中古車価格の推移の仕方(値下がり率)を知っていますか??
これを知っているだけでも、中古車価格に関する相場観がある程度分かるようになるので知っておいて損はありませんよ!
中古車を購入するときにも使えますし、自分の愛車を売る時の大体の売値も分かるようになってきます。先に結論を書いておくと、中古車価格はおおむね「1年毎に30%程度」下がっていきあmす。
以下、中古車価格の下がり方の計算例を踏まえつつ、詳しく見ていきます!
中古車価格の推移
新車が発売された翌年に中古車販売店に行くと、「新車価格より100万円も200万円も低い金額で展示されていた」、という事はよく有ります。
「たった1年程度しか乗っていないのにそんなに価値が下がってしまうの?!」と思うかも知れませんが、これは中古車特有の価格の下がり方に原因が有るのです。
どういう事かと言うと、中古車の価格は「年に○万円」という「額」で下がるのではなく「年に○%」という感じで「率」で下がっていくのです。そして、この毎年の値下がり率は「年に30%程度」と考えておくと良いでしょう。
年に30%程度価値が下がるという事は、新車発売後1年目に最も価値が下がる事を意味しています。
車の価値と年月に応じた中古車価格の計算例
では、中古車の価格が「年に30%下がる」とはどういう事でしょう、新車価格500万円の場合を例に見てみましょう。
経過年数 | 値下がり額 | 価格 |
---|---|---|
1年 | 500万円×30%=150万円 | 350万円 |
2年 | 350万円×30%=105万円 | 245万円 |
3年 | 245万円×30%=73万円 | 172万円 |
4年 | 172万円×30%=51万円 | 121万円 |
5年 | 121万円×30%=36万円 | 85万円 |
6年 | 85万円×30%=25万円 | 60万円 |
上の表を見れば分かる様に、年々価格は下がっていくのですが、当初は値下がり額が大きく、年月の経過が進むに連れて値下がり額が緩やかになっていますよね。グラフにすると下図の様な感じとなります。
この値下がりの仕方は、基本的に国産・外車を問わずどの様な車種でも当てはまるので、中古車を購入する際の一つの目安にする事が出来ますね。また、新車発売後数年で価値の多くが失われる事を考えると、新車ではなく中古で車を購入した方が、経済的には好ましい事が分かりますね。
注:希少価値の有る外車等は、例外的に値崩れせずに高値で取引される事が有ります。
車にまつわる様々な「率」
車には上記の様な「中古車価格の下がり方」に関する率の他にも、いくつかの「率」が登場します。以下で、そのいくつかを紹介しましょう。
自動車取得税(中古車)の残価率
自動車を購入すると自動車取得税を納付しなくてはなりません。この自動車取得税は、新車であれば「新車価格×90%×税率」で目安の金額を算出する事が出来ます。
一方で、中古車の自動車取得税を計算する際の課税標準は「購入価額の90%×残価率」となり、これに税率を掛ける事で目安の自動車取得税額が算出されます。
減価償却率
車を事業用に利用している方や、売却して所得税が発生する様な場合には、減価償却計算により車の価値を計算する必要が有ります。そして、減価償却には主に「定額法」と「定率法」が有り、それぞれに応じた「減価償却率」を使用して、計算をする事になります。
労働能力喪失率
交通事故を起こし、被害者に後遺障害が残った場合は、加害者は後遺障害による損害額を計算して損害賠償金を支払う事になります。
損害額は以下の計算式で計算されるのですが、ここで「労働能力喪失率」という率が登場します。
損失額=基礎収入額×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数
この計算式は、要するに「事故が無ければ得られる筈だった収入に関しては損害として認められるので、失った収入分を計算しましょう」というものです。
被害者の後遺障害の程度(等級)に応じて、失われた労働能力の割合が「労働能力喪失率」として定められているので、これを将来の収入額に掛ける事で損害額が算出される、という訳ですね。(参照記事:【後遺障害】の場合の損害額の算定方法(自賠責保険の場合)