓口にナンバープレートを返納(手数料納付書に「プレート返納印」を押印してもらう)
- ステップ3.申請書を記入・作成(現地にある「記載例」を参考にする)
- ステップ4.登録窓口に書類を提出
- ステップ5.窓口で登録識別情報等通知書(再登録などを行う時に必要な書類)を受け取る
- ステップ6.税事務所で自動車税の申告手続きをする
なお「ステップ6」は実施しなくても一時抹消登録手続きは完了します。「自動車税の支払いの停止」と「還付(返金)」をするときだけ行いましょう。
また自賠責保険の契約期間が残っている場合は、契約している保険会社に連絡して解約手続きを行って下さい。残り期間に応じて「解約返戻金」を受け取れますよ。
【補足知識1】車の名義がローン会社の場合は一時抹消登録手続きは不可能
車の名義がローン会社の場合、一時抹消登録手続きを行う事は出来ません。車の所有者が本人である事が必要です。
一時抹消登録手続きをするなら、ローンを完済して所有権を自分名義にする必要があります。
【補足知識2】ナンバープレートの取り外しに要注意
一時抹消登録手続きを行う際は「ナンバープレート」を返納しなければなりません。つまり、事前にナンバープレートを車から取り外す事が必要になります。
しかし、後部のナンバープレートを勝手に取り外す事は道路運送車両法で禁止されています。
罰則も規定されており、その内容は6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金です(同法第108条一号)。
第11条5項 何人も、国土交通大臣若しくは封印取付受託者が取付けをした封印又はこれらの者が封印の取付けをした自動車登録番号標は、これを取り外してはならない。
ただし、整備のため特に必要があるときその他の国土交通省令で定めるやむを得ない事由に該当するときは、この限りでない。
このように基本的にナンバープレートを外すのはアウトですが、これはあくまで法律上の話です。
実際は業者も個人も自分でナンバープレートを取り外して、一時抹消登録手続きを行っています。
しかも運輸支局の人も「ナンバープレートを外して持ってきて下さい」と言う始末。自分でやっても罪の問われる事はないでしょう。
一時抹消登録手続きに必要な7つの書類
ここまでは一時抹消登録手続きの流れについて解説しましたが、実際に手続きをするなら以下の必要書類を用意しなければいけません。
- ① 申請書(OCRシート第3号様式の2)
- ② 手数料納付書
- ③ 自動車税・自動車取得税申告書
- ④ 自動車検査証
- ⑤ ナンバープレート
- ⑥ 所有者の印鑑証明書
- ⑦ 所有者の実印
①②③の書類は運輸支局にて入手できますが、その他は事前に用意しておいて下さい。また手数料として350円も必要なので、現金をもっていくのをお忘れなく。
代理人(本人以外)が手続きする時の追加書類
一時抹消登録手続きは、本人以外の代理人でも行う事ができます。もし第三者に任せるのであれば「委任状」を上記の必要書類に追加して下さい。
委任状の書き方は基本的に「一時抹消登録を委任する」と記載し、委任する人の住所・名前と委任される人の住所・名前を書くだけです。
もし自分で1から用意するのが嫌なら、国土交通省のHPで配布されている雛形を利用してみてはどうでしょうか。
なお、所有者の実印を押してなければ無効になるので、きちんと押印してから代理人に委任状を渡すようにしてください。
車検証を紛失してときの追加書類
もし車検証を紛失している場合は「登録事項等証明書交付申請」が別途必要になりますので、以下の書類を追加で用意してください。
- 申請書(OCRシート第3号様式)
- 本人確認書類(運転免許証など)
申請書(OCRシート第3号様式)は現地で手に入りますので、本人確認書類だけ用意しておくと良いでしょう。
車検証の住所が違うときの追加書類
車検証に記載されている住所と現住所が違う場合は、以下の書類が別途必要になります。
- 申請書(OCRシート第1号様式)
- 住民票(2回以上の住所変更は戸籍が必要)
OCRシート第1号様式は現地で手に入りますので住民票だけ用意して、運輸支局まで足を運ぶようにしてください。
所有者が未成年者の場合の追加書類
車検証の所有者が未成年者の場合は、以下の書類が別途必要になります。
- 親権者の同意書
- 親権者の印鑑証明書
- 親権者である事を証明する戸籍謄本
どれも運輸支局では手に入らないので、事前に自分で用意しておく必要がありますよ。
【補足知識】申請書の記載例
一時抹消登録手続きには絶対に必要である申請書(OCRシート第3号様式の2)の記載例を紹介しておきます。具体的には以下の通り。
①②の箇所は鉛筆で記載して下さい。その他の箇所はボールペンを使用するように。
それではさらに細かい部分を一気に解説していきます。
- ① 「業務種別」の欄には「9(抹消)」を記載し、「抹消」の欄には「2(一時使用中止)」を記載します
- ② 自動車登録番号と車台番号(下7桁)を記載します(運輸支局によって車台番号が下3桁の場合もあります)
- ③ 所有者の氏名と住所を記載し、実印を押印します(代理人申請の場合は押印は不要です)
- ④ 登録の原因とその日付を記載します
【裏技】簡単に一時抹消登録手続を終わらせる方法
ここまで一時抹消登録手続きを自分でする方法について紹介してきましたが、はっきり言って「ちょっとめんどくさそう」と思いませんでしたか?
確かに、ここまでめんどくさいと思わなかったかも…。もっと簡単に一時抹消登録手続きをする方法はないの?
そうですよね。そんなアナタのために、と言ってはなんですが、実はもっと簡単に一時抹消登録手続きをする方法があります。
それは「業者に依頼すること」。先ほどご紹介した通り、一時抹消登録手続きは車の所有者ではなくても、委任状を用意すれば第三者が実施することができます。
そのため「自分では一時抹消登録手続きをしたくない」と思っている人向けに、一時抹消登録手続きを代わりにやってくれる業者が存在するのです。
整備工場なら数千円で一時抹消登録手続きを代行してくれる
では一体どんな業者が代行してくれるのかと言うと、街の整備工場や「〇〇自動車販売」などの名がついた買取販売業者です。
地域によって金額が違いますが、1,000円程度でやってくれるところもあれば、10,000円ほど請求される場合もあります。
なお一時抹消登録手続きをした後、再登録として再度公道を走れるようにする時もら業者に依頼したほうが手っ取り早いです。
一時抹消手続きと同じように1,000〜10,000円からでやってもらえますよ。
もし自分で一時抹消登録手続きをしたくないと思うのであれば、中古車情報サイトである「グーネット」を使って、お近くの整備工場または買取販売業者を探して依頼してみると良いでしょう。
まとめ
今回は一時抹消登録手続きについて、詳しく紹介してきました。
面倒な作業をこなしていかなければなりませんが、なんとか手続きを完了することができれば、税金の還付等を受けることができると、理解していただけたと思います。
「これから当分車に乗れそうにない」「完全に廃車にしようかどうかまだ決めきれてない」という人は、ぜひ今回の内容を参考にして一時抹消登録手続きを実施してみてください。
以上「一時抹消登録手続きとは?自分で行う流れから超簡単に終わらせる裏技まで解説」でした。最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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