車を売る時の”傷”の加点・減点基準

 
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車のキズ

車に長年乗っていると、丁寧に使っていたとしても多かれ少なかれ車体に傷が付いてしまいますよね。この傷は車を売る際の査定で、どの様な影響が有るのでしょうか?

ここでは、車に付いた傷と査定時の減点との関係について見ていきます。

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標準状態(減点の無いケース)

日本自動車査定協会(JAAI)の中古自動車査定基準(平成26年3月25日改正分)によると、外装の標準状態(減点の無い状態)は以下の通りです。

まず、外板は無傷であれば減点は有りません(1cm未満の凹みは減点とはなりません。)

塗装の標準状態については、以下の通り。

  • 塗色が標準色で、変色や退色、塗り替え跡が無い
  • 泡つぶや塗装の浮き、さび、テープ類の貼り付け跡、強固な異物の付着が無い
  • 1cm以上の傷や文字、指定色などが無い
  • みがき(後述します)が不要

車を日常的に使っていると、どうしても小さな傷や凹みは出来てしまいます。その点を考慮して、軽微な傷や凹みは減点対象とはならない様になっていますね。

傷と凹みの違い

傷と凹みの違いがよく分からない!という人もいるかもしれないので、少し補足します。

車は鋼板の上に塗装がされているのですが、いわゆる「傷」は、塗装に傷が付いている状態を指します。この場合は、塗装だけがダメージを受けているので、塗装のみで対応が可能です。

一方で、凹みは塗装だけでなく下地である鋼板も一緒に凹んでいる状態です。塗装と鋼板の両方がダメージを受けているので、板金+塗装の対応が必要となります。

車のへこみ(凹み)は買取査定でどの程度マイナス評価されるか

外装が無傷なら加点される場合もある

板金修理や補修跡などが無く、凹みや傷などの減点の無い良質な車については、特別ボーナスとして以下の様に加点される事が有ります。

状態加点
外装が無傷+40
外装が無減点(みがき減点は除く)+20

キズの無い綺麗な車

なお、外装には「外板・バンパー・スポイラー・ガーニッシュ・ミラー・メッキ・モール・ガラス」も含まれます。

また、査定時に修理をした事が確認出来た場合は加点は無しとなります。(当・1年のものも加点対象外です)

参考:査定基準上は加減点1点につき1,000円、査定額が増減します。

傷が有る場合の減点

ここからは、外板に傷が有る場合の減点について、傷のサイズ毎に見ていきます。

:他にもバンパやスポイラー、ガーニッシュに関する減点の基準も有りますが、ここでは省略しています。

かすり傷程度の場合

爪の引っかからない様な薄い擦り傷やタールの付着、水あかの汚れなどがある場合、ポリッシャーなどで綺麗にする(みがき)必要が有るので、5点減点(1台単位)となります。

傷等がカードサイズ未満

塗装を必要とする傷等()の面積がカードサイズ未満(1cm以上カードサイズ未満)の場合は、10点減点(パネル単位)となります。

:傷の他にもさびや変色、退色、文字、指定色、テープ類の貼り付け跡、強固な異物の付着も含まれます。

車の大きなキズ

なお、減点はパネル単位でカウントします。また、同一パネルに複数の減点箇所がある場合はそれぞれを合算しますが、下表の「塗装(大)」が減点の上限となります。

傷等がカードサイズ以上

傷等のサイズがカードサイズ以上の場合は、サイズや部品に応じて以下の様に減点が決められています。

部品塗装(小)塗装(大)
ボンネット2030
フロントフェンダー2030
フロントドア
(4ドア)
2030
フロントドア
(2ドア)
2030
リヤドア2030
リヤフェンダー
(4ドア)
2030
リヤフェンダー
(2ドア)
2030
トランクフード2030
バックドア2030
ルーフ
(乗用車)
2040
ルーフ
(W.V.O)
2040
ピラー1015
ボディサイドシル1015
リヤエンドパネル1015

参考:表中の(小)はカードサイズ以上A4サイズ未満、(大)はA4サイズ以上を意味しています。

また、上記の減点は「乗用車・ボンネットワゴン(バン)・オフロードタイプ」の場合で、他クラスの場合の減点は別途基準が設けられています。

基本的には修理せずに査定に出した方が良い!

いかがでしたか?新車で購入した後2〜3年程度で売るのであれば、無傷で加点対象となる事も有るかもしれませんが、通常は「加点無し」で終わる方が多いでしょうね。

壁にぶつけたり、イタズラされたりと傷が付く原因は様々です。しかし、傷の塗装は修理業者に依頼すると、数万円はかかります(車種や箇所、サイズなどによっても異なります)。

減点されるからといって査定前にわざわざ塗装はせずに、そのまま査定に出した方が良さそうですね。

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