個人事業を営んでいる場合、宣伝用に車体部分にお店の屋号や売り文句などの文字を入れる事が有りますよね。残念ながら、車体に文字が入っていると、売却する時の査定でマイナス評価を受ける事になります。
今回は宣伝用に文字等を車体に入れている場合の査定について紹介します。
宣伝用車両が査定でマイナス評価となる理由
基本的に、車の査定では「新車で購入したままの状態」の車が高く評価されます。なぜなら、中古車を購入するほとんどの人は、なるべく新車に近い状態の車を欲しがるからです。つまり、需要の大きい車は査定で高評価を受けるわけです。
この点、宣伝用に文字やデザインなどが入れられている車は、新車とはかけ離れた状態ですので、低く評価されてしまいます。そもそも、お店の屋号や宣伝文句が入った車を欲しがる人は、普通いませんからね。
なお、宣伝用ではなく、個人的にロゴや文字などを車に入れている場合も同様にマイナス評価となります。
買取査定業者は買い取った宣伝車をオークションや店頭などで売れるように塗装します。その費用分が査定に反映されて査定金額は低くなる、と表現した方が分かりやすいかもしれませんね。
低くなる金額については、査定基準では以下のように規定されています。
車体に入れた文字のサイズや場所によって査定金額は減額される
日本自動車査定協会が定める査定基準によると、文字等のサイズと装飾されている場所の数によって、減額される査定金額は異なります。
文字等のサイズによる減額
まず、文字等のサイズについては、以下の3パターンが規定されています。文字等のサイズが大きいほど、減額される査定金額も大きくなります。
- 1cm以上カードサイズ(*)未満
- カードサイズ以上A4サイズ未満
- A4サイズ以上
* カードサイズとは、運転免許証やクレジットカードなどの大きさを指します。
「1cm未満」の文字等であれば査定金額は減額されませんが、文字等を入れる目的が宣伝である以上は目立たせる必要があるので、ほとんどの場合で減額となるでしょう。
文字等を入れる場所による減額
次に、場所による減額に関してですが、文字等が入っているドアやルーフ、ボンネットなどの各パネル毎に査定金額は減額されます。減額対象となるパネルは30個近く区分されているので、車全体に宣伝用の装飾を施す場合は、かなり大きな減額となります。
ちなみに、車の窓ガラスにも文字等を入れる場合も減額対象となります。
まとめ
宣伝用に車体に文字を入れると、上記のように査定金額は減額されてしまいます。しかし、営業用車両に屋号やサービス内容、公式サイトのURLなどを書かずに、そのまま走行させるのは勿体無いですよね。
リセールバリューが低下する事と宣伝効果を天秤にかけて、車体に文字等を入れるのか、またどれだけ文字等を入れるのか、など考えた方が良いかもしれませんね。
なお、車体に文字を直接入れずに、ポスター等をシールで貼る場合は綺麗に剥せば査定金額は減額されません。ただし、シールの貼り付け跡や強固な付着物などが残っていると減額されます。また、剥す時に車体や窓ガラスに傷が付いてしまっても減額されるので、注意してくださいね。